※ 改修工事中(サイト内リンク切れあり) 2018/06/26

リニア・スクラップ (2017年分)

2017年12月

12月26日 『毎日』記事「造園業者石綿労災 「蛇紋岩」庭石加工で肺がん」。リニアのトンネルは大鹿村の青木で蛇紋岩帯を通ります。残土を扱う過程で有害な鉱物繊維が出る可能性があります。記事では知られてないと書いてありますが、石綿の原料については、「あの」ウィキペディアでも石綿は "蛇紋石や角閃石が繊維状に変形した天然の鉱石で無機繊維状鉱物の総称。" と書いてあります。ほかには、独立行政法人・環境再生保全機構:アスベスト(石綿)とは、"アスベスト(石綿)は、天然にできた鉱物繊維で「せきめん」「いしわた」とも呼ばれています。石綿は蛇紋石族と角閃石族に大別され、以下に示す6種類があります。そのうち、わが国で使用された代表的な石綿は、蛇紋石族の白石綿(クリソタイル)と角閃石族の茶石綿(アモサイト)、青石綿(クロシドライト)です。"。クリソタイルも2006年9月に全面使用禁止になりました(アスベスト処理推進協議会)。人間は地球の大気圏のほとんど薄皮といってよいくらいの部分だけで生活できるわけで、地中は「圏外」。やたらに掘ってはいけません。

12月24日 『赤旗』記事「地方を元気にしたい 藤野衆院議員、6町村長を訪問 長野・下伊那」。大鹿村はリニアの建設があるので「命の道」の改良ができますが、リニアの来ない天龍村ではできません。下伊那の主要な道路の改良の費用を出せばリニアを通してやるくらいのことを長野県は言うべきです。3月の崩落事故

12月23日 『日経』1面記事「膨らむ歳出 かすむ改革 18年度予算案 最大の97.7兆円」。フリーゲージトレインをリニアに置き換えてみたらどうですか? JR東海がまともな鉄道会社なら「割高で採算が取れない」とすればリニア建設は断念するのが当然。

12月23日 『中日』記事「スーパーあずさ新型車両がデビュー 機能性や快適性、こだわりつまる」。

12月22日 松川町議会がリニア特別委員会を設置(『南信州』24日)。

12月21日 大鹿村のリニア連絡協議会。詳しい内容は ⇒ 「美しい村」の議員日記:2017年12月22日:リニア連絡協議会(続き)。赤ナギ(鳶ヶ巣崩壊地)の下の方に残土を捨てるというビックリ仰天の提案が・・・。

12月19日 アメリカ西岸のワシントン州デュポン市でアムトラック(全米旅客鉄道公社)の列車が脱線して一部が陸橋から下の高速道路に落ちて走行中の自動車も巻き込む事故がありました。死者3名、負傷100名。列車はスペインの「タルゴ」を導入した新型の高速列車(ディーゼル機関車が先頭と最後尾につく)で、48㎞/h指定のカーブを128㎞/hで通過したのが原因とみられています。こういう事故の可能性があるので、アメリカやヨーロッパの鉄道は衝突時の安全基準が厳しいようです。日本の新幹線であればもっと多数の死者が出たかもしれません。JR東海の子会社の日本車両製造はカリフォルニア州から受注した車両が安全基準を満たせず輸出に失敗しています。事故原因や事故時のスピードはJR西の尼崎事故とほとんど同じですが死者の数が大きく違います。

12月11日 『日経ケンプラッツ』記事「大林組は何した? リニア巡り強制捜査」。リニアはこういう問題がないとしても、(1)技術的、(2)環境への影響の点で、(3)経済的、(4)社会的に実現が可能なのか、必要なのか、という実質的、基本的な点でやるべきでない計画です。(1)筋の良い技術ではない、(2)最大限の対策を講じても過大な環境負荷は否定できない(残土問題、過大な電力消費など)、(3)事業主体については「ペイ」できない、地域にトリクルダウンは起きない、(4)全国の鉄道網、交通体系の中で存在意味がない。ドイツと日本だけが、磁気浮上式鉄道を熱心に開発してきました。かっての枢軸国同士、同盟国です。兵器の技術はドイツの方が上でした。結局、日独は連合国に負けました。トランスラピッドの方が超電導リニアより技術的にセンスが良いとしても、浮上式鉄道という方式がダメなのです。第二次大戦・第三帝国の歴史的経験から学んだドイツは自らは浮上式鉄道の敷設をやめましたよ。

