更新:2022/09/20

残土が足りない(2)

 高森町では下市田河原でリニアのガイドウェイ制作保管ヤードの造成工事が行われています。最近、残土を大鹿からだけでなく中央アルプストンネルの松川工区からも運ぶという高森町からの回覧文書がきました。

9月16日回覧文書(表面)(裏面)

 12月までに工事を終わらせたいので、大鹿からだけでなく、松川工区からも運ぶということです。つまり、大鹿から出てくる残土が、伊那市の工業団地拡張と下市田に運ぶのに十分な量が供給できるほど出てこない、伊那へ運ぶ分についても、高森に運ぶ分についても松川町でどういう日程で運ぶという説明をしていたので、見込みが外れたということ。トンネルの掘削のペースが見込みより遅いということではなかと思います。

 そもそも「いつまでに」というようなことを示す計画に「発生量」が不安定なトンネル残土をあてにしていたということがおかしい。

残土が足りない ≒ トンネル工事のペースが見込みはずれ

 ほんらい、JR東海がどこかにきちんと全量をストックして、必要に応じて販売する仕組みなら、「有用な建設資材」なので「発生土」というべきものでしょうが、資材としてあてにならないという意味では廃土、残土というべきです。

 リニア計画そのものが「あてにならない」のですから、正確にいうなら、「残土が足りない」というよりは「残土はあてにならない」かな。

 運搬ルートは松川工区の分も往路は明神橋西のラウンドアバウトを通行するようになっています。大鹿村からの分もラウンドアバウトを往復とも通行するので日中ラウンドアバウトを使うのは2カ月間の我慢で遠慮したいですね。なお、大鹿への復路は豊丘北小学校のすぐそばの交差点で左折します。

 喬木のガイドウェイ制作保管ヤードの工事も残土が間に合わず遅れています。高森も将来は町の産業用地となるのですが、当面はJR東海がガイドウェイ制作保管ヤードとして使うんですから、伊那の工業団地拡張などに優先的に運ぶのが普通だと思うのですが、いわば自社用地に優先的に運ぶことになるので、喬木のヤードについての、自社用地は後回しするという説明と矛盾します。

 高森町=JR東海は何を急いでいるんでしょうか?

 今回は説明会も開かないようですから、こういう回覧文書を、「まちづくり懇談会」の質問事項の事前通告の締め切り(8月末)のあとで出すというのは、ラウンドアバウトの地元の自治会(下市田6区=出砂原)に対して誠意がないと思います。事前通告は必須じゃなく、その場で勝手になんでも質問や要望をしていいいんですが、事前通告をということであれば、住民の自主的な出席が減るのは当たり前…。

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