(Cache) リニア東京大阪間開業前倒しへ 3兆円程度の融資検討
NHK NEWS WEB:6月2日 4時12分
政府はJR東海が建設を進めるリニア中央新幹線について、2045年に東京・大阪間で全線開業する計画を前倒しするため、国が低い金利で資金を供給する財政投融資を活用して最大で3兆円程度、JR東海に融資する方向で検討していることが分かりました。
東京・大阪間のリニア中央新幹線はJR東海が建設主体となり、およそ9兆円の総工費をかけて2045年に全線開業する計画ですが、成長戦略の一環として開業時期の前倒しを求める声が出ています。
こうしたなか、現在工事が進められている東京・名古屋間の建設費として、政府が財政投融資を活用してJR東海に最大で3兆円程度を融資する方向で検討していることが分かりました。具体的な条件や制度設計などは今後、政府内で調整を進めますが、関係者によりますと、JR東海への融資は独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じ、今年度から3年間、毎年1兆円ずつ低い金利で供給する方向で検討しているということです。
政府はこれによりJR東海の財務負担を軽減するとともに、工事の進ちょくを後押しし、東京・大阪間の全線開業の時期を最大8年程度前倒しできると見込んでいますが、融資が実施されれば、民間のプロジェクトに巨額の公的資金が投じられることになるだけに、政府はその効果や必要性などについて十分、説明することが求められます。