更新:2020/04/28

大井川の減水問題について国交省の有識者会議のようす

 林克さんのFBへの投稿

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林 克
9時間前(注:27日の夜9時31分)
国の有識者会議は中立公正か?

リニア新幹線で静岡県の大井川の水が減って環境が壊されることに心配される方は多いと思う。JR東海がこれまで静岡県と協議してきたが、その環境保全連絡会議を傍聴してきた私としてもJR東海の不誠実な態度に堪忍袋の緒が切れそうな状態。そこにしゃしゃり出てきたのが国土交通省。公正中立の行司役として有識者会議でそれを検証するという。

27日は6時から第1回リニア中央新幹線静岡工区有識者会議が、国交省等で開かれた。ウェブなら傍聴できると情報をもらったので、国交省に地方自治研究所名で申し込んだ。追撃の電話をするとメディアの記者のみという返答。「それでは開かれた会議じゃない。川勝知事は会議は公開でと要望したはずだ」とダメ押し。「なぜメディアだけ?」と問うと回線の容量が限られているからと見えすいたことを言う。

わかっていたけど、結局今日、ご希望には添えませんとのメールが。県庁でウェブ傍聴することに。しかしカメラは固定されていて、委員の顔は特定できないし、マイクの調子がいまいちで聞き取りにくい。

もともと静岡県が要望する水循環基本法の専門家と水文学の大井川を熟知した専門家を採用せず、国の都合のいい方々で行うこと自体公平公正ではない。しかもこのコロナ対策で外出自粛要請が出ているときになぜやるの?しかも委員7人中4人は、わざわざ国土交通省まで出かけて行っている。早く工事をしたいと言うことがありあり。

ということで今日は県庁で傍聴。この会議の①トンネル湧水の戻し方、②中下流域の地下水の影響を主に議論されることを確認、科学的工学的に議論すると述べる。国の事務局はこの会議は「公開で行われている」と公言、はてな?

冒頭JR東海の金子社長は「河川流量は減少せず中下流域に影響があるときは賠償することを前提に、どういう仕組みでどのくらいの蓋然性で起こるのかを明らかにする必要がある」と述べた。同時に「環境保全について、非常に難しい問題が含まれ、ハイレベルで時間を要する問題。これをクリアしなければ工事を認めないというのでは法律の趣旨に反する」と半ばおどしとも取れ、庇護者の国交省への訴えとも取れる。とても品位に欠ける発言。

JR東海の説明はいつもの通り冗長だが、静岡県を代表した森下先生は、なぜ議論が遅れているかについて「JR東海がデータを示さず、その根拠を提示しないことがたびたび」と反論。議論の中では委員からかなりまともな意見も出たが、最後に座長が「静岡県が言うリスク管理は、工事をやってから考えるのか、事前にやるべきことはやるのかをよく議論していく」と何かいやな感じの流れ。

次回は5月11日の週に論点の整理をしてから議論していくとのこと。前提がダメダメなのだから、ほんとうに中立公正かを議論で示してほしい。

(以下、コメント)

○井澤 宏明 遅くまでお疲れさまでした。
金子社長のあまりにも一方的な言い分にはびっくりしました。
会議の中で金子社長に演説させるなら、川勝知事か難波副知事にも等分の時間を与えなければフェアじゃないですね。

○林 克 あれではヤクザのおどしです。難波副知事も傍聴していました。

○かぼちゃ 大好き 以前もコメントしましたが、塩郷ダムの問題で、昭和60年に建設省が設置した「大井川中流域技術研究会」のときと、状況が似ているようです。中川根町史を読み直さなければ

県が推薦した委員の蔵治氏は、おそらく「水返せ運動」にお詳しいのでしょう。国交省は絶対にメンバーに入れられなかった。

配布資料資料1-2にて、「大井川水資源問題に係る主な経緯」が、準備書公告から始められているのがそもそも疑問。

大井川の「水返せ運動」の歴史的背景と、アセス開始以前(地形・地質調査報告書、中央新幹線小委員会)での大井川の取扱いを説明しなければ、流量問題が生じたきっかけが不明である。

https://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk9_000012.html?fbclid=IwAR3o7Z5wZurfP34rSUsaHCLw83QOrXQYIKFhBNqgy_HY8tw6QxwxzzSCaXk (=第1回リニア中央新幹線有識者会議 配布資料)

○林 克 その経緯もよく読んでみるとかなり国に都合のいい流れになっていると思います。