「リニアを考える岐阜県民ネットワーク」結成総会
(2014/08/10 補足) 東濃リニア通信に集会の詳しい内容が掲載されています。
7月27日、中央自動車道の中津川インターのすぐそばにある、「ちこり村」で「リニアを考える岐阜県民ネットワーク」の結成総会がありました。呼びかけ人のお話、糸魚川淳二名古屋大学名誉教授の講演、岐阜県内のいろいろな組織のこれまでの活動状況の報告などあり最後に行動提起と申し合わせが決まりました。
1.目標
- (1) リニア計画の見直し・凍結・撤回を求める
- (2) リニア計画の問題点を明らかにし、関係団体で必要な情報を収集し共有するとともに関係する地域住民への支援活動を行う
- (3) 先人が育んできた豊かな自然や歴史的文化遺産、生活基盤、生活環境を守る
2.運営について
- (1) 目標に賛同する団体・個人で構成する
- (2) 会議の持ち方
- 1.総会 呼びかけ人会議 事務局会議
- 2.事務局体制で運営
- 恵那地域リニア研究会
- リニアを考える坂本住民の会
- 東濃リニアを考える会
- リニア問題を考える恵那市民の会
- 他、事務局に参加してくれる団体・個人
- 3.財政
- 募金その他
3.行動提起
- 1. めざすもの(長期的)
2014年秋着工?⇒2027年(東京名古屋間開通)?⇒2045年(東京大阪開通)?と言われている。
- 私たちは、リニア計画の問題点を明らかにし、見直し・凍結・撤回を求め続ける。
- 同時に、自然保護、生活、居住、環境、生存に関わる長期間の課題に対応し、必要な改善策を求める。
- 上記のことを幅広く団体・個人に呼びかけ、輪を広げていく。
- 2. 当面めざすもの(短期的)
- 電磁波、騒音(微気圧波を含む)など自然・生活環境についての現地調査と学習会などを開催する。
- 国会・県議会・市議会に県民・市民の意見・要望を届ける。
◆国交省が建設を認可した場合- JR説明会で、地域住民の納得できる「ていねいな」説明を求め、説明会時の交流を行う。
- 関係する地権者・地域住民の「納得できるまでハンコをおさない」取り組みを支援する。
- 多くの人にリニア問題について知らせ、知ってもらう活動に取り組む。
可児市桜ヶ丘在住の民法学者の古賀さんの「『待った』をかける私の意見」という書面のコメントが紹介されました。
「待った」をかける、私の意見
リニア問題は、いよいよ最終段階を迎えました。やがて、国土交通大臣によるリニア工事の認可が下りるでしょう。その際の法的対策として、現在、「二つの待った」を考えています。
一つは、契約段階の「待った」です。ここでは地権者が主体的に判断すべき問題です。契約は自由です。容易に契約書に署名しないことです。契約交渉段階で、JR が交渉のテーブルに着かなかった不誠実さを主張できます。
2つ目の「待った」として以下の問題を考えました。
- 1. 地権者による、「工事禁止の仮処分申請」です。工事が始まる前に地権者が取りうる法的手段です。工事が始まると、個人の土地、可児市の文化財の存在する地域が破壊されます。未然にストップをかけねばなりません。工事が完成しては、地域住民らの今日住環境は永久に破壊され回復できない損害を蒙るからとして、仮処分の申請をすべきです。
- 2. 同じ法理で、「環境影響評価(環境アセスメント)」に基づき、工事禁止の仮処分申請を検討することです。「工事禁止の仮処分申請」の問題は技術的な問題があるので、弁護士に相談してください。
※ リニアが開通すれば、中津川、恵那、可児市の各地権者の土地所有権が侵害されます。同時に周辺に住む私どもの、自然環境、社会環境が破壊されます。周辺住民の1人として協力できればと考えています。中津川市の産廃施設計画に対して、住民らによる集団訴訟のニュースが報道され、教えられています。
(引用者注:紙面の都合上割愛された部分があるとのことです)
7月15日に「リニア中央線計画の撤回・中止を求める声明」を発表した日本科学者会議からの挨拶もありました。リニアはミンチ製造機という表現があり、ちょっと突飛に思えますが、よくよく考えると、路面から上に10cm、左右はガイドウェー側壁から4cmという狭い空間を時速500kmで走るのですから事故になれば何が起こるか分かりません。すれ違いでは、数メートルの間隔で時速500kmですれ違いになります。旅客機が着陸するときの速度は500kmよりは遅いはずですが、多数の犠牲者が出ることがあります。
沿線の自治体の議員の懇談会から岐阜県内の自治体の議員への参加の呼びかけがありました。
馬籠は現在は中津川市ですが、もとは長野県の山口村でここも工事車両の通行が観光や生活環境に及ぼす影響が心配されています。馬籠からの参加者もありました。また長野県からの参加者もいましたが、飯田と中津川は昔から結びつきのある地域です。
画面のすぐ右は中津川インターチェンジ。
ついでにリニアの駅ができる美濃坂本駅を見てきました。これは駅前のAコープ。
(2014/07/30)