JR東海事業説明会・豊丘会場の質疑応答

2014年11月4日 豊丘南小学校体育館

JR東海事業説明会 豊丘南小学校 2014年11月4日

JR東海出席者=沢田(長野県担当部長)、古谷(長野工事事務所長)、太田垣(環境保全事務所長)、吉木(同副長)、近藤(司会)ほか

JR東海側の説明のうち、区分地上権の設定に関する部分


質問1:(1)環境保全のスライド、水資源の関係の工事の最初の1年間水の環境をチェックする工事後4年間するといった内容の部分。(スライドを示させて)。豊丘では前から水の問題について心配している。今日示したなかで、工事前の1年間、月1回、井戸水、湧水、表流水などを測るということはいいのだが、工事完了後3年間は四季を基本として行うということだが、工事を進めていく中ではこの1年間というのがスタートの1年間なのか途中の1年間なのか分からない。最初1年とすると、あと10年近い工事期間の中で水枯れが発生する可能性がある。そういう確認がこの1年間の調査では不十分と思う。

(2)坂島と(途中の)、非常口ヤードの関係で、工事関係者の宿泊先や現場事務所となる場所はどこなのか。また、工事に関わってくる人数は、当初から毎年どのくらい増えていくのか見通しはどうなるのか。

(3)非常口の資料「3」の図面。本線の位置が分からないので確認したい。前々から天竜川の上はドームなし(フードなし)をお願いしてきた、今日の話のなかで一部防音壁という話だったがそういうとらえ方でよいのか確認したい。

回答1:(古谷)ご質問ありがとうございました。(1)水資源の調査について。(スライドを示して)。事後調査ということで、井戸の水位、湧水の水量、地表水の流量といったものを調査する。ここに書かれている事後調査というのは、環境影響評価法でいう事後調査、法律用語であって、実際は工事の前にやる調査も含めて事後調査といっている。したがって、右側にある調査時期の工事前はトンネルを掘削する1年前から月1回の調査をやるという意味。それから、長い期間トンネルの掘削工事をするがその期間はずっと月1回の観測をしていく。工事がトンネルの掘削が完了した後も3年間については、1年間に4回調査をする。

(2)作業人員は徐々に増えていくが、山梨実験線の同じ大きさのトンネルの場合は、1つの非常口について、一番多い時期に、1日のべ100人ぐらいの作業員が工事をしていた。トンネルの掘削工事は昼間と夜の二方の作業班があって、二方の作業員と監督する請負会社の社員を含めると、大体100人ぐらいの人数が一つの非常口で作業していた。

(3)戸中の非常口からの点線(斜坑)の行き先について。(スライドをしめして)戸中の非常口からまっすぐに線を引いているがこれは掘削方向を示す意味で便宜上こう書いている。戸中の大きなスライドでみると、先のスライドではまっすぐ川を横断する方向に書いてあったが、ここからすぐに(この方向で=南に)掘り出すと虻川で顔を出してしまうので、斜坑は虻川を迂回して本線のルートにつなぐ。/ 天竜川については、現時点では、防音壁で施工する予定なのでフードはつけない。

(沢田)工事に従事する作業員の住居については決まっていない。トンネルを掘るのは特殊な技術なので全国を回って歩いている人が来るので何らかの飯場のようなものか既存の宿泊施設に長期滞在するが、一般的な作業については特殊なものではないので決めているわけではないが地元の方もリニアの建設工事に携わることになるのでそういう方は通いになるだろう。少なくとも現場に飯場のようなものはできると思うので、場所規模については役場、地元の方に説明して決めていきたい。

(太田垣)水資源の事後調査について、工事後完了後3年間の四季調査は少ないのではないかという質問だが、工事中の水の調査の状況を踏まえて工事後の頻度については臨機応変に対応したいと考えている。

