出来事・ニュース:2018年9月

予定:9月30日 日本科学者会議が東京都内で「リニア中央新幹線計画問題シンポジウム」。興味はあるのですが、東京はなかなか遠いです。超電導リニアの研究開発をしている鉄道総合技術研究所に勤務経験のある研究者の中にも、トランスラピッドと超電導リニアに技術的な優劣はないと指摘する方がいます。その方は、10㎝浮上だから超電導リニアが優れているという考え方はナンセンスともいっています。ドイツは超電導方式を不採用日本航空も常電導方式を採用しました。いずれも1970年代終わりのことで、超電導はダメだと判断したのです。高速鉄道で高速性能とカーブの走行性能が両立しないのは車輪踏面に傾斜を付けるためです。超電導リニアのカーブの通過能力は、100歩ゆずっても不明、たぶん相当低いと推測されるのですが、トランスラピッドは高速性能とカーブの走行性能を両立させています。トランスラピッドと超電導リニアの走行方式の科学的な比較をやってくれるとありがたいのですがね。 たとえば、両方式について蛇行動はどうなのかというような。⇒ 詳細案内 / 参加者によれば台風の影響を心配して早めに切り上げたそうです。『赤旗』10月1日と『信毎』10月1日が記事にしています。

9月30日 『日経』1面記事 "AI、データ不足6割 主要100社に聞く 「動かない頭脳」続出の恐れ"。大林組がトンネルの切羽の安定性の判断にAIを試したところ、同社に3人しかいない専門家と同程度の回答を示したそうです(参考)。記事はデータを収集し加工してAIに学ばせることが大変なことなど準備段階のこと、7面記事 "使えるAIへ 学ばせ方模索"では、活用が進んだ先に「AIに問題があったときに原因を解明できる人がいなくなる」心配があると書いています。南アルプストンネルはこれまでの山とは地質がかなり違うはず。AIにお勉強させるには良いかも知れませんが、AIに頼るわけにはいかないでしょう。日経のアンケート結果をまとめた記事で、鹿島、大成建設、清水建設も回答していますが、2社がどのように活用しているかは記事では不明です。東大出のすごい秀才・天才を数多抱えていても日本の政府はまともな政治ができません。所詮機械に考えてもらおうなんて・・・。

9月29日 『信毎』記事「千曲市 PDFから予定価格漏えい」。例えばこのPDFの空欄は簡単に読めます。

9月29日 『南信州』1面コラム「日言」。

9月28日 松川町生田の生東(いくとう)、部奈(べな)、福与の3区が残土処分地について会合。本洞(490万立米)とつつじ山線(100万立米)については候補地を取り下げを決定。中山(30万立米)については1月後の次回の会合で判断することに(『南信州』29日『信毎』29日)。

9月28日 『日経』に、JR東海の金子社長へのインタビュー。(1)GDPの伸びや利用者数の伸びが輸送力の限界を示す具体的な数字じゃありません。平均乗車率は60%程度。(2)「政府の信用をつかう」というのは、思いがけない困難に出くわす可能性が高い南アルプスのトンネル工事などは、金に糸目を付けずにお金を投入できなければゼネコンが動かないという意味。(3)したがって「必ず返ってくるお金なので政府の負担にもならない」はウソ。(4)工事の進捗という言葉が出ているのに、「難易度の高いところから用地取得や契約を進めてきた」としか説明していない。実際には、予定よりかなり遅れが出ている。

