出来事・ニュース:2019年3月

3月30日 飯田、甲府、中津川の3市長が飯田市内で意見交換(『中日』31日『信毎』31日)。

3月29日 国交省は、長崎新幹線と北陸新幹線の建設中の区間について、費用対効果が着工時の想定から小さくなったと発表。工事費用が想定上に膨らんだのが原因。しかし工事は継続する方針。"着工後に費用対効果が大きく変化したことは、そもそも事業を始めた判断が妥当だったのか、疑問も出ている。" (『朝日』30日)とのこと。

3月29日 高森町下市田の工業団地拡張とガイドウェイ組立ヤードと町道の拡幅工事について、下市田区民への説明会。町からは、町長、産業課長、建設課長などが出席。他に測量業者。参加者のほとんどは地区の役員で用意された椅子の4分の一も埋まらない人数、一般区民の参加は3名ほどでした。とくに明神橋西のラウンドアバウトについては、設置するアイデアがどこから出て来たのか建設課長が明確な説明ができないという状態。計画を外部の業者に任せたことによる無責任という印象を受けました。ラウンドアバウトのアイデアはその業者から出たというのが役場の見解のようです。ラウンドアバウトの適用できるのは1日交通量1万台です。この交差点は現状で1万3千400台。上流に新架橋が出来れば明神橋からの交通量は減るというのがこれまでの説明。ただし、拡幅した町道で増加する交通量について説明はこれまでになく、大丈夫かとの指摘をすると、町長がこれからは人口が減るので云々。町としてこの町道の交通量が増えるのか減るのかの一貫した見通しがないこともわかりました。集落内の生活道路に通過車両を通すべきでないという指摘に、最初からそういう指摘があれば考えたと町長は説明しましたが、町民、住民の意見を聞いたかどうか、いまだに地元の道路周辺の住民は困惑しているというのが事実。工事が補助金の期限の関係で一時期中断するという説明。中途半端な位置での中断は困るとの質問に、費用との関連を見て支障がないようにきちんとしますというJR東海みたいな曖昧な回答しかありませんでした。また、設計の一部変更があったにもかかわらず古い図面を配布していました。その指摘に、この期に及んで建設課長が詳しいことが分からないでは済まされないと思います。市田港の灯ろう流し花火大会への支障について六区区自治会長が質問をしましたが、私には町から納得できる説明があったようには思えませんでした。また、町はようやく、最近になって、花火の問題について検討を始めたのではないかとの印象を受けました。言葉づかいが丁寧でも実質を伴わない説明は丁寧とは言えません。大きな事なのに、町議は自治会の役員を兼務している1人が出ていただけというのは心細い話です。

3月29日 長野県議会選挙告示(『南信州』29日15時42分)。多くの候補は「リニア任せ」「リニア頼り」の訴えをしています。工事が始まって種々の弊害が現実のものとなって来た現在、リニア歓迎の主張がまだ受け入れられると考えているなら、有権者を馬鹿にしています。さて、この日の文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」で金子勝教授はリニアの実現の困難さについて語っています(ポッドキャスト)。 詳細 ⇒ リニアと選挙

3月29日 岐阜県御嵩町が亜炭鉱跡の埋め戻しにリニア残土を使うための調査研究を進める覚書をJR東海と結ぶ(『中日』29日)。

3月28日 飯田市は、リニア駅周辺整備区域の各種設備について民間事業者からアイデアを聞く意見交換会を開く(冒頭以外非公開、飯田市役所、13時30分~)(『南信州』16日)。

3月28日 県道59号線の四徳渡トンネル(仮称)が開通。正式な名前は東山トンネル(『南信州』16日)。/『南信州』28日15時45分『中日』29日/『信毎』29日

