更新:2022/06/08
カルマン・ガブリエリ線図では縦軸の値が小さいほど、エネルギー性能が良いといえます。「限界線」とは、1950年当時の一番優れた性能のものを結んだ線で、この線より下にあれば、1950年当時のものよりさらに性能が良くなっていると評価できます。大型タンカーや、貨物船、新幹線などの鉄道、大型旅客機が、そしてトランスラピッドも「限界線」より下にあります。ところが、JRリニアは、「限界線」より上にあり、エネルギー性能はリニアの方が劣ります。
上のカルマン・ガブリエリ線図は西川榮一著『リニア中央新幹線に未来はあるか』(p37)にあったもので、原図では「MAGLEV」と書いてあった部分を「トランスラピッド」と書き換えています。オランダのデルフト工科大学のJ.A.Melkertという方が書いた「スーパーバス:高速交通をより持続可能なものとするための航空宇宙技術の利用」という文献(PDF)の中に同様の図があって、「MAGLEV」の位置に「Transurapid 08」と書いてありました。("SUPERBUS: USING AEROSPACE TECHNOLOGY TO MAKE HIGH SPEED TRANSPORT MORE SUSTAINABLE",J.A. Melkert,Faculty of Aerospace Engineering, Delft University of Technology,The Netherlands のPDFの7ページ)