報道はJR東海の側にいる
参加者席の赤い絨毯は何の意味があるのでしょうか?。会場によって敷物は異なります。折りたたみ椅子やスリッパ、おそらく放送設備もJR東海が準備したもので小型トラックで運んでいます。会場周辺の案内役はバイトだそうです。
上の写真は、JR東海の準備書についての説明会のひとこま。立っている人物のうち、司会者と白い紙を手に話をしている2名は明らかにJR東海の社員。左から4番目のノーネクタイ、黒背広の人物は所属不明。それ以外は、報道関係者です。明らかに報道はJR東海の側にいます。「報道はリニア推進派」といったほうが正確かもしれない。なお、座ってる中には、JR東海の社員のほかに環境アセスメントをした会社の社員もいます。
報道関係者は、参加者席の横に各社ごとにテーブルを準備してもらい(※)、パソコン用の電源もテーブルタップで準備してもらっています。ある会場では、報道関係者向けに一般参加者とは別の資料が配布されていました。会場の左右にそれぞれ数名のJR社員がたちが参加者の挙動を監視しています。
※ 訂正: テーブルは各社ごとではなく、一つのテーブルに複数の報道機関の記者が座っている場合もありました。(2013/10/10)
説明会の「流れ」、つまり次第は、開会の挨拶、説明者紹介、事業者挨拶、「内容のご説明」(実際はビデオ上映)、質疑応答、閉会となっています。報道関係者の写真撮影はこれまでとさせていただきますと、司会者が宣言するのが、事業者挨拶が終わった時です。
ビデオにはその会場のある地域にだけ関連した数字が表示される場合があります。1400ページの準備書のなかにそれらの数字は示されているらしいのですが、準備書を読めるのは3つの県の施設、それぞれ2つ程の市町村の施設、JR東海の環境保全事務所で9月20日〜10月21日まで、時間は8時30分から19時まで(ほとんどは17時15分まで)、土・日・祝日を除くということになっています。ホームページでPDFも読めますが、誰でもが簡単に利用できるわけでもないし、利用できる人でもわかりづらいという人がいます。その会場特有のデータが資料として配布されるわけでもありません。
それらの数字をメモするために、一般の説明会参加者がデジカメを構えると、参加者席の横にいるJR東海社員が撮影を制止します。しかし、中途半端なことには、すでに撮影された画像を削除せよとはいいません。撮影しようとするデータはすでに公表されているものです。また、ビデオのスクリーンですから、フラッシュをたくわけでもありません。結局はJR東海の高飛車な態度を印象付けるためにわざとやっているようなものです。全く馬鹿げています。
出席者にたいして、司会者が説明会の冒頭で、撮影、録音はご遠慮くださいという会場もありましたが、いわない場合もありました。
話が横にそれました。冒頭の写真、記者さんたちはどんな写真を、どんな表現に使える写真を撮影しようとしていたのでしょうか。ここでみる限り、報道各社ごとそれぞれにオリジナリティのある写真が撮影できたとは思えません。もちろん、報道内容は押して知るべし。というか、この記者さんたち、なんかマヌケにみえませんか?
ひとつ忘れていました。JR東海は、会場の様子を「正確を期すため」にということで録音、撮影しています。司会者が了承願いますと説明しています。JR東海側が一方的に参加者を撮影することの方が問題だと思いますね。最初の写真、撮影している人の中にはJR東海の社員もいたかもしれません。
(2013/10/08)
折りたたみ椅子やスリッパ、そして場内に配置されたスピーカーには「足立EC」と書かれていました。こういう説明会などの会場の準備をする業者さんかもしれません。2トン積程度のロング車と1〜1.5トン積程度の2台のリアゲートにリフト付きのパネルトラックが会場に来ていました。社員と思われる1人が説明会の間中、耳にイヤホンをして試験の監督のように一般聴衆席の周囲を巡回監視していました。会場に敷物を敷くのは、会場のほとんどが体育館なので、主には床を傷めないための配慮と思います。それにしても、赤い毛氈は不思議です。
参加者による撮影と録音を「遠慮していただく」理由として、JR東海は、質問者が撮影や録音を気にせずに自由に発言してもらうためといっています。しかし、JR東海は一方的に録音と撮影をするというのですから、これは理由にはなりません。また、スライド上映中に「遠慮していただく」理由はないことになります。
「説明」といっても、音声付のスライドを上映することで、直接担当者が説明するわけではありません。今回のスライドの音声は、若い女性の声でしたが、録音に失敗したのか、なにかカサカサしたような変な、ちょっと耳障りな音質でした。
一連の説明会の最終回はリニアの前途を暗示するかのような豪雨と強風の悪天候の中で行なわれました。
(2013/10/16)