3月28日 飯田市の上郷公民館・自治振興センターの竣工式(『南信州』29日15時59分)。

3月27日 大鹿村リニア連絡協議会の第11回会合(『南信州』29日、『信毎』29日)。小渋川斜坑は1150mのうち約1100m、除山斜坑は1850mのうち約820mを掘削。釜沢斜坑は昨年4月掘削開始予定だったがまだ掘削は始まっていない。というか保安林指定の解除の手続きが未了のためヤードの造成もできていないはず(今年はまだ現地を未確認)。先進坑の掘削期間についての質問にJR東海は答えられないと応じたそうです。これは機密事項ということじゃなく、掘ってみないと分からない、目途が立たない、ということなのでしょう。

3月27日 喬木村堰下の残土置き場(ガイド組立ウェイヤード)の環境調査と保全計画について、長野県がJR東海に助言を通知(『信毎』28日)。記事の赤線部分は、「長野県環境部>喬木村内発生土置き場(堰下)における環境の調査及び影響検討の結果並びに環境保全に対する県の助言をJR東海に通知しました」によれば、"ガイドウェイ製作・保管ヤードの建設及び供用が周辺環境に及ぼす影響について、計画が具体化した段階で調査及び影響検討を行い、必要な環境保全措置を検討すること。また、それらの結果を公表するとともに、県に報告し、必要な助言を求めること。(助言)"

3月27日 『信毎』によれば、飯山赤十字病院で4月から常勤医が5人増えるそうです。北陸新幹線の飯山駅ができたので首都圏からの通勤が可能になったことが原因のひとつと説明しています。これをみて言えるのは、リニアがくれば名古屋じゃなくて東京に通勤できるという人がいますが、実際は、東京から通勤できる人もいるかもしれない位のところが正しい。

3月27日 『南信州』によれば、JR東海は4月からリニア中央新幹線に関する小中学生向けの3種類の教材を作成して希望する学校へ配布することに。作成には学校の先生たちの教育研究団体が協力をしたとのこと。(1)リニアの秘密(仕組み、安全性、開発の歴史)、(2)リニアの役割(意義、目的)、(3)環境保全の3種類で、(1)、(3)が中学生向け、(2)が小中学生向け。4月1日のエイプリールフールから「リニア・鉄道館」のホームページで公開。申し込みのあった学校には無料で印刷して発送するそうです。現在も5種類の教材を公開中。このページによると作成に協力したのは、たぶん、「日本最大級の教育研究団体・TOSS(Teachers’ Organization of Skill Sharing)」。⇒ TOSS公式サイト の「社会貢献」に「JR東海&グリッドマーク株式会社との連携」というのもあって、入会したことのあるある先生はこんなことを言っています。

3月27日 『南信州』によれば「このほど」、中央大学の卒業生の団体「飯田白門会」は南信州地域振興局長(長野県合同庁舎)の土屋智則局長を講師に、「リニア新時代のフロンティア南信州 学びと自治の力で拓く」というテーマの講演会を開催。中央大学って法科で有名だったはず。裁判で建設の認可が争われているようなプロジェクトについて、認可に至る手続きの各段階で瑕疵の有無については関心がないようです。

3月27日 長野、山梨、岐阜の3県の県知事がJR東海の東京本社と国土交通省を訪問(『NHK』長野、27日)。/『信毎』、『日経』28日、『南信州』29日

3月26日 飯田市の「リニア駅周辺整備デザイン会議」の第5回会合。基本設計の決定時期を9月中旬に先延ばしすると飯田市側が説明(『信毎』27日)。この日承認された駅のシンボルとなる木製大屋根(『日経』27日)を市民参加や教育の一環として10年、20年にわたって少しずつ造っていくのはどうかという、芸大北側教授によるハテナな提案もあったようです。JR東海さんは何が何でも8年後には開業させるといっているはず。なのに駅のシンボルの完成は10年、20年かかっても良いって、たしかに常識的には8年後は無理で、もっと長い年月がかかるだろうとは思いますが。/『南信州』28日

