豊丘村の準備書説明会1回目 (10月4日)

 豊丘村の1回目の準備書説明会でだされた質問の一部とそれに対する回答を紹介します。メモと記憶によるもので間違いがあるかも知れません。質問の最初の ( ) 内は質問者の居住地または出身地です。

[ 質問 ]  (豊丘村) トンネルの本坑、非常口2か所から残土を出すのか。残土運搬に隣接の村道壬生沢線、林道大島虻川線を使う場合、車両の1日の走行する量は? 豊丘、喬木で作業用ヤードを2か所設けるというがその場所は?
[ 回答 ]  (スライドを示して)2箇所の非常口、変電施設のすぐ左側がトンネルの坑口。発生土については、3ヶ所から出てくる。どれ位のダンプがという話だが、発生土の運搬車や資材運搬車を含めた台数。@というのが、こちらの体育館(注:説明会場)の脇の道路。ここは、真ん中の丸と右側の丸の2箇所から土砂、資材を搬出搬入する台数。Aは竜東一貫道路で、こちらの台数は、天竜川橋梁から先の導坑したトンネルの坑口までのトンネルの発生土、橋梁の基礎を作るための切り土をした発生土や重機や資材を運搬する車が、1日最大で700という台数。最後の質問の意味が理解できないのでもう一度お聞きしたい。
[ 質問 ]  坑口の付近に作業用ヤード、発生土の一時置場とか水処理施設とかいったものを作るという説明だったが、坑口のそばという表現だったが、具体的にはどのあたりに、県内11箇所ということだが、喬木、豊丘の付近ではどのあたりに作られるのかということ。
[ 回答 ]  あらましの8ページの上にあるように、工事中は非常口にコンクリートのプラントとか濁水処理設備、発生土の仮置場といったものを設置して工事をする。また壬生沢川の坑口にも同じような形でトンネル工事用の設備を設置するとともに、壬生沢川にかかる橋梁の工事もここでするのでその設備も設置する。

[ 質問 ]  (豊丘) 質問の前に意見。騒音とか振動の予測値を示されたが、短時間では見るのが精一杯でメモすることができない。現地に即した予測値の資料を用意していただきたかった。振動値が豊丘村、小園(おぞの)では規制値に対してわずか予測値は1デシベルしか余裕がなかった。ちょっとした事で規制値を越えるのではないかとそこに住むものとしては不安がある。騒音とか振動については数字だけ示されてもよくわからない。工事が始って体感してはじめてわかるものと思うが、その時点でわれわれが意見をいって改善とかそういった対処はしてもらえるのか。
[ 回答 ]  細かい資料の準備がないのは、今回は準備書の中身の概要を把握してもらうのを目的としているから。詳細の資料については縦覧しているので、環境保全事務所や関係市町村の庁舎、当社のホームページでも見てもらえるのでそちらで確認を。
 たとえば、振動の予測結果、基準値75にたいして神稲のところで74という部分についてと思う。今回の環境評価をどのように行なったかというと、環境基準との整合性が計られているかという観点、事業者として実行可能な範囲内で環境への影響が低減されているかという観点から評価を行なっていく。数値は環境基準については整合性が取れている。実行可能ということでは、振動については、建設機械の稼動について、低騒音型の建設機械を採用し、それらの機械の整備点検を確実に行い性能を維持していくことで環境保全措置を確実に実施していくことで少しでも環境への負荷を低減していきたいと考えている。
 工事の始った後、住民からの意見をいただけるのかという点。工事をはじめる前に、環境保全や住民の生活環境への配慮について説明をする。開始後も、地元の理解の中でやっていくことなので、意見をいただく体制をとる。今後、近隣の住民にはいろいろな場面で説明をするし、環境保全事務所でも説明する体制を現在とっているので、そこはきちんとやっていくということでご理解願いたい。