12月5日 松川町議会で深津町長は生田の残土置場問題について「判断する材料が乏しい」と発言(『中日』6日)。「上流域と下流域の思いは、どちらも理解できる」と言ったようですが、地域活性化と地域の住民の安全と秤にかければどちらが重要かは明らか。深津町長はどうも二つの地域の意見以外の、自治体の首長として考慮すべきでない第3、第4の考え方に引きずられているようです。また、下流域の福与区は2年以上にわたり、リニア工事対策委員会で相当の研究をした結果候補地の取り下げを要請しているのですから、「判断する材料が乏しい」という発言は住民に対して極めて失礼です。かって、豊丘村の下平村長は谷埋め残土の安全性について村は判断する立場にないと言いましたが、そういう意味において判断材料が乏しいというなら、それは、防災についてまじめに考えていないことになります。

12月5日 『WIRED』(12月3日付)記事 "真空ではない「現実的なハイパーループ」、コロラド州で導入へ──その意外な考案者とプロジェクトの全貌"。字が小さくて読みにくい人は、こちらエンジニアの耳障りのいいトークには、重大な真実が隠されている。ハイパーループについて語られること──それが結局は「発明ではない」ことを暗に示唆している。チューブ、真空ポンプ(※)、磁気浮上といった現存する技術をまとめて、“クールで未来的な何か”に見えるよう、巧妙にパッケージングしたに過ぎない。  これこそがイーロン・マスクの魔法である。われわれがすでに手にしているものに新たなイメージを与えることで、人々を興奮の渦に巻き込み、支援や投資を引き出す能力をもっているのだ。例えば、電気自動車は1世紀近く前から存在していた。イーロン・マスクが電気自動車をテスラのシンボルとし、化石燃料から移行させるきっかけをつくる前の話である。  Arrivoのつくろうとしているシステムが、実は何年も前から存在しているリニアモーターカーであるのは周知の事実である。にもかかわらずバンブローガンが、なおもイーロン・マスクのブランディングに固執するのも驚くことではない。 ※ 原文では vacuum pumps なので訳文の「真空管」は誤り。でも重要なことを言ってると思います。

12月4日 山口のりひさ 思わず実感! ときドキ雑感! 2017年12月4日月曜日:県議会で一般質問 県民要望実現へ引き続き奮闘します!

12月3日 『中日』社説「しっかり休むドイツ人 週のはじめに考える」。集中して考えて実験し超電導磁気浮上はダメと結論したドイツ人は、さらに浮上式鉄道もダメと結論。

12月2日 『赤旗』主張「笹子トンネル事故 インフラ安全対策を最優先に」。


2017年11月

11月29日 『信毎』記事「県裾花ダムの土砂除去着手 しゅんせつ船投入」(1面)、「県内ダム湖 『計画堆砂量』超の土砂も 恒久対策に多額費用の壁」(2面)。2面に、"険しい地形が多い県内は、災害時にダム湖に土砂が流れ込みやすく、ダム湖に100年でたまると見込まれる『計画堆砂量』を既に超えるダムも少なくない"と書かれています。計画堆砂量はダムの容積全体のことでなく、100年間にダムに流れ込む土砂の量のことのようです。飯田市にある松川ダム(1975年完成)の場合、計画堆砂量200万立米に対して275万立米。裾花ダムは500万立米に対して525万立米。豊丘村の虻川の日向山ダムは「計画貯砂量(ダム湖の容積全体)」が10万立米とのことなので100年間にダムの位置に流れ込む土砂の量は当然10万立米以下のはずです。その支流に130万立米の残土を置くというのはいかにも非常識。いわば、1300年をはるかに超える時間を巻き戻すようなもの、徐々に風化して崩れてきたのとは違って風化した部分だけを積み上げるのと同じです。埋立地を利用するのが目的でなく、土砂を捨てることだけが目的なので、その土地についての安全性を考えるはずもなく、JR東海はじめ、現地権者も県も将来の災害被害の責任を負えるものでもないのですから、残土は谷筋に置くべきでないです。浅川ダム(水を貯める容積110万立米)の計画堆砂量を調べようとしていたらこんなページを見つけました。

