更新:2021/12/08

アメリカ東海岸のリニア計画について

 第21回京科学シンポジウム(11月28日)のリニア分科会の報告の中にアメリカ東海岸のリニア計画の現状についての報告がありました。

 このサイトで紹介してきた内容のほかに、最近の動きとして、また知らなかった情報として、以下がありました。

 今年に入ってからの動きを整理すると:

 これらの経緯は日本のマスコミはほとんど報道していないと思います。JR東海や日本政府が思うようには進んでいないことは確かなようです。

超電導リニアの対米輸出は真珠湾攻撃に似ている

 桜井さんの報告の中で、トランスラピッドのことがありました。トランスラピッドと従来の鉄道(アムトラック)を比べ従来の鉄道が選ばれたのですから、トランスラピッドと超電導リニアのメカニズムの比較がされるはずです。超電導リニアはもともとはアメリカのアイデア。アメリカも開発を手掛けたことがあるのですが結局途中で止めてしまいました。アメリカやドイツ、そして日本航空が超電導を採用しなかったのは筋の良い技術かそうでないのか見通しをつけることができる技術的なセンスの問題だと思います。JR東海と日本政府(安倍政権)がアメリカに輸出しようとしたことは、アメリカとの工業力、技術力の大きな格差を無視して、敢えて総力戦をしかけた、日米開戦に似てるようです。

 以下、あまり整理されてなくてわかりづらいですが参考ページです:


補足 2022/02/09

 「環境影響評価準備書」という言葉が使われていますが、日米でアセスの制度はまったく違うので日本の準備書段階に近いものとはいっても、これは文書の名前なので現地の言葉のそのままの意味の「下書き」または「案」とするのが適当だと思います。ただし、第21回京科学シンポジウムでの報告者の桜井徹さんが「環境影響評価 準備書」という言葉を使っているので、このページでは「準備書」とします(2022/02/09)。

 日本語の「準備書」という言葉は、あらためて説明を聞かないとどういう文書なのか判断できないでしょ。だけど、「下書き(draft)」ならどういう性格の文書なのか、読んでそのまま分かるじゃないですか。ま、そういうことなんですよ。