[ 質問 ]  (豊丘) 土の搬出は既存の道路とのことだが、豊丘、喬木では、非常口の周辺の道路は主には生活道路がほとんど。ダンプの1日の通行料が700台位というが、時期によっては農作業とか観光面で通行量が変ってくる。工事の専用道路とするのか、既存の道路を搬出に使うのか、既存の場合のことだが、生活者、地元の車を優先するのか、子供たちの安全性の配慮としてどういうことをするのか。ダンプの運転手は全国から集まってくると思うが、運転マナーが心配されるが、JRの方で苦情を受け付ける窓口を設けるのか。
 トンネル出口から約3km、地下約250mのトンネル地上部の福島(ふくじま)、千駄木地区は豊富な水資源や井戸水がある。トンネル掘削時の水枯れの可能性が心配される。ボーリング調査したと思うが、福島地区の地下250mまでに岩盤があるのかどうか。
 磁界と微気圧波は、実験線のフードがないところでの測定値なのか。喬木地区の天竜川の河川上はどうなるのか。天竜川の上はフードをかけないようにとお願いしてきたが、最近新聞ではかけない方向というが、そういったことが可能であれば、これは長野県、下伊那、この伊那谷をPRするためにも車窓から景色が見えることはいいことだと思う。実験のデータからみて天竜川橋梁はフードが不要でよいのかその点を聞きたい。
[ 回答 ]  道路は既存の道路を使うつもり。既存の道路を工事専用道路とすることは考えていない。一般の方、地元の方最優先で工事用道路として使わせていただく考え。ハード面では大型車両に対応していない道路もあり、こちらに対しては道幅を広げたり、退避所を作ったりなどを、道路管理者と協議をし一般の方が安全に通行できるようにしたい。ソフト面では、交通、子供の安全については、工事用の出入り口、主要な交差点に交通誘導員を配置するなど万全の体制をとっていく。
 ルートの選定にあたっては、地形、地質調査や、水の利用状況を踏まえて影響ができる限り少なくなるように計画するとともに、地下水、水資源への影響について調査予測評価してきた。地質や水質の状況から山岳トンネルの掘削に伴い岩盤の微小な亀裂や割れ目から地下水が坑内にしみ出すことがある。トンネル内にしみ出して来る水は、地下のトンネルの周辺に限られると想定しているので、それ以外のトンネル以外の深い層とか浅い層の地下水への影響は小さいと考える。ただ、一部にトンネルを掘削していくと破砕帯などの地質が弱いところにぶつかることも想定されるので、地下水の水位への影響の可能性がある。このため、詳細な工事計画を策定するときに、事前に地質、水文調査、水量とか井戸の水位とかを調査していきたい。また同じ事を、トンネルの工事中も、河川の流量とか井戸水の水位の観測、水質の調査を継続的に監視して、減水の兆候が認められた地区では住民の生活に支障をきたさないことを第一に応急措置を考えるつもり。
 壬生沢川の付近より東側については花崗岩を主体とする岩になっている。西については堆積層がある。深さは約250m位で基盤岩ができてくる。
 明かり部の騒音対策の防音壁や防音防災フードについては、つけなくて良いところはつけない予定。具体的には、この地区では天竜川の橋の上だが、どこからどこまでということは騒音対策に基準との兼ねあいで、今後、県単位、自治体単位で調整していく。天竜川の上は開けられると考える。(スライドを示し)フォトモンタージュということで景観の環境影響評価につかった写真だがフードをつけていない絵になっている。微気圧は高速の車両がトンネルに突っ込んだとき、つぶされた空気が波となり音速で伝わり反対側で出るときにドンとなる場合がある。山陽新幹線が岡山以西に延伸されたときから顕在化した。現象は検討され、車両側地上側で対策をしている。地上側では、空気をつぶさないように、トンネルの坑口に、トンネルより広めの短いトンネルのような構造物を作り、トンネルに一気に入るのではなく少しずつ入るような状況を作り、つぶす波を和らげる。実験線で効果が確認されている。これをトンネルの坑口につけるので、防音防災フードがつかないところでもドンという音は出ない。