3月26日 『南信州』によれば、リニア関連で整備が計画されている、3つの道路について、国土交通省から事業認可される。座光寺PAと153号線を結ぶ土曽川沿いの道路、国道153号線の高屋交差点・座光寺交差点間の拡幅、市場桜町線の県内駅から竜坂までの3つ。記事によれば、合計の移転対象は、住宅が68、事業所が73、墓地が7、地権者が約310人。長野県の飯田建設事務は事業のパンフを作成。HPで公開中(パンフ表面裏面)。

3月26日 中川村の半の沢と大鹿村のアカナギ崩壊地下の残土盛土計画の第三者の学識経験者による技術検討委員会の第3回会合。アカナギ下については、付近で土砂が不落している状況を踏まえた設計が必要、通常の砂防設計では足りないなどの指摘が(『信毎』27日)。また、半の沢については、豪雨時の地下水位の上昇や盛り土の変形を常時観測、監視する必要性を指摘(『中日』26日)。/『南信州』28日

3月26日 名古屋市内のリニアの名城立坑で出水事故が起きたことについて共産党名古屋北西地区委員会がJR東海のリニア愛知工事事務所に緊急申し入れ(『赤旗』27日)。

3月26日 信州大学医学部の池田特任教授が行った研究をねつ造だと報じた雑誌「ウェッジ」の記事について、東京地方裁判所は名誉を傷つけたとして、出版社「ウェッジ」に対し330万円の賠償や謝罪広告の掲載を命じる判決を言い渡す(『NHK長野放送局』26日)。「ウェッジ」はJR東海グループの株式会社ウェッジから出版されている総合情報誌。

3月25日 『信毎』に片山善博さんの "自治体に「考える力」が必要"。高森町は下市田河原の工業団地を拡張しようとしています。農業は別として、今後も広大な面積を必要とするような産業や企業が発展すると思っているとしか思えません。なお、考えがなければやらないということもあるわけです。考える力がないのに考えたと思い込んでいる輩が一番やっかいです。

3月25日 『信毎』読書欄の新刊紹介に半藤一利編・解説『なぜ必敗の戦争を始めたのか』。無理な作戦を実行したという点でリニアをインパール作戦にたとえる方がいますが、無理なのに「なぜ、やっちゃった」のかという点に考えを進めて欲しいです。

3月24日 『日経』記事 "人間も地磁気を感受 日米グループ、脳波を測定"。研究者は人間も地磁気に感受性をもっていると結論づけたそうです。地磁気というのは、超電導磁石の磁力に比べるとかなり弱いものです。リニアの車内では走行中にときどき、磁力の方向が揺らぎます(Yutube:【実験】~リニアの走行中『方位磁石』の針はどういう動きをするのか~)。長野県内では、JR東海が、リニア路線の近隣住民を山梨実験線のリニアの体験乗車に特別招待しています。あるグループでは乗車したほとんどの人が気分が悪くなったと聞いています。磁気の変化以外にも、揺れ、照明がチラチラする、気圧の変化、小さく窮屈な車内空間などの理由があるのかも知れませんが、ほとんどの人が気分が悪くなったという話も事実は事実です。

3月23日 『南信州』記事 "松川町 企業団地への誘致向け 基本方針案に5項目盛る"。

3月23日 『朝日』記事 "JR四国 本四間除き赤字 13~17年度 路線別収支を初公表"。

3月23日 「シリーズ・南アルプスから学ぶ会第2回 ほんとにいるの?リニアと元号」。主催 大鹿の十年先を変える会。第一部 13:30~15:30 大河原「ディアイーター」前集合(新小渋橋の右岸側です)大鹿村リニア現地見学会(小渋川非常口、釜沢、信濃宮等)。第二部 16:00~17:30 学習会「ほんとにいるの?リニアと元号」お話 井上森さん。≪井上森さんのプロフィール:終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク、立川自衛隊監視テント村。立川市の国営昭和記念公園内に建設された昭和天皇記念館の建設に反対する。2004年の自衛隊イラク派兵時に、自衛隊官舎に反戦チラシを配って逮捕された、立川・反戦ビラ弾圧事件では救援活動を中心で担う。2018年、新元号制定に反対する署名(元号いらない署名運動)に取り組む。≫ 会場は、大鹿村、上蔵地区の集会所(大河原中心部から車で10分、駐車場は福徳寺前)参加費1000円 (人数把握のため事前にご連絡くださるとうれしいです)*学習会のみ参加の場合は500円、終了後懇親会あり。TEL 0265-39-2067(宗像) メール munakatami@gmail.com。