11月27日 『朝日』社説「JR北海道 国と道が議論主導を」。

11月25日 『朝日』社説「鉄道の老朽化 安全の維持に万全を」。全国的に考えると今ある鉄道施設を維持していくだけでも相当大変な事なのに、維持管理がとびぬけて大変なリニア中央新幹線を建設するするのは、国策として間違っています。もう少し視野を広げると、福島第一原発の事故の後始末の問題、原発の使用済み核燃料や廃炉後の放射性廃棄物の処理の問題があって、これらは全部についてもお金や労力が必要なのですから、日本にそんな余裕があるのかという問題になります。さらに、近所のスーパーは5%引きの毎水曜日はお客さんで混雑という状況もあるんです。景気なんかちっともよくありません。リニアの工事は始まっているのに。

11月24日 リニア工事認可取消訴訟の第7回口頭弁論とリニア・シンポジウム。詳細は ⇒ 「飯田リニア通信」10月10日 /⇒ 速報

11月18・19日 高森町公民館の文化祭でリニアについて展示があります。主な内容は、トランスラピッド(上海リニア)とJRリニアの比較とガイドウェイヤードの問題です。ドイツも超電導方式を研究しましたが、大きな欠点があるため採用せずにトランスラピッド方式を開発しました。しかし、ドイツは従来の鉄道の優位性から国内での敷設は中止、開発も終了しました。磁気浮上方式に未来はありません。1月には、高森町長選がありますが、リニア推進に熱心な経営企画課長が熊谷町長の後継として立候補する予定です。高森のガイドウェイヤードも彼が先に立ってやったことです。対象の場所を申請したことは環境影響評価法の主旨を無視する違法に近い不当な行為です。後日当サイトでも公開予定です。/ ⇒ 展示内容

11月15日 豊丘村公民館の文化祭の作品展示が23日まで行われています。場所は「ゆめあるて」。「ゆめあるて」の開いている時間(8時30分~21時30分)は見れるそうです。「豊丘村リニアを心配する会」の展示があります。「2027年から10年前の自然を見る」など面白い視点の展示です。後日報告を掲載します。

11月13日 「リニア中央新幹線整備を地域振興に活(い)かす伊那谷自治体会議」が県伊那合同庁舎(伊那市)で開かれる(『信毎』14日)。『信毎』は、 "県側は、首都圏と中京圏の企業計50社を対象に今夏実施した聞き取りの結果も報告。「リニアが開通することだけを理由に、進出を検討するのは難しい」といった回答があったという。 " と書いています。推進派の明大の市川宏雄さんも似たようなことを言っていました『南信州』14日でさえ、"県は首都・中京両圏で実施した企業50社対象の聞き取り調査の結果も示した。リニア開業後の伊那谷への立地意向を聞いたが、「長野県駅を知らない」との回答が多かった。"と書くのですから、地元の政治家や経済関係者が言うほどのリニアの地域経済への効果は疑わしいと思います。

11月12日 飯田下伊那母親大会。

11月11日 岐阜県恵那市でリニア建設の用地取得について、買収とか地上権設定についての学習会があります。講師は樽井直樹弁護士(名古屋法律事務所)。主催は「リニア問題を考える恵那市民の会」 詳細は ⇒ 「東濃リニア通信」10月9日 /集会の内容を伝える『赤旗』記事。この記事に土地問題について書いてあることはこの通りのことなのですが、数年前に中津川市や可児市で民法の古賀先生が話された内容と同じです。