質問2:(1)水枯れについて考えのあることは分かったが、その水が出て行く先はトンネルの口と考えてよいか。当地でも過去に中央道のトンネル工事などで難航したことがある。異常出水によって工事が止まったとか、山が陥没したことがあった。トンネルは下から掘っていくと、水は下へ出てくるはずだが、大量の水が出た場合、壬生沢の坑口の出水は壬生沢川に入るわけだが、洪水のような水が出た場合、河床がかなり上がっているため、県もそれを認めて工事をしかけているが、そういう部分を県との交渉の中で安全なように、まず川底を3面を整備してから、トンネルを掘ってもらわないと異常な出水に耐えられないと考える。そのあたりの検討はしたか。

(2)工事車両のタイヤ洗浄や道路面洗浄で泥水が拡散しないか。

(3)ヤード用地の借用する時期は、土地の買い上げとか買取と同じ時期なのか。それよりはやまるのか。

回答2:(古谷)ご質問ありがとうございます。(1)トンネルは上に向かって掘削していく。坂島も戸中も壬生沢のトンネル口も水は(スライドの図で)左側に流れてくる。湧水は濁水処理をして、適正な濁度、ペーハーにして、壬生沢川に流そうと現在は考えているが、地元や豊丘村の話のなかで、大雨が降ったときに氾濫の危険性あることを聞いている。当然、計画を立てたとき管理者の長野県に話はしたが、工事認可が出たので、これから長野県とよく協議をした上でのことであり、現状どれだけの流量に余裕があるかなどはJRとしては確認していない。余裕がなければ何らかの対策を打ちながら放流せざるを得ない形になると思うが、県の河川部と十分協議をさせていただきながら放流させてもらえるよう検討していきたいと考えている。

(2)基本的にタイヤの洗浄は現場のなかで行う。きれいなタイヤで外へ出て行く。道路の清掃については、もっぱらリニアの工事で使用するところは道路管理者との協議にはよるが、JRが契約した請負業者のほうで清掃をする形になると考えている。

(3)用地の取得について一部借地させてもらいたいというのは、特に橋梁区間については、用地の幅、今22mぐらいに考えているが、この22mの範囲内ですべて工事ができればよいが、建設機械、仮設設備など22m範囲で足りない部分については借地したい。時期的には、用地を取得したい土地と借地したい土地はつながっていることが多いので、同じ地権者であれば、用地の取得と同時に借地の話もしたいと考えている。

(沢田)タイヤを洗った水は濁っているので、処理をした上で外に出す。

(太田垣)トンネル掘削時の異常出水については、対策として、先進ボーリングで前方の地質や地下水について十分に調査して、水が大量に出てきそうな場所については、薬液注入工などをして十分に対策をとって進めていきたいと考えている。

質問3:(1)残土処分について。今の説明では7月に県か提示された箇所の絞込みをしているとのこと。評価書の資料編に県が示した箇所は出ているので承知している。あわせて、JR東海のほうから関係市町村というか地域へ、具体的な発生土の処分候補地についてなにかしら提示があるということで、豊丘村についても2箇所提示があったと聞いている。県から示された箇所や、JR東海が関係地域へ示した箇所はいずれも、いわゆる「窪地」というところだ。ここらでは「洞」と呼んでいる。洞は伊那谷特有の隆起した段丘の末端において豪雨災害や長期間の浸食によってできた地形である。そこを埋めることは大変危険だと考える。過去にも豪雨災害によって死者のでた災害がこの地域にはあった。そのようなところへ大量の発生土を処分することが本当に安全ななのかどうかについての考えを聞かせてほしい。それから処分先について地権者等といっていたが、「等」は下流域の住民をさしているのか。異常豪雨等によって災害が発生し大量の土石流が流出したときに被害を被る、人命に関わる被害を被る下流域の住民の同意は大前提だがそのことについてはどのように考えているのか。JR東海が提示した箇所は、私も承知しているが非常に危険な場所であるのでその確認と合わせ考えを聞きたい。

