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更新:2018/05/06
釜沢斜坑口:春は遠のく
『信濃毎日新聞』の5月1日の記事 "リニア 27年開業「黄信号」" は地元でもけっこう話題になりました。記事の中で、釜沢斜坑口について、「工事説明会時点で17年春の着工を見込んでいたが、進入路となる仮設橋の設置工事の遅れなどから、JRは今春の掘削開始を予定する」と書いています。「今春の掘削開始を予定する」という部分が気になって、どんな具合なのか見てきました。
大鹿住民の方から、橋は架かったけれど、使える状態ではないという話は聞いていました。小河内沢の河原をのぼっていくと、仮橋は確かに架かっていました。
※ 左岸の川岸には道路がありますが、ゲートから先は入れません。ゲートの左側から河原に降りれます。ただし、2回ほど川を渡らないと釜沢斜坑口予定地の手前まで行けません。水の少ない次期であれば膝までの長靴でなんとか足をぬらさずに行けますが、今回は前日に雨が降ったので結局長靴に水が入ってしまいました。当初、JR東海はゲートから先は、河原へも降りれないように柵を設置しました。沢登りをする人や釣り人が困るので、地元の抗議で現在のようになりました。⇒ 補足説明
画面の奥が上流。(参考:2017年1月2日撮影 * 5月4日より少し上流で撮影。この時には河原を歩かずに行けました。)
少し近づいてみると、釜沢斜坑口(非常口)のできる予定の右岸側、写真では画面左は、橋は地面の高さより高いままというか、地面が低いままで、このままでは使えません。工事ヤードになるはずの場所に何も手がついていません。盛土して造成するはずで、この写真の右側の白い塀の部分にある大鹿発電所の工事の時に出た残土を使うというような話もあります。
左岸側は除山斜坑口の工事ヤードに道路でつながる計画ですが、まだ出来上がったようには見えません。これでは「春」といえる内にトンネルの掘削などできるわけないと思います。いくら急いだって、秋口がやっとだと思います。
除山斜坑の工事ヤードの北端部分が見えます。右側の斜面に木で盛土の目印か何かがあります。この部分までこれから造成するつもりなのでしょう。(参考:左岸から右岸を見た写真・2017年5月撮影)
これは、除山斜坑の工事ヤード。白い塀の下の斜面に石積みをした部分があります。
昨年(2017年)の7月3日に行ったとき、付近で塀を外して何か工事をしていました。除山斜坑口の工事ヤードも地盤が良くないし、釜沢斜坑口の工事ヤードも川岸を埋め立てます。土砂が流出する危険はないのか心配です。
右岸側の斜面。崩れた土砂がいくらかたまっています。中央付近に水が流れているのがみえます。
除山斜坑ヤード(左)と残土仮置き場(右)。
上の写真の赤丸の辺りにこんな物が見えました。「震動・騒音計」とケースに書いてあります。手前の切り株にのっている丸いものは振動センサーだと思います。
三正坊橋そばのJR東海管理地の入口ゲート前の表示器(黄色い丸印)に表示されるのだろうと思います。入口ゲートの奥にもう一つゲートが見えます。除山斜坑ヤードの入り口に更にもう一つゲートがあります。
入口ゲートと2番目のゲートの間にこんな機械が置いてありました。
補足:JR東海は気の利かない企業
除山斜坑ヤードと釜沢斜坑ヤードへは三正坊橋から河原を歩いて行けますが、三正坊橋の上流に大きな砂防堰堤があります。JR東海の管理地を少し入った場所から堰堤の上部の河原に降りやすい場所があります。
しかし、2017年4月20日には、ゲートは下の写真のようになっていました。山の斜面を歩こうとすればガードマンに制止されるし、谷側もピッタリまで封鎖してありました。しかたないので、電柱の付近で柵をまたいで谷側へでて柵をつたいながら上流へ向いました。
ゲートから上流方向を見たのが下の写真。この写真でガードマンが見える左の岩の手前から河原へ降りれるのです。
上の写真のAの茶色の電柱の位置から逆に見たところ。柵からすぐ右が斜面になっていて、柵につかまらないと歩ける状態でなかったのです。
約2週間後に行ったときは、ゲートの谷側に約60㎝のすきまが設けてあり、
新しい柵の位置は内側に40~50㎝ずらして設置してあり、河原に降りやすい場所まで一応安全に行けるようになりました。
最初からそうすればよかったのに、JR東海は気の利かない企業だと思いましたね。リニアだって、乗客の安全とか利便性を本当に考えているのかどうか。
※ 撮影日時が示してない写真はすべて5月4日の撮影です。