9月26日 豊丘村のリニア対策委員会の第16回(『南信州(Web)』26日)。

9月26日 中川村・半の沢と大鹿村・アカナギ下の残土盛土について、長野県と大鹿村が第3者による技術検討委員会を発足。⇒ 詳細

9月26日 『日経』記事「公立学校PC、整備目標未達 文部省調査 自治体に大きな差」。公立学校で2017年までに生徒3.6人に1台というPC整備の目標が5.6人に1台。2014~2017年までに単年度に1678億円を手当てしてきたそうです。その一方で、教員の校務用PCは目標の120%。金額を見ると、リニアよりパソコン。ありあまるPCで先生たちはエクセルやパワポやワードを駆使(しか使えない?)して生徒を締め上げるのかどうか知れませんが、PCみたいなものは、これまでの、いや今でもそうかも知れませんが学校の勉強が苦手な子の方が可能性があるという話を20数年ほど前に聞いたことがあったような。で、勉強が嫌いだった私は40すぎてからPCを始めました。いまだにエクセル、パワポ、ワードは使いこなせていませんが、このページ程度のHTMLは書けますよ。

9月25日 『中日』1面「平成のことば」に岐阜県徳山村のカメラマン・増山たず子さんのことば。「国はやるといったらダムも戦争もやるでな」。国はやるといったら、戦争もダムもリニアもやる。負けるとわかってても、意味がないとわかっていてもやる。多数の人は迷惑うけても、きっと得する人がいるに違いない。いつまでたってもそんなおバカな国じゃ困るんだけどね。ところでこの記事の「先の戦争で弟が戦死しており、『お国』への怒りや悲しみを秘めていた」という部分、ちょっと事実誤認があるんじゃねーずらか。増山さんが写真で村や人たちの様子を記録しようと思い立ったのは戦争に行ったっきりのご主人が帰って来た時に見せるためだった、増山さんはそう言っとったはずだに。

9月25日 『信毎』3面、「飯山 人口減への施策は」は10月28日の市長選挙関連記事。飯山は北陸新幹線の駅ができたのに、人口が増えない。新幹線の利用客も予測数字なのか目標数字なのか、どちらにしてもとても及ばない。新幹線が早く来ると良い、新幹線が来れば地域が良くなるという政治家の考えのないことばがマチガイとわかるからといったのは誰だっけ。

9月25日 『信毎』記事「日本の宇宙技術 連日の成果 こうのとり 打ち上げ成功」。

9月24日 高森町下市田のリニアガイドウェイ組立ヤードの予定地でボーリング調査を見かける。26日にはやぐらは撤去してありました。

9月24日 『信毎』の社説が「石綿被害判決 国は被害補償に動け」と書いています。9月16日の学習会で青木川工区からはアスベストが出てくる可能性が非常に高いという指摘がありました。アスベストの件は書いていませんが、『南信州』、『信毎』が学習会の取材をしており記事にしています(『南信州』22日、『朝日』23日)。21日の大鹿村の説明会に参加した方に聞いたところ、アスベストについて参加者から質問があったそうです。学習会で報告を行った大石さんは、大鹿村長と議長宛にこの件について注意するよう書簡を送っていました。住民から指摘される前に、村側からアスベストについて住民のまえでJR東海に説明するよう求めるのが当然です。『信毎』は24日までに、青木川工区の説明会について何も記事にしていません。この社説が意味がないとは言いません。しかし、さらに進んで事前に被害を防止するという視点を新聞社は持つべきでないか。先進国は1960年代にはアスベストの使用規制を始めたのに日本は対応が非常に遅れたので、今でも建築物だけでなくいろいろなものにアスベストが残っているはず。例えば、飯田で言えば、扇町公園に展示されているD51型蒸気機関車。アスベストの問題は過去の問題だけではないのです。

9月23日 中国の広東省広州と香港を結ぶ高速鉄道が開通(『赤旗』19日)。

9月22日 『日経』記事「燃料高、物流企業を直撃 過当競争続き 転嫁は進まず」。

9月22日 『日経』記事「鉄道車両も環境シフト」。前々回から高速列車への熱が冷め始めていたイノトランス(ベルリンで2年ごとに開催の国際鉄道見本市)。"もはや最高速度などは誰も口にしない。どれほどクリーンな電車を出せるかが重要だ"(仏アルストムのアンリ・プパール=ラファルジュ最高経営責任者)、"持続可能性のある移動手段としての利点が鉄道市場の成長に寄与する"(欧州鉄道産業連盟=UNIFE)。リニアが日本の先進技術を示すもの、成長戦略の一つなんて考えは、すでに時代遅れなのですが、このイノトランスに初参加のJR東海は何を持っていったのでしょうか? 関連記事:『日経』「独鉄道展示会「イノトランス」開幕、日本勢の動向は 」。昨年の記事ですが、『東洋経済オンライン』の「鉄道「高速化競争」から欧州が離脱した理由」。