[ 質問 ]  (戸中・とちゅう) 非常口のできる場所にまだ作物を作っている。来年着工するかもしれないという噂がある。そうなるとせっかく作った作物も途中で刈り取られてしまうことを心配する。来年どうするか心配している。着工は来年早々の話かどうか。
 変電設備に送電線を作ることはわかっているが、非常口についても受電設備を置いて、戸中、坂島(さかじま)に向かってどうやって電気をおくるのか。送電線をつくるのか。ルートについては中部電力の担当になると思うが、非常口については送電線が必要なのかどうか。豊丘のなかに新たに送電線が引かれることになるのか。
[ 回答 ]  23年5月に建設の指示をうけ、現在環境評価の手続きをしている。本日の説明会は環境評価の準備書の説明。このあと評価書を作成し環境評価の手続きは終了する。終了すると、工事実施計画の申請、認可という手続きにはいる。認可が得られると着工になるが、すぐに工事をはじめるのではない。着工すると、まず地域の皆様に事業説明会をする。そのあと中心線測量をする。関連して必要な用地の幅などを現地で測量する。並行して、用地の地権者にたいして用地説明会などを行なう。このような手続きを進めるとともに工事計画も進めていく。工事着工前の工事説明会で詳細で具体的な工事計画を説明する。来年から工事に入るわけではない。JRの予定としては工事実施計画の申請認可を26年度中に得て着手も26年度中と考えている。26年度に着手できれば、事業説明会、用地説明会と進んでいくことになる。
 運転するための変電施設には中部電力から送電線を引くが、非常口については、工事に必要な仮設の電源がいるので、中部電力から仮設の送電線を引くが、非常口に対して送電線がのこることはない。

[ 質問 ]  (豊丘) 一昨年、南海トラフ地震の想定震源域が長野県南部にまで拡大された。昨年の2月、長野県はこれを受けJR東海に意見書を出したが、震源域の見直しが行なわれた場合はルートとか構造物等の安全性を改めて検証しその内容について明らかにせよという一項があった。今年5月28日の国の最終報告でも想定震源域は飯伊まで上がってきているが、今回示されたルートは丁度重なってみえる。準備書の作成段階で県の指摘した項目についてどのような検討をしたか。準備書にはこれに関する事業者の見解が示されていないように思う。
[ 回答 ]  本日の説明会、環境影響評価の説明会は、あくまで環境への影響についての評価をするということであり、地震に対する安全性については、評価の対象に含まれない。南海トラフについては、太平洋沿岸地域を中心に震度や津波の規模が多少大きくなったことは知っているが、今回の公表内容をみる限りでは、現時点でただちに、追加の措置をとる必要はないと考える。今後、計画のプロセスにおいて研究や検討を重ね国の新たな発表等を踏まえ必要が生じた場合には適切に対応していく。

[ 質問 ]  (豊丘) トンネル発生土の処理責任は事業者にあると考えるがどうか。発生土の処理につき、説明の中で、本事業の中での再利用、他の公共事業への有効活用をはかるとしている。JRのこれまでの発生土処理についての対応については若干異質のものを感じる。県を窓口とするというが、県に対してどう対応しているか知らないが、関係市町村、豊丘村に発生土の処理についてこれまで具体的に相談や協議をしてきたか、具体的な対応について関係市町村に協議するという姿勢があるべきと思う。県を窓口というが、運搬や処分地において、住民生活に直接携わっているのは市町村だ。村内に対策室がある、北部5町村でもワーキンググループで発生土の対策について会議をしている。JRは静観しているように思える。もう少し具体的に、例えば、100m四方なら二百何十m、1km四方でも2m以上の、豊丘だけでもそれだけの量になる。そのあたりを聞きたい。
 坂島のヤードで発生土の仮置場が作られるが、平坦部がないが、具体的にどのような場所か。河川敷を使うなら、大雨の時仮置場の土が流れる心配がある。
[ 回答 ] 発生土は、リニアの事業の中で消化する量は構造上限りがある。土は有効な建設資材であるので他の公共事業などにつかってもらえないかと考えている。県内でどんな事業がどんな時期にどんな規模があるかJRでは把握できないので、その調整を県にお願いしている。処理責任はJRにあるがどこへ持っていくかの調整を県に窓口としてお願いしている。市町村との関係については、県が関係市町村を集めワーキンググループで検討しているがJRも参加している。別の会、たとえば、地方事務所が主体となったリニアにかかわる連絡調整会議があり、JRのほうから、関係市町村の方の前で発生土の処分についてお願いしている。また、先般、南信州広域連合の各市町村長が集まった時にいって、発生土の処分につき協力をたのんだ。県にしても市町村の話を聞かないと勝手には決められないのでそう言う体制ができているのでそこにJRも加わっている。長野県の発生土の量については準備書に出す前に早々と、他県ではやっていないが、950万立方メートルという数字を市町村の方の集まりで出していて、検討がはじまっている。準備書の中で、さらに地域ごとにどれぐらい残土が出るかということを出しているので、こうした数字をベースに市町村はじめ県を窓口とする体制ができているので理解願いたい。
 ヤードの大きさは0.5haから1ha位を想定している。そんなに大きいスペースではない。坂島の林道と虻川の間に平坦なところが約5000平米あったので非常口にしたいと考えている。虻川の河川敷は使わない。

