更新:2025/09/03

ミソベタ層由来の岩石

:image"

 8月3日に紹介した「ミソベタ」のつづきです。誰でも簡単に実物が見れる場所がありました。奥山の本山残土置場にJR東海がヒ素混じりの残土を埋めようとしている、その豊丘村の公民館「ゆめあるて」の玄関脇に展示してありました。(「ゆめあるて」の場所、JR市田駅から徒歩15分)

:image"

:image"
コンクリートのかたまりみたいにもみえますが、色は茶色っぽいです。

:image"
「ミソベタ層由来の…」。「由来の…」というのがなかなかヨイ。

 解説の立て札の上半分は公民館報「とよおか」第736号(2022年6月20日) の3ページ、「こちら資料館(227)ミソベタ層由来の岩石」の一部です。この記事から、公民館報の発行の少し前くらいに公民館の玄関脇におかれたのだろうと思います。

 2024年1月30日 第28回豊丘村リニア対策委員会でJR東海が「豊丘村内における対策土の活用について」説明。「対策土」っていうのは、具体的には坂島という場所の仮置き場で保管しているヒ素が混じったトンネル残土のことですが、豊丘村内の対策土の活用候補地として、人里離れ、人家や耕作地がない本山の残土置場が最適地だといっています。ダンプカーが里を走り回るのは安全上困るという、村長の主張にも合うものです。まあ、ダンプカー運行や交通安全は人がやることなので「気を付けて」ということが出来るんですが、山奥の谷とはいえ、そもそも長い時間の中で削れてできた谷を、そういう「なが~い」時間にくらべて一瞬みたいな短期間に人口的に埋めた土地が本当に安全なのかは自然との相談になるわけですから、ダンプカーが里を走り回るよりは心配との批判の声はありました。

 そうそう、忘れてましたが、本山の残土置場のちょうど調整池などを造るあたりに下伊那竜東断層という活断層(活動度B)もあるので、残土の盛り土が崩れてヒ素などが漏れ出す心配もあります。

 公民館の玄関わきに置かれた時期は、JR東海が本山に置きたいと表明したより前ですが、偶然なんだろうけれど、なかなか良くできた話じゃないですか…。

EOF