9月21日 大鹿村でリニアトンネルの青木工区の工事についてJR東海が村民全体に対する説明会を開く(『南信州』22日)。

9月21日 『南信州』記事「先行き不透明な当地方の地価 ~リニア関連地域では横這い傾向続く~ 寺沢秀文」。寺沢さんは不動産鑑定士であり、本来であれば、一部抜粋の赤線部分について論ずる必要はないはずです。しかし、あえてここまで書いておられるのはリニアのデメリットが地域にとってどれだけ深刻であるか感じておられるからだと思います。ひきかえ、地域の経済人や首長や大多数の議員は「だいぶ甘い」のではないかと思います。

9月21日 JR東海は新型車両のN700Sについて、8両編成での走行試験を10月10日から始めると発表。海外や国内他社路線への導入につなげる狙い(『中日』22日)。

9月20日 長野県環境影響評価技術委員会が佐久穂町に計画されているメガソーラーの「配慮書」について審議。「災害や希少動物への影響が懸念されるとし、影響を回避できない場合は事業中止を含めて計画を見直す~との意見案をまとめることで合意」(『信毎』21日)。

9月20日 長野県と飯田市はリニアの関連道路整備に関係する飯田市都市計画道路の変更案の縦覧を開始(『南信州』21日)。県飯田建設事務所:飯田都市計画道路の変更案の縦覧について

9月20日 『赤旗』「主張: リニア建設工事 広がる懸念、立ち止まるべきだ」。

9月19日 飯田市が上郷北条地区で、駅周辺の土地利用を制限する地区計画の素案について住民説明会を開く(『南信州』21日)。

9月19日 飯田市議会のリニア推進特別委員会で飯田市がリニアに伴う用地関係者組合の設立状況について説明。予定数16に対して、19日までに6組合が発足(『南信州』20日)。

9月18日 阿智村リニア対策委員会でJR東海が村道1の20号線を、2月提案の8.75m幅より現実的な全線6mに拡幅する改良工事案を示す。道路改良の説明会は2019年秋ごろ。斜坑口付近の残土置き場候補地については8つのうち用地交渉が進んでいる4つについて工事計画を説明。うち1ヶ所が来年度から詳細設計に入る。(『信毎』20日、『南信州』20日)

9月18日 飯田市体育協会が飯田市議会にスポーツ振興に向けた要望書を提出、既存施設の老朽化への対応や広域連合が検討するアリーナを含めスポーツ関連施設の計画的な改修・新設などを求める(『南信州』19日)。『信毎』20日は、広域連合に属する「飯田下伊那の首長から、屋内体育施設の建設に対する慎重論が上がっていることを受けた」と書いています。飯田市体協の代表は「協議が尻すぼみになっている印象だが地域に必要な物だ」と言ったそうです。周辺山間村部の首長のほうがリニアの騒ぎに踊らされずに「尻すぼみ」の現実が良く見えているのではないかと思います。

9月18日 「リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク」がJR東海の南アトンネル静岡工区の着工に抗議声明を発表(『赤旗』19日、『信毎』19日)。