[ 質問 ]  (豊丘) 1.水枯れの心配。地下水とか表流水については、工事前、工事中、後において一定期間継続的に水量水位の調査をするとのことだが、この調査はどの程度の箇所を考えているのか。山梨では想定外の場所で水枯れが発生している。豊丘でも予算をとってそういった調査をすることになっているが、そこで出た結果を参考に後の対策等に使っていくこと考えているか。調査にもれた個人が工事の後で水枯れになったときどうするか。
 2.高架橋等による日照が疎外される場所が発生することが心配される。準備書では国または県の条例を適用し損害を補償するとなっている。阿島では敷地境界から51mまでが補償となると聞いている。補償の基準について、そういう内容になっているか説明願いたい。これらの基準は住居のことと思うが農作物への補償はどうなるのか。当地方は農村地帯であり日照疎外により農作物へ大きな影響が懸念される。この点についても説明を。
[ 回答 ]  今後、工事に入る前に、さらに地質や水文調査をおこない、調査に基づき施工計画を立てる。そのときには地域の水利用について、取水方法、○○、十分配慮して行きたい。具体的な調査内容、場所については今後専門家の意見を踏まえながら設定していく。個人の井戸も漏れのないように調査したい。
 日照疎外の補償は、設置する構造物や施設等の位置、形状、高さを勘案して影響のでる範囲を準備書に示した。影響が大きい場合には適切な対応ということで、「公共施設の設置に起因する日影により生ずる損害等にかかる費用負担について」という国の基準に基づいて日影による損害に対して費用負担をしていく。 山梨実験線、整備新幹線においてもこの通達、基準に基づき補償された実績がある。農作物については、工事の前後に収穫量等の調査をし、明確に工事による減収などの影響が認められた場合は公共工事の報償の考え方、公共補償の考え方、国の基準に基づいて補償していきたい。
 準備書の資料編8章の中に「公共施設の設置に起因する日影により生ずる損害等にかかる費用負担について」を載せているので参照してほしい。日影の時間とは冬至の日にその家での日影の時間のこと。第一種低層住居専用地域であれば1階で4時間を越えると補償の対象になる。補償は金銭で、暖房とか照明費にかかる費用を算定する。額は個別に違う。

[ 質問 ]  (豊丘) 発生土の出る周辺、特にトンネルの出口ところは、トンネルのすぐ下にまた上にも家がある。音とか粉塵、振動について囲いをするというが、どんな囲いをするのか。すぐそばに家があるという状況を思うととても想像がつかないが物はどんなものでするのか。
[ 回答 ]  非常口、坑口における騒音対策は、付近に住居等がある場合、工事ヤードと一般の区画と分ける形で柵をする。同時に防音シートをして工事をする。トンネルは坑口はまずは音の小さい小さい機械から徐々に奥に入り大きな機械を使い掘削していく。しばらく入ると手前に防音扉を設置する。

[ 質問 ]  (小園) 壬生沢の橋梁の高さが15mというが、現場を見ると、壬生沢線の道路よりも下にトンネルの口が開くように思う。その上に民家がある。このオバサンの家がその上あたりになる。その場合移転しなくてはならないか。
 橋を作るとき、壬生沢川を多少掘ることもあると思うが、冬以外は川の水をつかっているので、濁り水のないような処理をお願いしたい。
 工事用の自動車が通ると思うがその辺の配慮を。
[ 回答 ]  準備書の環境図は1万分の一の図面でルートを示している。壬生沢川は高さ15mの橋梁になる。川と道路があってその奥にトンネルの坑口ができる。坑口のところは明かり区間、橋梁区間になる。したがって、ルートが明らかに横切っている場合は事業用地の対象になる。用地に関する説明については現地で測量を行なってから用地の取得範囲を確定してから関係者のところに説明にあがりたいと思う。
 壬生沢川のところでは、トンネル工事と橋梁工事の両方がある。トンネルからでた水は濁水処理設備で基準値に落としてから壬生沢川に管理者と相談して放流したい。濁水処理は汚れを基準値以下におとして透明度のある水を流すことと、トンネルで滲みでる水は一般的にはアルカリ性になり、PH8,9といった形になる。PHを放流の基準値まで落として放流する。
 路線の近隣の皆様にたいしては、生活環境に十分配慮していくとともにこれからさまざまな説明をさせていただきながら、事業を進めていきたいので、ご理解とご協力をお願いしたい。いろいろなご心配とかご意見があれば、説明会だけでなく環境保全事務所に問い合わせいただければ丁寧に対応するのでよろしくご理解とご協力を。

