清内路トンネル
清内路トンネルは1999年7月に開通しました。
写真1。2014年9月撮影。
これは木曽側の入り口。左の立て札に「トンネル中央部 段差あり 注意徐行」と書いてあります。破砕帯の部分でトンネルの路面が変形したのだそうです。木曽側から歩道を歩いてみました。幅は人一人分で非常に狭いので大型車が通過すると少し怖いです。
写真2。2014年9月撮影。
左に見えているのは木曽側の入り口。画面の中央付近で路面がへこんだように見えています。あるいはその手前が持ち上がったように。しかしこれは立て札の段差ではありません。
写真3。2014年9月撮影。
付近の路面にはひびわれがありました。
写真4。2014年9月撮影。見えている入り口は木曽側。
さらに進むと路面の舗装がコンクリートでなくてアスファルトになっている部分があります。下伊那郡阿智村と木曽郡南木曽町の境界から木曽側です。黒い部分がアスファルト舗装です。真ん中のコンクリート舗装の部分が少しあがっているのが分かるでしょうか。
写真5。2014年9月撮影。
歩道の様子です。写真4の中央、赤い消火栓の付近を木曽側から見ています。持ち上がった部分では歩道が傾いて少し歩きにくいです。このトンネルの上にのっている地面の厚さは最大で約150mと思います(ほぼ稜線部の旧峠が海抜1192mでこのトンネルは海抜1048m)。トンネル周囲がやわらかい破砕帯部分では周囲全体から力がかかると思います。だからアーチ部分でない路面が膨らむのでしょうか。
写真6。2014年9月撮影。
水がしみ出ているところもあったし、
写真7。2014年9月撮影。
わずかですが、カルシウム分が溶け出している部分もありました。これらは開通15年後の様子です。
図1。国土地理院の地図サイトより。青線=リニア路線、赤丸=トンネル内の路面の盛り上がった部分。
リニアのトンネルは清内路トンネルの近くに掘られる予定です。この程度の変化はどこでも見られるものかも知れません。だから、心配ないと納得できるかどうかですね。
(2014/10/01)
(補足 2015/03/31)"「私はリニア新幹線には乗らない」と宣言します" というページを読んで、「地質Navi」というページがあるのを知りました。清内路峠付近の図に活断層を表示させたたものが次の画像です。画面をクリックすると拡大できます。中央に見える活断層を示す赤い線と重なっている「1332」という数字の2番目の「3」の位置が清内路トンネルのだいたい中央です。
「地質Navi」のページでより拡大するとすぐ東に旧道があるのが分かります。上でいっている「1332」の3番目の「3」の位置が旧峠の位置で、活断層の位置も同じです。リニアはこの活断層を横切ります。(「地質Navi」では拡大すると活断層を示す線は消えます。原図の縮尺の関係からでしょうか。なお、初期画面では背景が航空写真です。画面右に「背景地図」を切り替えるボタンがあります。)