回答3:(古谷)ご質問ありがとうございます。発生土の処理については(住民に)関心というか不安があることを認識している。JR東海にとっても非常に重要な課題の一つと考えている。県から提示された箇所について現在JR東海のほうで絞り込み、優先順位をつけながら絞込みを行っている。窪地、洞を埋め立てることは危険ではないかという話だが、こちらの盛り立てについては関係技術基準に基づいてしっかりと設計を行うこと、それから設計図に基づいてきっちりと工事を行うことを大前提として工事を行って行きたいと考えている。設計施工については関係する行政手続きにおいて、部外とか、JR以外の関係の県とか国の技術基準に照らし合わせながら設計を審査していただいたり、完成後の検査を受けるような形になるところもあるので、しっかりと設計と工事を行っていって、盛土を行っても危険にならないといった形のものを考えていきたい。発生土置場について地元の方に話すのが下流域の方も含めるのかという点は、当然下流域の方にもしっかりと説明をしながらご理解を得て計画を進めていきたいと考えている。

質問4:(1)用地取得の手順について。関係者について個別に説明するとのことだが、どういう人が個人宅をたずね説明するとかそのあたりの手順を具体的に説明をしてほしい。

(2)変電設備の近くに住んでいる。当初の面積より大きくなったと思う。安全性、危険性も心配されるが、対策は。騒音とか電磁波の安全性について説明を。

(3)22mの用地幅の高架下はJR東海が使用すると思うが、バリケードで囲って使えない状態にするのか、何らかの利用を考えているのか。

回答4:(古谷)ご質問ありがとうございます。(1)(スライドを示して)用地取得の手順についてはいろいろ説明したが分かりにくかったと思う。事業説明会が終わったら、地元や地権者の理解を得ながら中心線測量をする。ルートの中心がどこかということを現地で落とす作業。それと同時に自治体と設計協議をする。道路とか水路を付け替える必要があるので自治体と協議を平行して進める。通常は22m幅だが、水路や道路の付け替え部分ではその部分の土地もJR東海が取得する。用地の幅を決定するために杭を打っていく。そこで一筆の土地についてどれだけの面積が必要か決まる。それから初めて用地の説明ということで関係の地権者などに個別に話しにいくというふうに考えている。用地の説明とか取得に当たって話しにいくのは、現在のところ長野県に委託したいと考えている。

(2)変電所は列車の制御に必要な電気を供給するために設置する。(スライドを示して)まず紫色のところで電力会社からの電気を引き込む。ここからJR東海の施設になる。それから変換器棟、赤い部分、で電気の周波数を変換する。それから下の黄色のところから青い本線に電気を送るという3つの設備を設置する。赤い部分と黄色い部分については建屋、建物の中に施設を入れる。これらは設備の規模から考えて、騒音とか振動、低周波の音はきわめて小さいと考えている。電波障害についても技術基準で定められた基準値を遵守したいと考えている。

(3)一般的な高架橋の用地については、構造物の幅として14m、その横に緩衝帯として両側に4mずつ。あわせて用地幅として22mを用地として取得するつもり。高架下の使い方は基本的にJR東海で設備を設置したりするので、14mについてはJR東海が使う。緩衝帯の4mについても、原則的にJR東海が保守用の通路として使うつもりだが、自治体で道路を設置したいという要望があれば保守点検に支障にならない状況で使えるよう協議を進めることは可能。

質問5:(1)リニアの予定線の上には何箇所も湧水がある。湧水の調査場所はどのように決められるのか。湧水の利用者の調査をして欲しいという希望があった場合、その全部を調査するのか。

回答5:(古谷)(1)調査場所の決め方は、まず豊丘村に聞いてから、各戸にアンケートや聞き取り調査をして、影響のありそうなところを設定していきたい。希望のあった所については減水の可能性のあるところについて調査していきたい。

(沢田)希望のある調査箇所については聞こうと考えている。調査箇所は役場や地元の意見を聞きながらやっていきたい。そうしないと理解は得られないと考えている。

質問6:山岳部の非常口近くに住んでいる。(1)12月11日に佐原地区で説明会があることについての確認。(2)今日非常口の法線(掘削方向)など示したが、その場で非常口についてより具体的な提示があるのか。

