更新:2025/03/05 [ 印刷用ページへ ]
シンデレラ・エクスプレスになれない?リニア
2月20日にJR東海が、山梨実験に新型の試験車両を走らせると発表したことについてはこちらに掲載しました。
そのなかで、2010年7月10日の『日経』の記事 "米国が先でもOK リニア商業運転へ進む技術開発" に、高温超伝導物質であるイットリウム系銅酸化物を超電導磁石の材料として使えば、列車側に液体ヘリウムを積まなくても、車庫に戻ったときに、車庫内で超電導磁石を冷やしてやれば9時間は利用可能な温度範囲に保てると、JR東海が説明していると紹介しました。
車庫で液体ヘリウムを使う冷凍機を使えば、車体側で液体ヘリウムのオケに超電導磁石をひたすよりは、液体ヘリウムの使用量を減らせるのではと思います。
ところで、抵抗値ゼロが保てる時間は9時間なので、超電導リニアの各列車には「門限」があるのではと思います。たとえば、残り時間3時間で走っていた列車が停電で停止して、復旧に3時間以上かかったとすれば、復旧しても自力走行が出来ないはずです。救援のために別の列車を走らせる必要が出てくると思います。
超電導磁石を使う方式は、常電導や従来の鉄道に比べ「ひよわ」だと思います。
『日経』の記事は15年も前のものですから、現在は事情は少しは違うのか知れませんが、JR東海さんのこの説明で、そのあたりのことがさっぱりわからないということは、15年前と基本的な考え方はおなじなのかなとも思います。
今年は巳年なので蛇足: シンデレラ・エクスプレスのテレビCMを企画したのは、昨年12月に亡くなったJR東海の初代社長だった須田寛さんだそうです。
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