更新:2020/06/27 19:36、06/28 補足、06/29 補足
静岡県知事とJR東海社長の会談のニュースまとめ
リニアはギャンブルと同じ
6月26日に行われた、静岡県知事とJR東海社長の会談の結果を伝えるニュース記事をまとめてみました。Webで読める記事にはリンクをはりました。
「2027年開業延期」ではなく、「リニア計画中止決定も間近」と読み替えた方が良いと思います。自治体首長や有力者が、地域で関連事業をいろいろ始めてしまっているので、さっさと進めてもらわないと困るみたいなコメントが出ています。今のうちに止めておけば被害が少なくて済むという考えだってあるはずということに気が付かないのは、ギャンブルと同じ。良い思いをする人は一握り。大半の人は損をする。
会談の様子は、Youtube で見れます。
- https://www.youtube.com/watch?v=jTH396EIERQ&t=11747s
(リニア中央新幹線静岡工区に係る川勝知事とJR東海金子社長の面談(03:15:52から始まります))
『テレビ静岡』のホームページに会談のテープ起こしがあります。
『信濃毎日新聞』
- 27日・1面 "リニア27年開業延期へ JR東海、来週にも表明 静岡県知事、工事認めず"
- 27日・2面 "リニア工事 静岡県なぜ反発 川の流量減・水質悪化懸念"
- 27日・3面 "焦点:リニアと環境 両立見えず"、3面 "沿線4知事 早期解決望む"
- 27日・3面 "県内「水」巡る論議注視(web)"
- 27日・3面 "「自然環境問題 真摯に対処を」 保護協会が声明"
- 27日・3面 "県内の工期遅れ 首長から懸念も"
- 28日・5面 "社説:リニア延期へ 懸念と向き合うことから"
『静岡新聞』
- 27日 07:34 "リニア27年開業延期へ 川勝知事とJR社長、物別れ 静岡県庁で初会談"
- 27日 08:39 "JR側に具体策なく…流域首長、厳しい目「切実さ分かっていない」 リニアトップ会談"
- 27日 08:54 "<Q&A>静岡県はなぜ反発? リニア建設巡り続く対立"
- 27日 09:19 "<リニア・トップ会談詳報>川勝知事/流域60万人の命の水 JR東海社長/なし崩し掘削しない"
『日経』
- 26日 23:30 "リニア工事再開、着地点見えず 新動脈整備か環境か"
- 27日・1面 "リニア27年開業 延期へ JR東海社長と静岡知事 会談で平行線"
- 27日・2面 "社説:リニア早期開業へ合意形成を"
- 27日・3面 "リニア再開 着地点見えず 新動脈整備か環境か 総工費、膨らむ恐れ"
- 27日・3面 "国交省 有識者会議で打開急ぐ"
- 27日・3面 "静岡工区 3候補から選定 「屈指の難工事」"
- 27日・3面 "きょうのことば:リニア中央新幹線 品川-名古屋 40分に短縮"
『朝日』
- 27日・1面 "リニア27年開業困難に 静岡県知事、準備工事認めず 品川-名古屋 大阪延伸 影響も"
(web版)"、 - 27日・2面 "時時刻刻:リニア 見えぬ出口 水保全 静岡県・JR東海の溝埋まらず 沿線の街 再開発にも影響 巨額事業後押し 政権誤算"。
- 30日・社説 "リニア延期 環境懸念へ説明を"
ただ、名古屋市など駅が設置される自治体では、開通を見据えた町づくりが進む。環境問題に解決の道筋がつけば、協力を拒むものではないだろう。
これでは、結局、他は2027年に向け関係事業を進めているんだから、静岡県は足を引っ張るなと言っているのと変わりないと思います。また、静岡県は、工事で地下水脈が分断され、下流の60万人が使う大井川水系の流量が減ることを心配し、河川法に基づく工事への同意を見送ってきた。
と書いているんですが、「同意」ではなく「法律に基づいた許可」のはず。例えば地元紙『静岡新聞』は、河川法は河川区域の上空と地下も含み、大井川源流域の地下約400メートルを通過するリニア中央新幹線のトンネル工事も許可の対象になる。県河川企画課によると、大井川源流域の導水路と非常口トンネルを含む計6カ所が当てはまる。県とJR東海は2016年から大井川とトンネルの交差位置について協議している。
と書いています(『静岡新聞』2018年11月20日 "知事「河川法クリア、協定の前提」 工事着手に許可必要")。「『朝日』が社説に書いたぞと」いえるほどの価値のあるものなのか疑問です。
『中日』
- 27日・1面 "リニア27年開業 困難 準備工事 月内厳しく JR東海社長・静岡知事 物別れ"
- 27日・3面 "核心:水量減 拭えぬ不安 知事、JRに不信感 ヤード着工さえ認めず リニア静岡工区 トップ会談"
- 27日・3面 "「最大限の努力を」 JR東海に菅氏"
- 27日・18面 "静岡県知事 工事認めぬ方針崩さず 長野関係者「進めて」 沿線自治体に説明求める声"
(web版) - 27日・31面 "友好ムード でも ゼロ回答 リニアトップ会談 JR「6月中に整備着手必要」 静岡知事 会談後に「認めない」"
- 27日・31面 "沿線事業者 不安広がる"
- 27日・31面 "中部の沿線知事 早期着工を要望"
- 28日・23面 "リニア静岡工事暗礁 開業延期へ 気をもむ中間駅地元 名物PRどうなる・不安の整備移転対象者"
- 30日・社説 "リニア延期へ 科学的議論で不信拭え"
長野県飯田市や岐阜県中津川市など途中駅の沿線では「二七年開業」を前提にした都市再開発計画が進行中。…開業のずれ込みは、こうした各都市の計画にも少なからぬ影響を及ぼすとみられる。
いや、机上の設計図の算段をしている段階で、飯田市では土地交渉はほとんど進んでない。今の内にリニアを中止すれば影響が少なくて済む。科学的知見を基に、打開策を探りたい
と言うけれど、静岡県を避けるという結論だけが科学的と言えるのではないか。科学的を合言葉に非合理な結論を合理化するようなことは書かないでほしい。
(2020/06/28 6:38 補足)
『南信州』
- 28日・1面 "リニア27年開業延期へ 大井川の水資源巡り トップ会談で静岡知事認めず"
- 28日・1面 "日限(コラム):大井川の水で育まれたという茶を促され…"
- 28日・2面 "飯田市長「着実推進を」 リニア延期公算に 説明責任求める声も"