回答6:(古谷)ご質問ありがとうございます。(1)本日は豊丘村の全地域の方対象に事業説明会を行っているが、このあと各地区の住民対象に各地区で事業説明会をする。日時や場所については現在、地区の役員や豊丘村と調整中で確定したら回覧等で各地区に案内する。

(2)非常口からの斜坑の法線、どういったところを掘っていくかという話だが、今日のスライドでは提示できていない。地区の事業説明会では提示したい。

※法線=「土木工学用語としては、航路、道路、または構造物の延長方向の軸線を慣用的に法線といっている」(『石油/天然ガス用語辞典』)

質問7:(1)どこの工事箇所も山間部で狭い道ばかりで、既存道路を拡幅するのか新しい道を作るのか。多数の工事車両の通行によって住民の通行に支障が出ないのか。

(2)壬生沢の坑口近くに住んでいる。壬生沢坑口の図がないので、地区説明会の際には壬生沢坑口の計画図も是非付けてもらいたい。

(3)変電所について、起伏のあるところだが、大きな3棟の建物を作るにあたっては、前面平らにして同じところに作るのか、高低差をもった土地にして作るのか、平面図では良く分からないので、地区説明会のときには断面図もつけてもらいたい。変電所のイメージが他の高架部などはリアルに表現されていたのに比べ簡単な線図であるし、最も大きな変換器棟が木に隠れているので、恣意的ではないとは思うがもう少し分かりやすいイメージ図を付けて欲しいと思う。

(4)要望として。スケジュール表も資料にして渡してもらいたい。ホームページで見れば分かるだろうが、説明会から帰って家で説明する時に覚えきれず説明ができない。

回答7:(古谷)ご質問ありがとうございます。(1)工事用道路は既存の道路を使う。細い部分、曲がり角、危険な部分は一部拡幅をしたり、退避所を作ったり、ガードレール、カーブミラーなどを配置し安全についてのハード対策を採る。ソフト対策としては適材適所に誘導員をつける。地元の一般車を優先を考えている。

(2)壬生沢付近の計画図については、壬生沢からは直接トンネルを掘削していく形になるので、今のところ計画図といったものは用意していない。このあと地元の方、地権者に説明をして、測量作業をさせてもらい、その中で坑口部分の計画をたててから説明させてほしい。

(3)変電所は東側と西側で高低差をつけて計画をしている。今日は説明のスライドを用意していないので、地区の説明会では提示したい。イメージ図は決して恣意的ではなく、人間が見れるような位置から撮った写真を使っている。あの写真は村道、いや広域農道から撮った写真にイメージ図を重ね合わせている。広域農道から人間の普通の人間の目線からみたイメージなので、ここに受電設備が見えて、変換器の設備が木のかげにかくれてしまうかたちになる。上から見るとか、俯瞰的に見る写真がないので、このあたりを上手く見渡せる道路などから撮った写真に重ね合わせてつくるものであり、決して恣意的なものではないので理解願いたい。

(4)今日は配布資料としてスケジュールはつけていない。市町村単位で行われている事業説明会の資料については全線の市町村の説明会が終わったあとぐらいに適切な時期にホームページにのせるのでそちらで確認を。

質問8:(1)子育て世代としてはダンプが一日何台くらい山道を往復するのか具体的な数字はわかるだろうか。

回答8:(古谷)ご質問ありがとうございます。非常に重要な問題だと思っている。工事用車両の台数は、スライドで示しているが、これは準備書の説明会で使用したもの。広域農道のところにダンプが何台通るか予測をしたもの。この予測によると644台。環境影響評価書にも書いているが、スライドの右側、戸中の斜坑、坂島の斜坑から出てくるダンプ、それから、ここの黄色で示している変電所から出てくる工事用車両、その3箇所から出てくるすべての工事用車両が走ったと仮定して最大で644台と書いている。この予測の台数は、今後発生土置場がどこになるかということがダンプの台数が一番振れ幅の大きな要素になるので、発生土置場がしっかり決まってからでないと正確な数字は話せないのが現状。現在、発生土置場、どのルートを走るのかを長野県と豊丘村と相談しており、それらがしっかり決まった段階で住民には説明したいので理解願いたい。