3月23日 『信毎』記事 "リニア反対大鹿の有志 自由な議論目指し会報10号"。

3月22日 『中日』記事 "須坂の大規模開発計画 周辺への影響懸念す意見 市が市民向け説明会"。

3月22日 豊丘村の下平村長が3期目に向けて政策を発表(『南信州』24日)。リニアについては「建設作業による住民負荷を極力軽減し、未来に向けて間違いのないかじ取り役を務める」と語ったそうです。下平氏は、リニア残土引き受けを目指して、本山生産組合の再建に介入しました。残土運搬車が里に下りてこさせないことが住民負荷を極力軽減なるというが、それは残土を谷に置き災害の危険を将来世代に先送りしただけのことです。

3月22日 飯田市議会全員協議会で、飯田市が広域連合が計画する新施設(アリーナとかコンベンション)の検討状況を報告。文化会館の建て替えはリニア関連より後回しにすうると報告(『南信州』24日)。

3月22日 JR東海社長の定例記者会見。静岡工区について、「(県側の理解を)得たと思っている」ので2019年度中に掘削に着手したいと述べる(『中日』23日)。また、2019年度のリニア関連の設備投資額は対前年600億円増の3100億円になる見通し。南アトンネルの長野工区では2019年度中に先進坑の掘削を開始。中川村でやったポカについてもふれる(『信毎』23日)。『日経・電子版』22日。/『南信州』24日によれば、「超電導リニアの技術開発に20億円を盛った」そうです。まだまだ、いつまでたっても開発途上の「尖端技術」ということ。

3月21日 『朝日』記事 "連載:危機の統計 4 経済予測 政府意向に揺れる 高め想定「試算でなく目標」"。政府の経済見通しが民間予測より過大になっていることについて、「試算というより政府の目標値だ」と内閣府幹部が言い切ったそうです。飯山駅の利用客数の1500だったかは最初のうちは「予想」と言っていたのが最近は「目標」に変わっていることに似ています。リニア飯田駅の利用客6800人も、住民が数字の根拠を求めても、飯田市がきちんと説明できないのは、予測ではなくて、目標だからかもしれません。

3月21日・23日 地価公示について、『南信州』が不動産鑑定士・寺沢秀文さんの "緩和傾向にはあるも下落続く飯伊の地価 上・下" を掲載。リニア関連地域の上郷では3年連続で横ばい。一部抜粋

3月21日 『中日』記事 "大波小波:戦犯裁判が暴くもの"。

3月20日 『南信州』によれば、飯田市は2019年度よリニア用地課に用地担当「専門幹」を配置する。

3月20日 飯田市議会3月定例会の最終日。佐藤副市長が退任の挨拶。リニア関連予算について「今後過大な投資が進み、次世代の負担となる可能性が大きい。今立ち止まって考えるべき」と、共産党の2議員が反対。

3月19日 飯田市の「まちづくり委連絡会」。各自治会長から、リニアの残土処分地、アリーナの建設場所について早期に決定、連絡するよう求める意見。残土置き場は市内から60か所を情報提供したものの、「現在のところ活用が決まっているのは2カ所のみ」(『南信州』21日)、「地域として受入れを表明したが5、6年もほったらかし。市は残土有効活用の意識を持ってほしい」。アリーナ候補地が移転者の代替地候補地とダブっている点についても指摘があったようです。

