飯田市議会傍聴、6月13日

 飯田市議会でリニア関連の質問があるというので傍聴してきました。共産党の後藤市議が、残土置場の埋め立ての安全性の担保について、飯田市内の地下走行区間での地盤沈下の可能性と住民の権利問題、駅周辺整備について事業費の予算規模が示されていない不備について聞いています。他の議員はリニアについて重要な質問はしなかったようです。

 駅周辺整備の事業の予算の概算についての質問に対して、飯田市リニア推進部長はまだ分からないと答えています。北陸新幹線などの駅周辺整備では素案の段階から予算規模は示されていたようです。こんな状態でもリニアが来るを楽しみにしている飯田市民の皆さんはノンキ過ぎんませんか? 6.5ヘクタールという補助金目当ての面積は決まっているんですから事業の予算規模だっておよそは検討がつくはずです。他ではやっている。

 残土の埋め立てについては、地権者の了承を得て進めていると推進部長は答えていますが、非常に不明確な答弁です。地権者が了承したのは、測量や地質調査だけなのか、それとも残土を盛り込むことを承認したのか。これははっきりさせないといけないと思います。めんどくさいけどね。飯田市内の現在あがっている候補地はどちらも下流に集落や人家があって、下流の住民の意見を聞くべきなんですが、置き場は置場の地権者とJR東海の間の自由契約で決まるので、下流の住民の安全のためには自治体が強い指導をしなくてはならないはずです。推進部長の答弁はJR東海におまかせ的なものでした。

 残土の問題は重要です。非常にコストはかかるけれどまあ安全と言える工法はあるという専門家もいるようです。それは、地すべり対策でやっている集水井戸をつくって地層中の水を抜くような大掛かりなものです。この辺でも地すべり対策としてやっている地域があります。しかし、JR東海がそれをするかどうか、今のところ示しているものは、もっと簡単な極めて危険性の高いやり方です。しかも、それで安全だと主張している。こんなJR東海に谷に残土を埋め立てられたら、その下流域に住民は住めませんといったって、簡単にどっかに移るわけにはいかないし、その費用をJR東海がもつはずもない。結局リニアは、路線や駅周辺整備のための立ち退きや、残土置場下流の住民の危険という人柱の上に建設されるものだと思います。

 飯田市内の地下走行区間について、中野市で起きた北陸新幹線のトンネルによる地盤沈下のようなことが起きないかということ。地権者への個々への説明は行われるのかという点。推進部長は5m未満は用地取得、30m~5mは区分地上権の設定、30m以下は地域全体への説明会をするとJR東海がこれまで説明したとおりのことを言いました。後藤市議は市内走行部分の深さを聞いていましたが、推進部長はこれから計画が進まないと分からないと答えています。JR東海の5m未満は・・・という説明には、駅西からすぐに40m程度の深さになるのでという部分がありました。また、工事実施計画のの認可申請の書類は公開されているのですが、その付図の縦断面図を見ると市内走行部分の深さは分かります。市役所のリニア推進課の職員はリニアの乗車定員も知らないといっていた人がいましたが、リニア推進部長でさえリニア計画について非常にあいまいな知識しか持っていないことは明らかです。

 用地交渉について12日に質問した新人議員がいたようです。立ち退きや移転の問題は、市役所のリニア推進課の職員の一人や二人がノーローゼで首をつるくらい大変なことだと脅すくらいの質問でなければ、ダメだね。

 続いて共産党の古川市議が9月に変更になるゴミ収集の仕方について質問しています。夏場のことであり、衛生環境に関わることですから、市民生活を重視する立場の政党ですから、質問せざるを得ない問題だと思うのですが、本来市議会で議論すべきことでしょうか。

 飯田市と下伊那郡の焼却ゴミを焼いている現在の焼却場では設備が古くビニール類が焼却できません。9月から新しい焼却場に切り替わるのですが、今度はビニール類も一緒に焼却できるようになります。現在は焼却ゴミは紙の袋を使っています。今後はビニール製の袋に替わります。9月の切り替えに間に合うように8月から新しいビニール製の焼却ゴミ袋を売り出す予定です。そうすると8月中からその袋で燃やすごみを出す人がいるのではないか。そういうゴミは取集しないはずですから、どうするんですかという質問です。解決策は簡単だと思います。新しいゴミ袋の販売を焼却場の切り替えより後にすればよい。紙のゴミ袋の在庫の処分の心配ないし、紙のゴミ袋へビニールゴミも入れて良いですよと広報すれば済むことです。議会で話題にすべき問題じゃないと思います。飯田市には市長はじめ立派な学校を出られた秀才が多いのになんでこんな簡単なことに気づかないのかと思いました。

 飯田市長と飯田市職員がこの能力レベルでは、JR東海の受け売りのリニア推進はできても、住民の立場に立ったリニア対策は出来るはずないですね。路線や駅周辺整備で移転を強いられる市民が不信感を持つのは当たり前です。

 市議会の内部の写真です。


(飯田市のパンフより)右が議員席、左が市側、中央に議長席

 水引のオブジェが議長席の後ろの壁に飾ってあります。水引は縛るもので、このオブジェも結び目の部分をデザインしたものです。自由な議論を縛るという意味でなければ良いのですが。

 議員も市職員も黒い服が目立ちます。クールビズということで、皆ネクタイを外しています。なんか民主主義の葬式の2次会みたいな雰囲気でした。

(2017/06/14)