[ 質問 ]  (戸中) 工事の時間は、トンネルは24時間と思うが、運搬はどうなるか。
 駅ができるが、道路や飯田線との連絡をどう考えているか。
[ 回答 ]  工事用車両の走行時間は、基本的には昼間。中には、大きなもの長尺ものの運搬等、一時的に夜間に走行する場合がある。その場合は事前に地元に説明する。工事を進めるにあたっては地元の方の安全の確保と環境の保全には十分配慮するつもり。
 技術的に設置可能なこと、利便性が確保できること、環境に影響が小さいという観点で駅の位置は絞り込んだ。駅へのアクセスについては自治体の方でアクセス道路の計画については、県を中心に検討が進められると考えている。既存の高速道路との結節を重視することで広域への波及効果が期待できると思う。また利用客の利便性を向上できると考える。
 飯田線は、利用状況からリニア駅へのアクセスの主力にはならないが、今後とも地域の方の輸送を提供していく。

[ 質問 ]  (福島) 福島地籍は水枯れが一番心配される地域。豊丘村は西に傾斜した地帯だが、福島は昔から水のないところで、湧水がわずかにあるところで農業を営んでいる。飲み水は上水道があるが、農業用水、生活用水は湧水に頼っている。福島地域は50戸ほどあるが、場知沢橋(ばちざわばし)で土かぶりが80m、千駄木(せんだんぎ)で250mほどあるが、岩盤は花崗岩といったが、素朴な考えとしては、かなり水が落ちてしまうと思うが、水源がなにもないところで、そのとき応急対策として水はどこからもってくるのか。
 1日644台というのは、排出される土量と稼働日とダンプの積載量で割り算をして出したものと思う。実際には坂島とか戸中とかではそんなにダンプが通られるよりは山へ埋めてくれた方がまだ良いのではないかと思うが、そういう検討はどうか。
[ 回答 ] 応急措置ではその地区の住民の生活に支障をきたさない量をそれ以上に確保します。 発生土の置場は県を窓口に調整を計っているところだが、置場の設定についてはなるべく非常口、坑口に近いところが優先順位が高いと考えている。
 こちらの地区でどこかを埋めるといった要望があれば、県を通じてそういう情報をいただく体制になっているので村を通じて話していただければと思う。JR東海がここがいいあそこがいいということは現段階ではいうことはできないが、県、村との相談の中で近いところがあれば検討したい。

[ 質問 ]  (壬生沢) 発生土の土壌の質について、土壌汚染について有害物質の有無の確認と基準に適合しない土壌の適切な処理、発生土に含まれる重金属等の定期的な調査をすると書かれているが、その具体的方法と、第三者機関の関与の有無、情報公開、記録の保存、それから処理後のトレーサビリティーの確保等について、考えを聞きたい。
 説明会は3回出席したが、超伝導リニアの環境性能はどうして航空機と比較するのか。在来の東海道新幹線との、環境性能とか消費電力との比較では述べられないのか。
[ 回答 ]  重金属等、不適格な発生土が生じた場合は、土壌汚染対策法という法律に基づいて適切な処理を行なう。この法律の中に、具体的な公表の仕方とか対処の仕方が定められているので法に基づいて適切な対応をしていく。
 東京から大阪について移動時間帯でみると航空機の領域にはいってくる。移動手段としては航空機に匹敵するので、1人あたりに排出する二酸化炭素がリニアは3分の一といったことをいっている。新幹線との比較も示している。N700系は270km/hで走っているが、新幹線とリニアと比べると、東京大阪間1人について、リニアが二酸化炭素を3〜4倍排出していると試算している。しかし、移動手段として比べるには、速度域とか移動時間から考えると、リニアに比べるのにふさわしいのは航空機と考えることは従来から申し上げている。

(2013/10/18)