3月19日 ユネスコが世界の水開発に関する年次報告書を公表。「世界人口約70億人中約21億人が安全な水を飲めず、約43億人が下水・衛生施設のない生活を強い要られていると指摘」(『赤旗』21日)。日本がリニアの建設に血道をあげ、至る所で水枯れ問題を起こそうとしていることは、世界の現実からみて、前向きな姿勢とはいえないと思います。リニアの建設主体、経営主体にJR東海が指名されたのが東日本大震災と福島原発事故の直後だったですから、いまさらですが。これが年次報告「World Water Development Report 2019 - Leaving No One Behind」だと思いますが、残念ながら英語。

3月17日 『南信州』記事 "高校生向け情報 PUSH! リニアカフェ中学生求む"。

3月16日 石井国交大臣と阿部長野県知事が喬木村の高台からリニア関連事業を視察(『南信州』16日・電子版)。このほかに、三遠南信道の青崩トンネルの着工式に出席(『NHK』16日『中日』17日)。

3月16日 名古屋中区のリニアの名城非常口の立坑で出水事故のため昨年12月から工事が中断していることが判明(『信毎』17日=『日経』16日(共同))。立坑の直径は40mで深さ90mで、深さ50mまで掘り進めていたが12月下旬に出水。25mの深さ(地上から25mの位置まで)に水が溜まっているそうです。今年の秋ごろの掘削再開を目指すそうです(『中日』16日)。

3月16日 「おしどりマコ&ケン トークライブ」のDVDを見る会。豊丘村「ゆめあるて」で14時から(13時30分開場) ⇒ チラシ

3月16日 青崩トンネルの着工式(『日経』2月6日)。調査坑の掘削がほぼ終わり、本坑の掘削を開始する。

3月15日 『信毎』記事 "焦点:北陸新幹線 金沢延伸から4年~23年には敦賀まで 「信州自然郷」9市町村一体で誘客増へ 飯山駅のハブ化鍵に"。北陸新幹線・飯山駅の1日の平均利用人数は2015年度が504人、2016年度が519人、2017年度が550人ですが、県などが設定した「目標」の1300人は未達成。

3月14日 大鹿村がろくべん館そばの土地を長野県から購入した件に関する住民監査請求の意見陳述。詳細は ⇒ 3月1日 / 報告は ⇒ 南アルプスモニター (キャッシュ)

3月13日 中川村の対策協議会の席上、JR東海工事事務所大鹿分室の太田垣分室長は、村に正式な説明をせずに半の沢付近の小渋側右岸の残土を左岸に移動したことについて謝罪(『信毎』14日)。

3月13日 静岡県中央新幹線環境保全連絡会議で、JR東海が工事中に発生するトンネル湧水量が毎秒3トンをこえた場合は工事を中断すると説明(『日経』13日『静岡新聞』13日『静岡新聞』14日)。

3月13日 『南信州』記事 "リニアの開業で地域医療影響は 飯伊包括医療協"。救急体制のことは書いてありません。

3月12日 『中日』記事 "三重県 残土条例制定へ 知事会見 来年4月施行目標"。

3月12日 南信州広域連合が、東京立川市で民営の「アリーナ立川立飛」を設置した「立飛ホールディングス」の村山正道社長に先行事例として話を聞く。

3月12日 『信毎』によれば、中川村の宮下村長は11までに、JR東海工事事務所の大鹿分室に対して、半の沢付近の小渋川右岸の残土を左岸にい移動していることについて、村が同意していない埋め立て工事の準備工事を説明もなく行ったと抗議しました。 ⇒ 9日のエントリ

3月11日 「リニア中央新幹線整備を地域振興に活(い)かす伊那谷自治体会議」(『中日』12日、『南信州』13日、『日経』12日 "リニア活用、伊那谷で官民の新組織 ")

