更新:2018/08/16
夏休み特集 2:プラレールで実験
最初にお断り。「プラレール」って書いてますが、実はプラレールじゃなくて、100円ショップの「スーパーエクスプレス」です。ほとんど同じような、鉄道のおもちゃです。電池で走ります。次の動画のように走ります。レールのつなぎ目の音も聞こえるような気がします。
編成は下の図のようになっています。
レールの構造です。プラレールも同じです。若干線路の幅が狭いようです。
これから、するのは脱線実験です。
実験1:直線部分
まず直線部分でレールの替わりに、高さだけそろうように段ボールに取り替えました。つまり左右方向の支えを無くしたのです。どうなるか・・・
そのまままっすぐに進んで、もとの線路に戻ります。
実験2:カーブ
次は、カーブです。カーブの一部を、直線部分のときと同じように、段ボールに替えました。左右の支えがありません。どうなるか・・・
脱線しました。
超電導リニアは、超電導磁石とガイドウエイの浮上案内コイルとの間の反発力で支えられています。上下、左右とも。
超電導磁石には突然磁力を失う、クエンチと呼ぶ現象があります。クエンチが起きると、上下にも左右にも車体を支えることはできません。
この実験では、レールをはずして左右方向の支え(「案内」といいます)をなくして見ました。直線は元の線路に戻りましたが、カーブでは列車は飛び出しました。
直線を走っているときなら何とかなるかも知れませんが、超伝導リニアがカーブを走っているときにクエンチが起きたら、ガイドウェイの壁に接触して車体が壊れるか、ひどければガイドウェイを壊して外に飛び出るかも知れません。
リニア新幹線がほとんど直線しか走らないのは、やはりクエンチが心配だからじゃないのって思いませんか。
超電導リニアの実験線はほとんど直線だけ。まともなカーブを走ったことがない。
リニア中央新幹線の長野県内のルートは3つの候補がありました。諏訪地方を通って木曽谷を走るルート、諏訪地方から伊那谷を南下して中津川へ抜けるルート、そして南アルプスをトンネルでつらぬくほとんど直線のルート。諏訪地方を通るルートは半径8㎞か、それより少し緩いカーブを円の三分の一周くらい走らなくてはなりません(参考地図)。建設費用に対して利益が少ないというのが公式な理由だったと思います。諏訪地方って、工業が盛んだし、松本や上伊那にも近い、利益が少ないというはずはないのに。本当はカーブを長い時間走るのが危険だからだったのではないかなと思うのです。
つまり、カーブが大問題