9月18日 2年に1度ベルリンで開かれる国際鉄道見本市、イノトランスにJR東海が初参加(『日経』18日)。

9月18日 『朝日』記事「モノレール パナマで受注 日立と三菱商事」、「燃料電池で走る列車、独で営業開始 CO2出さず 騒音も抑制」

9月17日 『日経』記事「タイ高速鉄道整備 アーコム運輸相に聞く」。

9月16日 学習会「南アルプスを貫くリニアトンネル」。9月16日(日)、午後1時30分から、飯田市座光寺公民館大会議室 (飯田市座光寺2535 ) で。講師・松島信幸さん (日本地質学会名誉会員・理学博士、高森町在住)。資料代500円、主催:飯田リニアを考える会。⇒ 詳細『南信州』18日『信毎』19日/ ⇒ 報告

9月16日 茅野市で子供たちに科学やものづくりに興味をもってもらうための「サイエンスフェスタinちの」が開かれる。銅線を巻いて作ったパイプの中を正負の電極にネオジウム磁石を付けた乾電池が走る「電気モグラ」が展示される予定(『信毎』6日)。「電気モグラ」ってYutubeで「簡単リニアモーター」のような名前でも紹介されています。もちろん「電気モグラ」でも出てきます。

9月14日 JR東海が静岡工区の予定地近くで作業員宿舎の工事に18日から着手すると発表(『信毎』15日)。

9月14日 南信州広域連合会議。事務局が、リニアを見据えて計画していた、コンベンションやアリーナについて、両施設の建設に批判的な首長がいるため、コンベンションやアリーナという枠にとらわれない検討を進めたい提案。10月以降、有識者や高校生らとの意見交換に入る予定(『信毎』15日)。/『南信州』16日

9月14日 ストップ・リニア!訴訟の第11回口頭弁論と、第6回リニア・シンポジウム。詳細は、「東濃リニア通信」2018年09月15日を。/『赤旗』16日

9月14日 『赤旗』記事「愛知県政 県民本位に 革新県政の会が代表者会議」は11日あった名古屋市内であった会議の内容を伝える記事ですが、「カジノは常滑市へ、リニア工事の残土は東海市に持ってくる。知多地域は県が推進する大型公共事業の犠牲になっている」という発言があったと紹介されています。

9月14日 『朝日』に札幌市清田区の里塚地区で河川沿いに造成した住宅街が液状化で被害を受けた記事。9月12日、10日に『日経XTECH』が伝えたのと同じ場所。

9月13日 リニア建設を巡る大手ゼネコン4社について法人として独禁法違反に問われている大林組に対する論告求刑があって検察は罰金2億円を求刑。判決は22日(『日経』14日)。

9月12日 『日経XTECH』記事「北海道地震 地形図と空撮写真から専門家が液状化要因を分析 横山 芳春=地盤ネット総合研究所取締役」。北海道地震によって、谷を埋めて造成した住宅地で起きた被害。『日経XTECH』の10日の記事と同じ場所。「技術的に可能」という言葉の意味をちゃんと考えないといけない。

9月12日 飯田市の駅前周辺整備関連の市民参加の第4回ワークショップの参加者募集について『中日』が大きな面積で記事を載せています。第1回から参加者が少しずつ減ってきたからでしょうか。他地域からの方の参加者の発言も目立ち、地元の住民はあまり関心を示さなくなってきているようです。記事の後半、「リニア推進ロードマップ」については、2018年版が公表されたのは4月でしたから、この記事、なんか飯田市に頼まれて書いたのかなって気がしますね。参考:2018年度版 リニア推進ロードマップ (PDFファイル/2.57MB)

9月12日 『朝日・長野県版』記事「 砂防ダム造り土石流防止へ 豪雨被害の木祖村」。

9月11日 飯田市は、リニアの移転代替地に関連して行う道路整備計画の路線測量(18日~11月上旬)についての説明会を丹保研修センターで開く。10月下旬か11月上旬に整備範囲の目安を含む道路計画案を住民説明会で示す。リニア整備課は「了承が得られれば用地の幅杭、測量を進め、道路用地は年内にも売買契約を結びたい」とする(『南信州』13日)。