3月11日 飯田市橋南地区が、まちづくりの指針となる将来構想をまとめ牧野飯田市長にに報告(『信毎』12日)。

3月11日 豊丘村の坂島工区でヤード整備に着手予定(『南信州』27日)。

3月11日 中川村の宮下村長は村内半の沢付近の小渋側右岸の残土を左岸に移動したことについてJR東海工事事務所大鹿分室に抗議(『信毎』12日)。

3月10日 『朝日』記事 "被災 途切れたままの鉄路 9路線普通うち3路線は見通し立たず 元から続く赤字 復旧へ試行錯誤"。記事を読むと日本では鉄道事業というものは採算が取れないという感じがします。アメリカ合衆国がいまだに世界一の鉄道王国(総延長約22万6千キロ)だということに比べてなんか変な気もしますね。(2位ロシア12万8千キロ、中国12万キロ、ドイツ4万2千キロ、日本2万6千キロ・・・)

3月10日 『南信州』によれば高森町議会がタブレット端末の導入を町に対して要望しているようです。議場への持ち込みの可否は議会が決めることですから、町に要望したというのは、議員に支給してちょうだいということでしょうね。気の利いた議員さんならタブレットやPCはもう使っている方もいますね。もちろんタブレットを使えば良いということでもないし。ラウンドアバウトにしても、タブレットにしても、リニアにしても流行りに弱いのが高森町と議会かな。さて町議のみなさんがタブレットを使いこなせるのかお楽しみ。

3月10日 『信毎』記事 "経済学者は寡黙に過ぎる (佐和隆光)"。「ポピュリズムの経済政策を正当化する経済理論は、古今東西、あった試しがない」。同じく "個の尊重こそ社会の利益 (長谷部恭男)"。「リニアは悲願」なんて思ってる人は特に長谷部さんの文をよく読んで欲しいですね。

3月9日 佐渡汽船のジェットホイル(水中翼船)『ぎんが』が航行中にクジラか何かと衝突して、乗客121人中80人がけが、うち13人は重傷(『信毎』10日)。『信毎』によれば国内各地で同様の事故が起きているそうです。この船はボーイング社製のボーイング929(ウィキペディア)。定員は約260名で速度は約80㎞/h。

3月9日 『信毎』記事 "JR東海、説明なく残土移動 リニア関連トンネル 中川村反発"によれば、半の沢付近の小渋川右岸に仮置きされている県道トンネルの掘削残土が対岸に移動されていることについて中川村が反発しているそうです。この作業は去年(2018年)の2月にはもう始まっていました。今年(2019年)の1月中旬のようす。右岸から沢にかけての盛土計画の準備工事をするためであることは、大鹿村の人たちのなかには知っている人もいたし、中川村は了解済みのことと思っていました。しかし、この作業は中川村にとってみれば通告なし行われたとすれば既成事実をつくろうとするものと受け取っても無理はないでしょう。ただ、長野県が第三者検討委員会を設置して昨年おこなった現地視察には宮下村長が同行していたはずで、対岸の残土に気づかなかったはずはなく、なぜいまごろ『信毎』が記事にしたのかはよく分かりません。盛り土予定地の地権者の中川村が受け入れを拒否すれば、左岸に積みあげた残土は別の場所にもっていくことになるのですから、左岸への積み替え作業がムダになるわけです。リニア訴訟の中で、国交省は、リニア建設工事の認可にあたって、実施計画にはある程度のJR東海の自由裁量が認められても良いと主張していますが、工事計画の不完全さ=マヌケさを自由裁量と言い換えているみたいです。豊丘村のジンガ洞の候補地で、工事許可の出る前に、環境保全対策として希少種の移植を行った例と共通するところがあるように思います。ジンガ洞は、直後に長野県から待ったがかかり、現在も使用できない状況です(参考)。

3月8日 『毎日』毎日フォーラム・ファイル "整備新幹線 避けられない建設の枠組み見直し"。

3月8日 『日経』記事 "参院予算案審議 与党の相手 再び立民に 会派人数で国民民主上回る"。リニアには関係ないですが、記事の中に、国民民主を除名された藤田幸久議員が立民に会派入りしたとありましたので。

