高森町議会傍聴しなかった記
9月4日の、『中日』、『信毎』、『南信州』によると、高森町議会の9月定例会の初日:
- (1) 熊谷町長は開会あいさつの中で安全保障関連法案について次のように述べたそうです:
- 「国民の疑問や不安も多く、理解を十分に得られていない」
- 「会期にこだわり成立を急ぐことは国民の政治不信がさらに増す」
- 「国民生活にも大きく影響する法案を成立させるには、国民の政治に対する信頼と理解が不可欠」
- 国民への丁寧な説明や慎重審議を求める
- (2) 高森町議会は、法案の慎重審議を求める議員発議の意見書案を議長を除く14人中13人の賛成で可決しました。
「議員発議」としか新聞は書いていませんが、発議を朗読したのは、6月議会で廃案を求める意見書を高森町議会がだすようにという請願を不採択にすべきと力いっぱい主張した保守系の議員の子分議員だったようです。ウワサによれば、だいたいあんなきちんとした発議を作文できるような奴らじゃない、多分、地元選出の自民党の国会議員あたりに入れ知恵されたんじゃないかと。
※ ことの経緯はこのページに詳しいのでぜひ読んでください。一部引用: 9月4日 12:24 「この意見書の提出者、市川議員は、『孫が戦争に行くかもしれないけど、安保法案に賛成』(断言)だそうです。新聞には一切出ておりませんが賛成者はキョーハク田切議員・トンデモ元議長の樋口議員・右へならえの小平一博議員。いずれも町民からの安保法案反対の請願・地方自治の尊重を求める請願不採択の議員です。」(句読点など一部修正)
慎重審議を求める意見書案について反対した議員が1名いたのですが、その方の意見は、やはりウワサによると、9月になった今の時点で慎重審議を求めても実質的には結局は安全保障関連法案の成立を認めることと同じというような内容だったようです。なにしろ議場には傍聴者は新聞記者しかいなかったらしいので、議場にいた、議員さん、役場職員、新聞記者から漏れてきた話がウワサの水源地。
安全保障関連法案の廃案を求める立場であれば、慎重審議を求める意見書案には反対すべきだったと思います。6月議会の時点なら、保守系から慎重審議への修正という妥協点も可能だったと思いますが、9月の今は話が違う。他のほとんどの自治体議会は意見書をだしているから乗り遅れはまずいという保守系議員たちの体裁のために協力する必要はなかった。自分たちの立場をはっきりさせるべきだったと思います。非常に残念。
国民の大多数は廃案を求めていると思います。『日経』は6日の紙面「日曜に考える」欄で、「安保法案、経済界から見ると」と題して、リニアを計画中のJR東海の葛西敬之名誉会長と丹羽宇一郎前伊藤忠商事会長の正反対の意見を紹介しています。葛西敬之名誉会長は安倍首相の一番のお友達。葛西氏は軍隊による抑止力がより重要な時代、中国は潜在的脅威などと言っています。葛西氏の主張は国会の政府答弁のコピー。いったん消えかかったリニア中央新幹線計画も安全保障関連法案と同じで実は国民が本当に求めているものではないと考えられないでしょうか。経済界の中でも葛西氏の考え方は多数派となるべき意見とは思えません。
(参考) 「安保法案、経済界から見ると」のコピー
(2015/09/07)
安保法制関連で駒ヶ根市議会の総務委員会が「面白い」決議をしたようです。高森議会のトンデモ保守系議員さんたちも駒ヶ根市議会の「ト」を見習ったらいかが? ⇒ 『中日』10日
(2015/09/13)