11月11日 山梨県中央市でリニア集会。詳細は ⇒ リニア・市民ネット ブログ 2017-10-04:11.11(土)アラカン山脈にトンネルを掘る~リニア計画」山梨。リニア計画をインパール作戦に例えるひとはほかにもいるんだ。日時:2017年11月11日(土) 13時30分~ 場所:中央市 玉穂生涯学習館 2F視聴覚ホール。第1部 伊藤洋氏の講演「アラカン山脈にトンネルを掘る~JR東海リニア中央新幹線計画」。第2部 シンポジウム。第3部 騒音実験。チラシ。/チラシ(白黒)/インパール作戦を扱ったNHKのドキュメンタリー。「ビルマ・インパール作戦_責任なき戦場」、「戦慄の記録 インパール」。前者の方が全体像が良く分かります。前者を文庫化したのが角川文庫『太平洋戦争 日本の敗因〈4〉責任なき戦場 インパール』 。反戦とか平和とか言ってる人でも「インパール作戦てなんですか」なんていう人もいるので紹介しておきます。

11月8日 『中日』記事「高森町、カヌー誘致検討 27年国体 五輪選手の輩出期待」。このページでわかるように、今年の「全日本天竜川カヌー競技大会」は第46回でした。ということは、40数年前から「カヌーのまち」というキャッチフレーズはありました。個人的な記憶をたどってもそれは間違いない。高森町は「なじみが薄いのが実情」と言っているそうです。参加者も増えてはいませんが年1回のカヌー大会は定着している。そんなものだ、それで十分という認識がなければね。何を期待しているんですかと言いたいです。なにがしか期待するところがあって、40数年やってきたことが不十分というならなぜ上手くいかなかったのか反省すべきです。リニアが来るから、国体があるからと騒ぐのは、これまで同じようなことは何回も繰り返してきたこと、やり方を反省しないことも繰り返してきた。

11月6日 松川町生田のトンネル残土処分候補地の谷の下流の福与区は松川町長に候補地の取り下げを検討するよう求める。昨年の11月に続いて2回目の申し入れ(『信毎』7日)。現在話が具体的になっているのは寺沢川沿いでは一番上流部分の中山・丸ボッキ地籍の30万立米。残りの2か所も寺沢川沿いで、上流側から100万立米、490万立米。丸ボッキがダメなら理屈からいえばより危険度の高い残り2か所は当然ダメ。

11月6日 日本車両製造が米国子会社が受注していた新型車両製造事業を断念して、仲介した住友商事グループに解決金372億円を支払うことで和解したと発表(『中日』、『日経』7日)。必要な資金のうち350億円は親会社のJR東海から借り入れるそうです。原因はアメリカの車両の規格の要求する水準に適合する設計がなかなかできなかったため。この会社がリニア新幹線の車体を製造します。受注していたのは『中日』によれば"準高速鉄道車両" って高速鉄道よりちょっと遅い感じということなのでしょう。 カリフォルニア州とイリノイ州の公営鉄道向けの車両で、住友商事グループは発注先をドイツのシーメンス社に切り替えるそうです。アメリカへのリニアや新幹線の輸出なんか本当にできるのでしょうか。日本の新幹線はいわば軽四輪みたいなものでアメリカの安全基準はクリアできないので法律を変えろとJR東海はいってたようです。日本の技術が世界一ならより遅れた鉄道技術の欧米の安全基準に合わせることなど簡単なはずじゃありませんか。日本車両関連 ⇒ 「東濃リニア通信」2017年11月07日/テキサス新幹線関連 ⇒ 米新幹線 軽量車両認可へシステム一括採用に期待