3月7日 『信毎』記事 "リニア開業後豊丘の魅力は 有志ら通勤利用など視察研究 6月目標 村に提言へ"。豊丘村の40歳代の有志が中心となってつくる「2027リニア中央新幹線活用戦略研究会」がリニアを見据えて魅力ある地域づくりへの提言書を作成し6月を目標に村に提示するという話。通期定期が8万円ほどの上越新幹線の本庄早稲田駅に視察をしたそうです。飯田からは定期は15万程と予想されるのに通勤できるのではということに期待を持っているようです。金で時間を買われている人が、金で時間を買える立場になるのはなかなか難しいと思います。

3月7日 JR東海がリニアの名古屋駅の工事現場を報道関係者に公開しましたが、長野県内では、NHKの全国向けニュースと、『中日』が32面で、『信毎』が1面左隅に4段程度の記事を載せただけでした。『朝日』、『日経』、『赤旗』、『南信州』は9日現在で未掲載。

3月7日 飯田市議会の一般質問に対し、飯田市は、リニア関連の移転対象者に対する代替地登録制度について夏ごろから土地購入や賃借の希望の受付を始める方針と回答(『信毎』8日、『南信州』8日)。また、退任する佐藤副市長にかわり4月から木下悦夫氏が副市長に就任する人事案がだされ同意を得る(『南信州』9日)。

3月7日 中川村議会で桑原地区で長野市の長橋商会が計画する残土埋め立てによる林地開発について議論に。桑原地区では有志が絶滅危惧種のブッポウソウの巣箱をかける活動をしていて、騒音や排ガス、また川の水質へ影響を心配し昨年8月に反対意見を、業者、村、他地区に通知しているそうです。桑原地区は、ブッポウソウの営巣へのリニア工事の影響が話題になった四徳大橋とはすぐ近く。

3月6日 飯田市議会の一般質問で飯田市はリニアの移転問題で地元から要望のあった、集団住宅の建設については市としては予定しないと説明(『南信州』7日)。

3月6日 『赤旗』記事 "辺野古は不可能 直ちに工事中止せよ 軟弱地盤90メートル 沈み続ける基地に 参院予算委 小池書記局長が追及"、"論戦ハイライト"。よくよく調べたら、埋め立てる海面下の地質から工事が極めて困難な事、そして周辺の地上の建物群の高さが高く米軍の基地建設上の基準を満たしていないことも分かったって、最初からわかっていてよさそうな事ばかりなのに。という点で、リニア計画と非常によく似ています。南アルプスの大井川の源流部分はほとんど地質調査をしていなかった(※)り、超電導誘導反発方式が解決しえない重大な欠点(※2)を持つことが1980年代にはわかっていたことなど。(※1 山梨県側では垂直ボーリングをしたのにトンネルが西俣と平行になる部分は調査が困難という理由で、山梨県側のデータで水漏れを予測。静岡県はこの減水問題でJR東海にたいして非常に厳しい態度をとっていていまだに工事が始まっていない。※2: 1.渦電流によるエネルギー消費が大きい(金属の建築資材に制限)・2.浮上・着地用の車輪装置、超電導磁石の冷却装置など余分な車上装置が必要・3.乗客や持ち物に対する強力な磁場の影響が不明(乗降りにボーディングブリッジの採用、磁気を避けるため客室空間の狭隘などの問題。ほかに、コンクリートに鉄筋が使えないことも。)・4.全ての運転状態での快適な乗り心地を得るための技術が未解決or高速走行時の安定性に問題(ダンパの利かないバネの上を走行する)・5.低速時の磁気抵抗の問題(JRリニアで側壁浮上方式を採用して解決したかに見えたが、ほぼ直線しか高速走行できないという技術的な制約が発生)。=最近分かって来た欠点は上げていません。) 参考 ⇒ トランスラピッドの歩み「HSSTの開発について」

3月5日 飯田市長は定例記者会見で、建て替えを検討している高羽町の飯田文化会館についてリニア関連の事業などに一定のめどがつくまで着手しないとの考えを示す(『信毎』6日、『南信州』7日)。

