再検討:松岡城址(高森町)
準備書。
写真A。前景と遠景の重なりで撮影位置を判断するのが基本だと思いますが、ごらんのとおり適当な前景がありません。仕方がないので遠景(約3800m先)で画面中心を合わせてから35mm相当にズーミングしてみました。ファインダーの視野率のため周辺部で少し余計な部分が写っています。それとせっかく三脚を立てたのにセンターが左に少しずれているようです。しかし、写っている範囲に注目すると、前景の木に隠れた部分以外の遠景ではほとんど同じ画面になっていると思います。
撮影場所は「松岡城址」の石柱の前を選びました。遠景の山の稜線は13km程度はなれているので多少位置に誤差があっても遠景の山の稜線をたよりに画角を調べるには十分です。準備書の写真はJR東海の説明のとおり35mm相当の画角であると判断できるでしょう。これが結論です。
写真B。撮影した場所です。
以下は本題とは離れます。写真A について補足すると。前景にミドリがないのは季節の関係で葉が散ってしまったからじゃありません。アセスメントの調査の後、準備書の公表前に、地元のお年寄りたちがリニアが見えるようにと手前の木を伐採したからです。当時は、高森町の飯田市座光寺との境付近を通過するという「説」がもっぱらでしたからね。それは冗談で、リニアに関係なく見晴らしが良くなるようにという話です。これから4月、5月は地元の人も感動する絶景です。この谷間の風景にリニアの変電施設や高架橋や橋梁は目障り以外の何者でもありません。
写真C。画面をクリックして拡大できます。準備書の写真の左の方を少し広げて少し拡大した写真です。A は壬生沢川の出口に近い谷です。ここには橋梁がかかります。B は3ヘクタールといわれる変電施設の予定地です。A のすぐ近くなのに準備書の写真はここを含めていません。準備書では、竜東河岸段丘の自然環境資源は非常に大きいのでちょっとぐらい変えたってどうってことはないでしょうと評価されています。
フォトモンタージュ後の写真(準備書)の左端部分。壬生沢川の橋梁が書き込んであります。変電施設予定地は無視されました。
(2015/03/30) 準備書のリニア完成後の画像をのせます。