2017年10月

10月31日 『信毎』記事「残土どこへ 今も不透明 飯田下伊那 候補地確定せず」。全く見出しの通りの状況で、候補地について、地権者から「測量調査の承認」を得て設計図を出して説明する段階になると、谷の下流域住民から反対が出てダメになるというパターンが定着しだしたようです。記事の中で釜井教授は処分地の谷をJR東海が購入することも考えるべきと言っていますが、残土を置かない方が安全なことは明らかです。たまたま出てくる残土の量と、処分地の候補地の概要についてまとめたので、紹介します。「坑口ごとの残土の量」、「残土処分先の概要」。飯田線で運んで天竜川の最下流か海へ投棄すれば自然の理屈にはまあどうにかかなっていると思うのですが、そういうことは『信毎』には書いてありません。

10月29日 宇宙物理学者の池内了さんが飯田市内で「宇宙から見た地球環境 素晴らしい循環系としての地球の未来は?」というテーマで講演(『中日』30日)。講演のなかでは「地球環境を破壊するもの」として「戦争・軍事」、「経済的要因」、「放射能汚染」、「生態系の破壊・改変」をあげ、「経済的要因」の一つとして「リニア新幹線」を指摘。「私はリニア新幹線に反対です」とはっきり述べられました。また、自給自足的な生活スタイルが必ず戻るはずで、伝統技術ほど未来を活かすので、伝統的な技術や生活スタイルを保存すること、30~50年の時間の流れの中で、そういう仲間の集まる都市(地域)を作っていったら良いとも。まあ、「せわーない」よりは「もったいない」ということ。池内さんは、「リニア新幹線計画に反対し、着工の中止を求める共同アピ-ル」の賛同者です。地元の「おひさま進歩エネルギー」が飯田市庁舎の屋根に設置した太陽光発電パネルの売電収入の一部を地域への還元の一つとして企画したもので、飯田市の佐藤副市長も出席していました。佐藤副市長は長野県からリニア推進のために参事として出向しています。

10月26日 『赤旗』記事「12年の笹子トンネル事故 天頂部 凸凹だった 天井板下がり車接触・損傷か」。落下した天井の「アンカーボルトの経年劣化が原因と結論づけられ」た笹子トンネル事故。大型車がつけた天井への傷の調査から、「「天井板崩落は予知できた。原因には、中日本高速の点検ミスだけでなく、トンネルの設計・施工ミスの可能性がある」ことがわかったそうです。工事をしたのは大手ゼネコン、大成建設。関連記事 ⇒ 『赤旗』1月7日「笹子トンネル天井板 トラック接触 事故前に2回 中日本高速 対応せず 崩落誘発か」、『赤旗』1月7日「点検 12年の空白 中日本高速 笹子トンネル 天井板上部 見逃し、撤去先延ばし」。

10月25日 国交省は所有者不明の土地について公共目的を条件に民間企業やNPOに「利用権」を与える新制度の方針を発表(『朝日』、『信毎』26日)。同時に土地収用の手続きも簡略化の方針。

10月25日・26日 豊丘村で「自治体間連携フォーラム」(『信毎』26日)。東京都世田谷区(保坂展人区長)と交流のある全国の16の自治体の首長などが豊丘村に集まって、連携や地域づくりの成果を紹介しあう。

10月25日 樫田秀樹さんのブログ「リニア、2027年開通はやはり無理なのでは? なかなか進まない建設残土の活用を数字で見る。」。長野県の部分については、活用先の見込みは約86万立米あるといわれていますが、最終処分地が必要な残り約900万立米については絶望的。豊丘村の源道地51万立米、同じく本山130万立米、松川町の生田30万立米は話が具体化した段階で、住民の反対や長野県の介入で頓挫しています。また、地権者が不明で使えない候補地もあるようです。焦っているJR東海は上片桐のガイドウェイヤード予定地に持ち込みたいようです(約20万立米)。

