電車を人力で動かす

 11月16日、岐阜県揖斐川町の旧名鉄谷汲駅周辺で電車を約50人の人力で引っ張って動かすイベントがあったと中日新聞の岐阜県版に出ていました。また愛知県版には、同じ日、名古屋市では名古屋市交通局名港工場で地下鉄の電車と十数人の子供たちが綱引きをするイベントがあったニュースが出ていました。綱引きとはいっても、止まっている電車を人力で引っ張って動かそうということです。

 11月2日には、秋田県の旧小阪鉄道で、乾電池で電車を走らせる実験があって成功したそうです。

 愛知県と岐阜県では、電車に綱をつけて大勢の人が引っ張って、電車が動いたということで、これが電車を人力で持ち上げて移動するというイベントだったとしたら、どれだけの人数を集めたら成功するかということを考えて見ると、リニア新幹線のバカらしさ加減が理解できると思います。

 一方、秋田県では、車体の大きさこそぜんぜん違いますが、単一電池99本の電力で約8.5kmを電車が人を乗せて走ったわけで、鉄の車輪とレールの鉄道がどれだけ省エネルギーかを示していると思います。

 秋田の実験は廃線になった小阪線を使って行われたし、岐阜県も旧名鉄谷汲線の旧名鉄谷汲駅周辺で行われたものです。リニアが廃線になった跡がこんなふうに使われることはないだろうなと思います。

(2014/11/17)