更新:2020/06/26
大鹿村の第16回リニア連絡協議会
6月24日に大鹿村の第16回リニア連絡協議会がありました。以下のページ、記事を参考に要点を書き出しました。
- ⇒ 「「美しい村」の議員日記」:25日 "第16回リニア連絡協議会"
- ⇒ 『南信州』(web版)25日 "青木川工区も掘削開始へ"
- ⇒ 『南信州』26日1面 "青木工区も掘削開始へ 大鹿村リニア連絡協議会 残土活用は飯田に続き喬木も"
- ⇒ 『南信州』26日2面 "先進坑は3割の進捗 昨夏着手の南ア長野工区 小渋川変電所 JRが用地取得へ 河川内道路7月から時間延長"
- ⇒ 『信毎』26日31面 "リニア 工業団地造成に残土利用 喬木村、大鹿から運搬へ"、"「鳶ヶ巣沢」計画 地盤改良必要 大鹿村 設計調査報告書"
- ⇒ 『中日』26日12面 "移転先宅地造成用の残土搬出 飯田市、期間延長求める"
伊那山地トンネル(青木川斜坑)
現在ヤードを整備中の青木川斜坑については、6月17日に地元向懇談会を開催。防音ハウスなど仮設備の設置が終り準備が整い次第掘削を開始予定。残土は当面、国道152号線を使って深ケ沢へ運ぶ。老朽化した下榑渡(しもくれおど)橋については、年度内に上流側に仮橋(幅4m)を設置。現橋を撤去後、4年後までに新橋(幅7m)をかける。
南アトンネルの掘削状況
小渋川斜坑と釜沢斜坑の間 は、昨年8月着手した1600mの先進坑の3割の「進捗」。
除山斜坑 は、延長1870mの約7割の「進捗」。
釜沢斜坑 は、延長350mの約2割の「進捗」。
小渋川変電所(上蔵の電力変換所)
小渋川変電所予定地は、現在、トンネル残土の仮置き場になっている。JR都会は防災上の観点から背後の斜面も含め用地を取得すると説明。造成は斜面の切り取りを避け、斜面まで盛土を行うなど安定性に配慮した計画にする(『南信州』)
。長野県企業局の大鹿発電所の送電鉄塔の移転が必要。用地取得、鉄塔移設に向け1年をかけて測量など行う。
半の沢・大林建材間の河川内道路
現在7時から17時の通行時間を、7月1日から7時から19時に変更する。通常休日は河川内道路は通行できないが、7月23日から26日の連休については通行できる。この区間の県道59号線は4区間で来年夏まで拡幅工事中。
飯田市の代替地への残土搬送
飯田市が、9月までの予定だった上郷丹保の移転代替地の造成につかうトンネル残土の運搬について来年1月まで延長したいと連絡協議会に申しいれた。開始時期が遅れた事、ズリの比重が予想より重く車両台数が増えたことが原因。
喬木村が伊久間への残土搬出について申し入れ
喬木村はリニアで移転の工場の代替地(2.3ヘクタール)を喬木村伊久間に計画。その造成につかう残土の搬出を申し入れた。時期は12月から3月まで。
12月は小渋線を1日最大120台、1月は150台、2月、3月は150台のダンプカーが走る予定。
中電の送電線
鉄塔近くのブナの巨木について1本は伐採しないと工事が不可でもう一本は検討中。
その他
赤石公園線 の改良工事は完了。
大鹿村総合グランド の嵩上げ工事は完了。7月中旬に村へ引き渡し。
アカナギ(鳶ヶ巣崩壊地)直下の残土置場
最近は行政が「鳶ヶ巣沢」と呼んでいる、アカナギ=鳶ヶ巣崩壊地(大規模崩壊地)の真下に計画の残土置場(20万立米)について、JR東海の費用で、村が委託した技術検討委員会の照査結果が大鹿村のホームページに掲載された。
大鹿村は 「プレスリリースでも公表してきましたが、技術検討委員会を設立し、準備会を含め計4回の委員会を行い、計画案について了承を得ました。」 と言っているのですが、報告書の中には、本来置くべき場所でないという指摘があったことが明確に記載されています。
これらのことそれぞれについて、心配する方、気に病む方、不安に思う方も多い。本日、6月26日の静岡県知事とJR社長の会談で、JR東海は、少なくとも2027年の開業の延期はせざるを得なくなるはず。さらに、そうなれば早晩にリニア計画そのものについて中断するかという判断を迫られると思います。沿線住民を生殺しの状態にしているという事実を、JR東海や国交省、そして特に長野県と関係自治体は、きちんと考えるべきでないか。もしもノーミソが空っぽでない限りは。
25日の『南信州』の1面コラムは、奇妙なことを書いています。まあ、全体としてほとんど部分が意味不明ということなんですが、一番最後に:
川勝知事は地元紙に「リニアで三大都市圏のスーパー・メガリージョンにする計画だ。だが、オンラインで仕事を済ませればリニアは速いとはいえない。リニアは必要かとの疑問はもっともだ。IT技術の向上は移動の必要性が大幅に減る」と寄稿。この辺リニアへの本音かも知れない。
情報の伝達や交換は、エネルギーを浪費して移動するよりは、通信技術でというのがこれまでの歴史的なながれ。そうすることで、環境への負荷を減らせるということは、南アルプスの水資源と生態系への影響を回避できるという意味。川勝さんが大井川の水の問題や南アルプスの環境保全についてリニアのトンネルには心配があると言っているのとは実質的には同じ意味ですね。