リニア工事で受注調整

 リニア工事で談合だか受注調整だかがあったという話題が盛り上がっています。12月30日の『日経』26面の記事「リニア談合、年明け捜査本格化 受注調整 仕組み解明へ」では:

 ということで、思い出したのが2015年の「週刊ダイヤモンド」の記事「特集:ゼネコン 気が付けば最高益の罠」。こんなグラフがありました。


「週刊ダイヤモンド」 2015年6月13日、p31より。赤い折れ線を追加。

 「大型工事の建設投資予定額の推移」という予測ですが、リニアの比重がものすごく大きいのが分かります。記事は:

 など書いてあり、受注調整が行われても何の不思議もない条件はそろっていたわけで、法律の方が現実にあっていないという声も一部にはあるわけで、むしろ、そんな困難な工事で完成させたインフラを今後維持していくのは大変だなと私なんかは思う所です。

 この事件に関連して、工事を止めろという声もあります。しかし、まだ違法性は立証されていない段階ですから、大林組が認めたからといってそれだけでは立証は無理という意見もあるのです。受注が何の違反もなく行われていたとしたら、止めなくて良いのですか。

 そういう観点で見ると、この事件に関連して工事を止めろと言っている主張はちょっと歯切れが悪い部分があるように思います。だいたい、年末の忙しい時期なんですよ、ややこしい話について考える暇はありません。だからって、脊髄反射はダメです。お叱りは覚悟の上で書きましたよ。

 もう一個。こんなページもありました。この「リニア関連工事の即時停止と原因徹底追及を求める声明」について、呼びかけ団体は1月3日までに賛同できる組織・団体は連絡をしてねと言っています。つまり、呼びかけ団体と多数の賛同団体の連名で声明を出したいと言ってると思います。だったら、ネット上に声明の案文を掲載するというのはどうなのでしょうか。だって1月3日までって区切っているでしょ。文章の内容をみてもまだ練る必要が十分にあると思いますね。

(2017/12/31)