3月4日 上越新幹線で中山トンネルを走行中の列車の運転士が居眠り運転(『信毎』5日、『赤旗』6日)。中山トンネルは、湧水の発生する地質部分を避けるため新幹線の基準よりきついカーブがあります。(参考:「リニア新幹線の整備促進の課題―トンネル工事が抱える開業遅延リスク―」)

3月4日 環境省の有識者会議が太陽光発電所のアセスメントについて報告書を決定。出力4万キロワット以上の新施設をアセス対象に加えるよう求める。4万キロワット規模の発電施設が面積で100ヘクタール(ha)になるので、工業団地造成のアセス対象が100haであることに合わせたようです(『信毎』5日)。ところで、100haという面積です。高森町の下市田河原にリニアのガイドウェイ組立・保管ヤードが計画されています。高森町はこの土地を含め一帯の水田地帯を工業団地化を企んでいます(下の写真の赤い線で囲った部分)。写真の左に見える惣兵衛堤防の初代は江戸時代に築かれました。天竜川右岸のここから下流に約200ha以上の美田ができたといわれています。100haという「面積」だけでアセスをするしないを判断することの無意味さがこの写真を見るとわかると思います。

なお、写真の空色の線で囲った部分は約10年後まではJR東海がガイドウェイヤードに使うために企業誘致はできません。大きな敷地を必要とするような生産性の低い企業が今後も投資の対象になると信じている高森町の企業誘致計画はいかにも時代遅れでマヌケです。(写真は高森町の高森町企業立地パンフレットの裏面に加工)

3月2日 『南信州』記事 "自治を巡る切実な声も 飯田市議会総務委 住民と意見交換会"。

3月2日 飯田市などが座光寺自治振興センターでリニア関連事業の説明会を開く(『信毎』5日、『南信州』6日)。宮の前、唐沢、共和地区の代替地整備の方針、国道の交差点の計画案などが示される。共和地区の代替地は南信州広域連合が計画しているアリーナなのかコンベンションなのか、そういった施設の候補地でもあるので後回しだそうです。移転対象者の代替地が後回しって変ですね。

3月2日 『中日』記事 "工業団地事業費を計上 高森町予算案 有料の町営バス導入"。

3月1日 豊丘村坂島のリニアの伊那山地トンネルの掘削残土仮置き場についてJR東海の出した環境の調査と保全計画について、長野県が助言を通知(『信毎』2日、『南信州』3日)。⇒ 長野県:豊丘村内発生土仮置き場(坂島)における環境の調査及び影響検討の結果並びに環境保全に対する県の助言をJR東海に通知しました

3月1日 『信毎』記事 "リニア沿線に騒音基準 県、19年度に環境審に諮問へ"。

3月1日 『南信州』記事 "リニア・三遠南信時代へ 太田元大臣招き 公明党が政経懇談会"。太田昭宏氏は国土交通大臣時代にリニア新幹線の工事計画を認可。

3月1日 大鹿村の民俗資料館「ろくべん館」そばの約6300平米の土地にリニアのトンネル残土5千立米が処分されました。この土地は村が県から文化交流施設を2020年度中に建設するという名目で約500万円のところを約350万にまけてもらって購入。『中日』によると、大鹿村の住民が土地の購入について不正があるとしておこなった住民監査請求は2月25日に長野県の監査委員会に受理されたそうです。村にも請求が出されたそうですが村監査委員事務局は受理するか審査中。なお、請求をした住民による意見陳述が、3月14日に長野県庁で行われます。午前11時半から、傍聴可(ただし事前連絡必要 電話番号:026-235-7461)。 ⇒ 長野県(監査委員事務局)プレスリリース平成31年(2019年)2月28日:「長野県職員に関する措置請求」を受理することに決定しました。

3月1日 『南信州』記事 "残土活用 盛土計画を大筋で了承 技術検討委 管理の具体策提示求める"。