9月11日 喬木村阿島北地区でリニア工事の用地に関係する地権者対象に用地補償説明会(『南信州』13日)。

9月11日 中川村の宮下村長が、判の沢の埋め立て問題で、安全性について専門家を呼んで意見を求める方針を明らかにする。村議会の一般質問に答えたもの。(『中日』12日『信毎』12日)

9月11日 高森町議会で、共産党の北沢幸保議員の質問に答えて、壬生町長は、公共事業で利用する以外には町内へリニアの残土は受け入れないと明言。町長の唐沢洞へリニア残土を置くという発言については、谷を埋め立てることは技術的には可能だけれど、以前下流の住民の方の反対があった経緯からリニア残土を唐沢洞に置くことはできないといったのであり、最近、リニアの残土処分地の問題で住民の反対で置けなくなったことで、再度周辺市町村が行っている対応について、なぜ初めから地元住民などとの調整をしてから情報提供をしなかったのか、そういう対応に問題があったのではないかと指摘したつもりだったと釈明しました。北沢議員は、住民感情を考えず唐沢洞に言及したことについて厳重に抗議すると述べました。問題とされたのは、県知事候補だった金井忠一さんが、共産党の3町議らとともに町長を訪問した際の壬生町長の発言です。リニア残土を受け入れないという発言が周辺市町村の首長たちからどう評価されるのか注目されます。壬生町長は「谷を埋め立てることは技術的には可能」と言いました。それは、唐沢洞の埋めてに反対した下流に住む住民たちは、技術的に可能なことを理解もせずに反対したといったも同然です。

9月10日 『日経XTECH』記事「北海道地震 火山灰質の盛り土が液状化、暗きょに流出した可能性も 道路が波打つ札幌市清田区里塚を専門家と歩く 長谷川 瑤子=日経 xTECH/日経コンストラクション」。 北海道胆振東部地震では、札幌市清田区里塚1条において「液状化」が原因とみられる家屋の沈下や路面の陥没などが多発。

9月9日 『朝日』の記事「規制緩和 細る地方の足」について「東濃リニア通信」に記事(エントリー)。国の交通政策には、公共の考え方が抜け落ちているといっています。リニア新幹線は公共性を無視してきた成果だと思います。

9月9日 『信毎』コラム「斜面:フリーゲージトレイン(FGT)の導入計画は事実上頓挫した・・・」。"鉄道のような巨大インフラの整備には確かな構想力が必要だ。日本政府にはそれがない。・・・FGTでつまずく政府に財政や社会保障を任せて大丈夫か、改めて心配になる。"

9月8日 飯田市の山本地域づくり委員会育成部会が「南信州おもしろ科学工房」の出前講座を行ったそうです(『南信州』13日)。内容は、液体窒素で冷やす超電導体を使った実験。「磁石でできたジェットコースターで超伝導体を走らせるなどして、将来飯田市を通るリニア新幹線の仕組みを体験した」と『南信州』は書いています。「南信州おもしろ科学工房」のやっている超電導体関連の実験には大いに問題があると思います。子供に誤った知識を印象付けています。たぶん、JR東海の「リニア鉄道館」の出張授業より質が悪いです。

9月8日 『日経』読書欄の記事、住明正さんの「今を読み解く:異常気象は温暖化のせい? 社会のあり方問い直す

9月7日 阿智村議会で熊谷村長は、8月28日に、清内路水力発電所建設工事について残土の処理と処分場の管理について中電と確認書を交わしたと説明(『中日』8日)。

9月7日 中日本高速道路は、2012年12月の笹子トンネル事故で下敷きになったワゴン車の残骸の一般公開を検討していると公表(『中日』8日)。事故をきっかけに各地のトンネルで天井板が撤去されました。事故が起きるまで危険性が分からなかったはずはないと思うのですが。

