飯田市のリニア駅周辺整備検討会議の第3回会合

 飯田市のリニア駅周辺整備検討会議の第3回会合が開かれ市の提示した基本計画案が了承される。整備する面積は当初の案の7.8ヘクタールから6.5ヘクタールに縮小(『朝日』23日)。減らされた南条交差点に接する1.3ヘクタールは「土地利用を考える上での重点協議区域」と位置づけたそうです(『中日』23日)。6.5ヘクタールと駅自体の1.3ヘクタール(結局合計は7.8ヘクタール)の範囲で用地買収の対象となる建物は73棟(住宅・アパート57棟)で、北条地区の「自治会代表者」(?)は「住民生活に関する問題を行政と地域で検討する会を設立するように要望。市側も了解した」そうです(『信毎』23日、1面)。『信毎』23日、21面は「上郷北条まちづくり委員会の小平茂樹会長は『本当にこれがコンパクトなのか、地元として心配な部分がある』と発言。移転先のあっせんや生活支援などで具体的対応が示されていないとし『地域住民の不安を払拭するため、(住居に関する問題を)行政と地域が一緒になって検討する会をつくって』と求めた」と書いています。『南信州』23日によれば、南側の整備区域以外の1.3ヘクタールの「重点協議区域は民間活力をどう入れるか(用途指定)などの検討も絡んでくる」場所。南の1.3ヘクタールとそれから北を隔てる新設道路(『南信州』23日紙面の地図)は市道五郎田線(国道南条交差点から上郷駅方向へ行く道)より道幅が狭くなると予測されること、南条交差点に接した部分はすでにツルハドラッグがあるなど商業地化が進んでいるので、実質は市道五郎田線から北側の1.3+7.8ヘクタールがササラホーサラになるのですから「縮小」という表現は地元住民にとっては嘘も同然だと思います。リニア駅へのアクセスのための国道の拡幅で約60軒、高速道路からの新設道路(土曽川の東を通る予定)で約40件、国道から東側のリニアルート、保守車両基地でも数10軒以上の移転対象があり、阿島でも移転対象が10数件と、すべての移転先のことも考えれば(もちろんそれだけじゃありません残土置き場と運搬車両の問題など問題は山積)、たかが東京の一部の人々の利便と飯田市長と商工会議所会頭などの名誉欲のために、飯田下伊那住民がすでに時代遅れの技術であるリニアを受け入れる義理はないと思います。(?=上郷飯沼では「自治会」は神社の氏子の組織)

(2015/12/24)