(沢田)644台は往復で、片道では322台、仮に昼間の時間帯、9時から17時、8時間とすると、1時間に40台ぐらいのダンプが行って帰ってくるという形。これはアセスの予測ということで、この数字は、空気の汚れとか沿線の道路の騒音とか振動とかで使っている数字。1時間40台、往復で80台通ったら空気がどれぐらい汚れるかとかどれぐらいの騒音がでるかという予測に使っている数字。予測だから環境への影響が一番大きな値ということで使っている数字、予想される最大限の数字であるのでこれより増えることはないと捉えてもらってよい。発生土置場、仮置場の場所、工事計画の工夫で数字をできるだ減らすような、あるいはピークを減らすようなことを取り組んで生きたいと考えている。

質問9:(1)豊丘村内から出た発生土は豊丘村内でということからか、豊丘村で数箇所候補地があがっている。一番心配されることは安全性がきちんと今後ずっと半永久的に確保されるかということだ。福島の原発事故では、当初絶対にありえないということが現に発生している。先ほどの説明では国の技術基準に則ってきっちりと工事をやりそうした心配はないといったが、後々において万一、これが決壊をしたり、災害が発生をしたりする可能性はまったくゼロではない。そういうことが起きた場合の補償の問題だとか復旧の問題だとかをどのように考えているか。これはのちのちまで続くことであるので、そういったときにはどうするといったことをきちんと文書で取り交わしをしていただければ地元としては安心するわけだがそういったことを考えているか。

(2)発生土のだけでなく、いろいろな話を行って合意を得た事項について、何らかの文書でもって確認をしていくというようなことを考えているのかどうか。

回答9:(古谷)ご質問ありがとうございます。(1)発生土の処分について埋め立てたときの話と思うが、先に話したように、関係の技術基準に則りしっかり設計を行ってしっかりと施工を行うことが大前提だ。設計においても現在の地形で分かっている地震の影響とか豪雨に対してしっかり水がはける水処理の排水計画、そういった排水設計をしっかり、現時点で知見で得られているものを踏まえてしっかりと設計していくという話で考えている。万が一という話だが、基本的にはそういうことはないと考えているが、たとえば施工不良が原因となって災害が発生した場合は補償させていただきたいと思う。

(2)合意を得た事項について、何らかの文書でという話については、山梨実験線での事例としては、ダンプ、工事用車両の通る時間帯とかルート、台数などについて、JRのほうから工事説明会のときに話たいと思っているが、それに対して地元の方の理解を得た上で文書的に何らかの確認書、確約書を取り交わしたいという話があれば対応したいと思う。

(沢田)発生土置場については、いろいろなケースが考えられる。たとえば公共事業につかう場合、JRが沢を埋めたり窪地を埋めるという場合というパターンがある。そういう場合は、JRが土を持っていって土を置いて土留めとか排水設備など必要な防災設備、をつくる。基準に従って、地元にどういうものを作るか説明したうえで行う。将来のメンテナンスはJRではなくて、地元自治体に引き取っていただくのが一般的なやり方。そのときに将来どのようにやっていくかというのは、先ほど文書を交わさないのかという話があったが、作ったときそれからその後の維持管理をどのようにするかというものはこれはきちんと地元の自治体などと約束しながらやっていくということになるというふうに思っている。

(太田垣)発生土置場の工事中ならびに完成後、環境に影響を及ぼさないようにせよという国土交通大臣の意見が出ているので、JRとしては管理計画を策定する。完成後たとえば排水設備の清掃をして機能を確保していくなどの管理計画を策定して、その内容については発生土置場の環境保全措置の内容とあわせて公表して関係する皆様に説明していくことを評価書で述べている。

質問10:(1)山梨県の早川町、大鹿、豊丘そして天竜川架橋そして飯田市の上郷に長野県駅を建設するが、地権者、地域の皆さんが了解をして用地交渉が仮に一斉にOKが取れた場合には、同時着工で進めるのかどうか。