10月24日 飯田市の座光寺地区でリニア計画で「買収対象となる土地評価を協議する用地関係者組合の設立に向けた準備会が発足」(『中日』26日)。

10月24日 『毎日』記事「衆院選 なぜ炎上しているのか 山尾氏辛勝と無効票1万超」。"自分と似た考えの意見ばかり目に入るソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)時代。自分に見える世界がすべてと思い込み・・・短絡的に考える人が増えました"。Facebook や ツイッター に利用価値がないとは言いませんが、SNSは、ネット上の議論や対決を嫌う人が多いこと、違った人々を仲間から排除したい人が多いこと、そういう需要に対応したものだったと思いますヨ。だから、政治家やいろんな運動なんかがSNSを専らに利用するというのはどうなのかなと思いますネ。()

10月24日 『日経』記事「私見卓見:行政は地域活性化に手を出すな」。執筆した今井照さんは地方自治総合研究所の主任研究員。

10月17日 飯田法人会が「第11回会員企業実態アンケート」の結果報告・意見交換会を開く(『南信州』20日)。アンケートの結果は法人会の「会報:いいだ法人 第131号 2017年1秋号(10月)」に掲載。

10月16日 『信毎』の科学欄の記事「教えて!信州の防災学 10 平松晋也 "森林も人間と同じ生き物 土砂災害抑止効果に限界"」。平松さんは、木の根が地面をしっかりさせるのは樹木自体が斜面から滑り落ちないようにするためで、人間のために土壌を補強して人間を土砂災害から守ろうとしているものではないので、「人間は、森林の生命力の恩恵を副次的に授かっているにすぎないことを忘れてはなりません」といっています。『信毎』はどこにもあるので是非一読を。

10月6日 『日経』記事"「地元不在」で進む建設 中国・ラオス高速鉄道 東南アの苦悩映す"。中国の雲南省からラオスを縦断しバンコクへ至る高速鉄道計画。建設は「地元不在」、中国の都合で進められている様子で、それはリニアが実は「地元不在」、「東京」の都合で進められているのと構図は同じ。

10月4日 松川町上片桐のリニアのガイドウェイ組立ヤードについて、松川町が関係者対象に説明会。将来の工業団地用地として7ヘクタールをJR東海が造成して、3ヘクタールだけを使うという、町にとって都合の良い話なのですが、『南信州』6日によれば、JR東海の示す条件は、リニアの工事残土を受け入れること。町は説明会で残土の量について明らかにせず、参加者からは具体的な計画案の提示を求める声が複数でたそうです。『信毎』6日は残土の量について、以前に町の作成した資料によれば、JR東海は20万立米以上を条件にしていたが、JR東海は現在は一定量の受け入れが条件だが20万立米で線引きはしないと言っているそうです。トンネル残土の行き場が全くないのでJR東海が困っていることは明らかで、松川町が残土処分地を新たに提供するようなもの。地元の住民によれば、現地は現在は水田や果樹、畑作などされており、地権者の中には農業を続けたい意向の人もいるようです。工場用地として利用する立場から言えば、残土で造成した盛土の安全性が気になるはず。/⇒ 関連記事

10月4日 飯田市内の丸山公民館でJR東海が説明会。『南信州』6日によれば、松川から西4.9㎞は18年初頭に準備工事の着手。松洞から西へ2.3㎞は19年春に準備工事着手。ちょっと驚いたのは、北条から松洞までの間のトンネルについては、まだ工法を検討中という点。

10月3日 座光寺で土曽川から欠野沢川までの間の工事について説明会(『南信州』5日)。記事掲載の地図では、関係地域のうち東の3分の一がでていませんが、当初予想していたよりは個々の住居や農地への被害は大きいように思えます。また、「座光寺の農村原風景継承地区」の一角であるここには拾線道路と呼ばれる明治時代に地元の力で建設された道路があって、その一つを斜めに分断するリニア路線は、「文化的景観」としてのこの地区と地区の歴史を全く破壊するものと言えます。『麻績の里 座光寺便』のカット写真の農家の直ぐ左をリニア路線の中心線が通ります。北条、座光寺上段(今回説明会の地域)、座光寺下段と飯田市は3つの区域に分断して住民対策をしています。