9月6日 大鹿村のリニア連絡協議会で、JR東海が伊那山地トンネルの青木川工区(3.6km)の工事について説明。斜坑口のヤード整備は来年の冬着手。今年10月から国道152号線の拡幅工事などを始める予定。青木川斜坑口から出る65万立米のざんどは深ヶ沢や大西グランドに運ぶ。古谷佳久長野県担当部長は、8月末に青木地区で住民説明会を開いたので住民の理解は得たと語ったそうです(『中日』・『信毎』8日、『南信州』7日=紙面8日)。

9月6日 長野県はJR東海の実施した2017年度中の沿線での環境調査に対する「助言」をJR東海に通知(『信毎』7日)。長野県環境部:「平成29年度における環境調査の結果等について【長野県】」に対する県の助言をJR東海に通知しました

9月6日 JR東海が伊那山地トンネルの戸中・壬生沢工区で飛島建設・市川工務店(JV)と工事契約締結(『信毎』7日)。『信毎』によれば、具体的には、トンネル掘削(6.6km)と柏原の変電所(インバータ)用地の造成。排出残土は124万立米(『南信州』7日では125万立米)でうち14万立米は変電所の造成に使用。残りの残土の処分先は絶望的。伊那山地トンネル本坑口付近から戸中斜坑と本坑の接続部分までの掘削開始場所が未定だったはず。これについてはどうなったのでしょうか。

9月6日 未明に北海道で大きな地震あり。超電導リニアは首都圏、中京圏、阪神のスーパーメガリージョンの地下鉄などと言われるのですが、スーパーメガリージョンって、南海トラフ地震で大半が大被害を受ける地域ですね。

6月5日 飯田市のリニア移転者の代替地情報の閲覧は全体の1割程度(『中日』6日)。

9月5日 『毎日』によれば、JR東海は静岡県が求める大井川の減水対策の協定を未締結のまま工事に着手する検討に入る(『毎日』5日)。JR東海の金子社長は、記者会見で、本体工事までは時間があるので理解を得る取り組みはしたいが協定を結ばなくてはならないわけでもないと発言(『静岡新聞』6日)。

9月5日 『信毎』によれば、大鹿村で福祉事業を行うNPO「あんじゃネット大鹿」はリニア工事関係者が通勤などに使う乗用車の村内の国道152号線の利用について反対する要望書を村リニア連絡協議会と村に提出(『信毎』5日)。

9月5日 台風21号に関連して雷鳴を伴った大雨が降った4日深夜から5日未明にかけて、2回ほど、防災無線(屋外放送)と有線放送(防災音声放送)でつぎの告知。「ただいま高森町の土砂災害特別警戒区域、レッドゾーンに居住されている方に避難準備、高齢者等避難開始を発令してますが、特に下段地域の土砂災害特別警戒区域に土砂災害の危険が高まっています。該当地域の皆さんは、早めに安全な場所に避難をお願いします。なお、現在開設している避難場所は福祉センターです。非難することが危険と思われる場合は家の中の山やがけ側から一番離れた部屋や二階へ退避してください。また避難される方は深夜で雨が強くなっていますので通行に十分注意して移動してください。役場から土砂災害警戒情報等についてお知らせでした。」。(1)町内のレッドゾーン全部が対象なのか下段が対象なのか不明確で避難の判断ができない。(2)最後の「土砂災害警戒情報等についてお知らせでした」で情報の意図が不明確になる。(3)町長が残土を置きたいと希望している唐沢洞周辺はレッドゾーン。町長の防災に対する認識は甘すぎる。(4)下段から福祉センターに移動するにはレッドゾーンを通らざるを得ない。など、問題と思う。すでに川風には、土砂崩れ特有の生臭さが混じっています。

9月5日 マレーシア、シンガポールを結ぶ高速鉄道について、両国政府は、着工を2020年5月末まで延期することで合意したと発表。開業は2031年1月に。マレーシアはシンガポールに約12億円を支払う。(『日経』、『朝日』6日)

9月4日 喬木村議会の冒頭挨拶で市瀬村長は、リニアの工事の遅れている現状から、移転者のための代替地の申し込み期限を8月末から11月末までに延長すると述べる(『南信州』5日)。

9月4日 『信毎』記事「中川のリニア関連工事現場 今季営巣中断 ブッポウソウの巣箱来季移動も 保護団体 影響避けるため工夫

9月4日 『東洋経済ONLINE』記事「時速360km!JR東『超高速新幹線』の技術革命 2019年春のデビューに向けて開発が進行」。東京へ早く行けるためにスピードアップは、じつは、超高速で地方から富を吸あげる仕組みの一つだと思うのですが、そんなスピード本当に必要なんでしょうか?