(2)天竜川の架橋の完成後のイメージだが、騒音、防音のフードをつくる。これは、長いトンネルを来るから、出たときに、ここは長野県の南信州伊那谷なのだと(実感できるように)、透かし構造で是非やるべきだと思う。壬生沢へでて阿島の北を通り飯田の駅まで(長野県駅まで)、外が見えるように透かし構造でやっていくべきと思うがどう考えるか。

(3)掘削度の処理。地域が了解したとするなら、大鹿においても豊丘においても、行政としっかり話をして、最も近い運送距離、それでもって処理場を作ることを、JR東海側と自治体と協議すべきと思う。実は、三遠南信自動車道路を作ったが、喬木村から上村へ抜ける矢筈トンネル、約4000mの掘削度を、氏乗の「あまざわ」というところへ全部捨てた。下のほうへしっかりした堰堤を入れて、少しばかりの地震があっても崩れない、そこに全部埋めた。氏乗地区にはなかった、まったいらな2ヘクタールの土地ができた。その跡利用によって経済効果を上げている。大鹿にしても豊丘にしてもそういうことを考えるべきだ。そういう点について、JRも是非近いところで少しは補償を高くしてでもそういうほうこうを採るべきだ。それは自治体と協議してもらいたい。たとえば、大鹿の掘削土を、こんど宮が瀬橋を架け替えということで、掘削土を中川村から松川へ渡る天竜橋、片桐松川の橋を渡って、そして宮が瀬橋を渡ってどこへ捨てるのかと私は聞きたい。そういう理屈をつけて架橋するといったこと、そういうバカなことをやらないように、つとめて近いところで処理をしていく協議をすすめていくことが大事だと思う。

回答10:(古谷)ご質問ありがとうございます。(1)まず、明かりの橋梁渡河部分については、いろいろ手順があって、まずは用地取得を考えているが、そのあと、喬木村の区域も飯田市の区域も埋蔵物の包蔵地だから埋蔵文化財の調査をする。委託の形になるが。特に明かりの高架橋区間については着工が少し遅れるというか所定の手順を踏んでやっていきたい。壬生沢川あたりの橋梁工事については、3年後くらいの着工を予定している。たいして、トンネル工事については、非常口の用地の取得、作業用の借地ができれば、あとは地元の理解を得られれば工事に入れるので、基本的にはトンネルを先行して着工していくので、トンネルと明かり部分を一斉で着工することはない。

(2)天竜川は基本的に今のところ、防音壁を設置し防音防災フードは設置しない。天竜川の前後については騒音の話もあるのでコンクリート製の防音防災フードを考えている。これが透明にならないかという話だが、部材がガラスとかアクリルとかポリカーボネイドになるが、あれほど大きな部材をそういった材料で作るのは非常に困難であり、仮に作るとすれば鉄骨を這わせた上にガラスやアクリル板を設置していくことになるが、騒音の基準が現時点で達成できないこと、鋼材とガラスやアクリル板をつなぐボルトの維持管理が非常に大変であるといったことで、現時点では透明な防音防災フードは技術上非常に困難であると理解願いたい。

(3)提案いただいたように、JRとしても環境面えお考えると近場に持っていくということが理想だと考えている。出来るだけ近いところの候補地を優先的にすすめて生きたいと考えている。ただし、大鹿村から発生する発生土の処理場は、大鹿村からも提案されているので大鹿村の候補地を最優先に考えているが、大鹿から300万立方の土がでるが、大鹿の候補地は数万立方と限定的。そういったなかで、今一番近いところということで新聞報道に出ているような場所の話もあるが、基本的にはこれから決めていきたいと考えている。決まれば沿線住民には順番に知らせていきたいと考えているので理解願いたい。

(沢田)宮が瀬橋の架け替えの話は、リニアの話がでるまえから構想はあって計画になって来たと認識している。リニアの工事とは特に関係はないと理解願いたいと思う。

質問10の質問者の不規則発言:明かり部分は最大限、透明にできるよう追求してほしい。

21時22分終了