9月3日 JR東海が米テキサス州の高速鉄道計画で受注活動にあたる子会社(Hinc エイチインク)を設立。建設資金120億ドルの調達が課題。2021年の<開業を目指していたが現時点で見通しがたっていない(『中日』4日)。

9月3日 マレーシアのアズミン経済相がクアラルンプール~シンガポール間の高速鉄道計画について両国政府は計画の延期について合意したと公表(『中日』4日)。

9月2日 北海道新幹線が青函トンネルで時速210キロの走行試験を開始(『信毎』3日)。

9月2日 リニアと直接には関係ない話。『信毎』(共同)記事「関東大震災の写真捏造 避難者背景の皇居 炎と煙に 『銀座らしく』街灯貼り込む」。皇居前の避難者の写真を被覆廠跡(現在の横網町公園)の避難者の写真と改ざんした方はまあ納得できるのです。"『銀座らしく』街灯貼り込む" のほう。記事の説明だけで街灯を貼り付けたとは言えないと思います。影の問題は、正確に言えば紙面に掲載された写真では、本当に影がないのか判断できない。街灯の建っている位置が道路面より高い場合はこのアングルでは影は写らない場合もある。写真の場所がわかることと、その場所にはこの形の街灯はなかったという他の資料や根拠があること、または加工前の写真が確認できたことが判断の第一の条件だと思いますが、その点の説明がなく、影の問題だけで判断しています。遠近感も自然です。手前の瓦礫では全般に影は左下にできているようです。街灯の影が瓦礫の向こう側にあれば写りません。影を書き込み忘れる合理性もない。他に比較すべき明確な影はないので、逆に摂政の宮一行を貼り付けたものの、影の付け方がまずかった可能性もあるわけです。歴史的には合成写真では人物を消したり加えたりすることの方が多いです。「銀座らしく」見せることで何の利益や実害がありますかということもある。『信毎』の写真でトリミングされた左部分には馬の後ろ脚の一部が写っています。それでも『信毎』掲載の写真を見ての感想以上のものはないです。リニア信者の皆さんたちには、ちょっと関係あるかも。

9月2日 第47回全日本天竜川カヌー競技大会。約50年前から高森町はカヌーで町おこしをやってきました。もうしばらく前からそうでしたが、地元からの参加者はほとんどいません。地元の愛好者も非常に少ないと思います。結局、都会の人たちの遊びに過ぎないのかなと思いますね。田舎では、そういうゆとりがない。

9月2日 『日経』記事「浸水想定域に住宅誘導 まち集約の自治体9割で 防災後手、計画の再点検を」。

9月2日 『中日』記事「名駅近く 手荒い地上げ 長屋空き家壊し 立ち退き迫る」。

9月1日 『日経』記事「平成の30年 陶酔のさきに 諦念、忘却、楽観 私たちは惨禍から学んだのか」の一部

9月1日 『お~いかわら版』の9月号によれば、高森町長は「リニアの残土で唐沢洞を埋めることは技術的には可能だが、吉川町長の時代に、地元の人たちが強く反対した経緯があるのでできない」と発言したようです。地元の人たちが強く反対したのは安全に埋め立てる技術はないからだったはずで、町は専門家を含めた検討委員会を設け、その結論に従って唐沢洞は埋めないと「高森町」が決定したという経緯全体を把握していることが町長としての務めと思います。