10月1~2日 リニア沿線の自治体の議員さんたち(「リニアを考える自治体議員懇談会」)が山梨県内のリニア建設の現場や予定地を視察。報告が"「美しい村」の議員日記 2017年10月03日:リニア山梨県視察"にあります。大鹿村、松川町、高森町などから議員さん議員以外の約10名が参加したそうです。有害物質を含む残土の置き方はかなり危なっかしい感じです。


2017年9月

9月29日 豊丘村のリニア対策委員会でJR東海は、委員の質問に対して、残土処分予定地(具体的には本山森林組合の山林内の沢)での希少種の移植作業について、長野県から「事前相談を」するよう依頼されていたと説明。委員からJR東海に対して「慎重な行動、判断をしてほしい」との意見がでたそうです(『信毎』30日)。

9月29日 本日開かれた高森町議会全体協議会の席上、熊谷町長は来年1月の町長選に出馬しないと述べる。また、下市田河原に計画のあるガイドウェイ組立ヤードについて、造成は町の予算で行い、ガイドウェイ組立ヤードの使用が終わったあとも、約10年後の話なのですが、JR東海に利用してもらいたいと町は考えているようです。って、JR東海が何に使うのでしょうか? 何を考えているのかさっぱりわかりません。6.7ヘクタールの優良農地をすべてアスファルト舗装するとのこと。高森では総数で約1万枚のガイドウェイを作る予定。喬木と高森の製造枚数の比率は2対3。搬出にはトレーラー1台に1枚を載せる模様で、出入りするトレーラーの台数はのべ1万台。高森、喬木で製造する枚数は全部で約16600枚。長さが12.6mとすれば、約52㎞分のパネルを作ることになるはず。熊谷町長が「転身」にあたり後継者を役場職員の中から選ぶなんてことがあったらぞっとします。/『南信州』29日

9月27日 『日経コンストラクション』記事「陥没箇所は脆弱地質か、北陸新幹線トンネル事故で指摘」。あわら市で起きた北陸新幹線トンネル工事の陥没事故で、調査にあたった学識者の技術委員会が、陥没箇所が脆弱な地質だった可能性を指摘。陥没箇所のグラウンドは「小さな山があった場所を盛り土と切り土で造成した。鉄道・運輸機構は、盛り土と切り土の境界の位置を正確には把握しないで工事を進めていたことを認めている。この点も崩落事故に影響した可能性があるという」と記事は書いています。事前の調査不足は明らかと思います。上郷黒田地区の地下のリニアトンネルは、この「鉄道・運輸機構」が掘削します。きちんとした組織であれば、失敗で経験を積むということもあるのですが、過去に中野や飯山で起きた問題が今年発覚したわけですから・・・。

9月25日 JR東海が中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その2)の認可申請(JR東海)。新聞は主に電気設備についての工事申請と伝えています。2014年8月26日の1回目の申請と比べ書類の種類が増えています。同じ名前の書類もあります。停車場平面図のPDFは、1回目の申請(28.2MB)に比べサイズが大きく(62.8MB)なっています。なにが違うのか長野県駅について調べようと、4ページ目だけを1つのPDFにしてコンビニのマルチコピー機で印刷しようとしました。印刷できません(分割したPDFができません)。JR東海のページに印刷できない場合は印刷機の「詳細設定(Advanced)」から「画像として印刷(Print As Image)」をチェックすれば印刷できると書いてあります。チェックできませんね(操作画面 通常のプリンター(Canon MG3200)で全ページ印刷する場合も同じです)。100MBを越えるファイルもあります。普通は地図というのは上が北です。ところがJR東海の(国交省が要求する)申請書の地図や図面は南が上になり、西が右になります(さらに180度回転させると北は西に約3.8度ずれています)。元になっている地図の文字の向きも逆さになっているという人をバカにした話です。一般常識、地図についての共通の約束から言えば違反行為です。JR東海と国交省という仲間内の儀式の一つですから、求めても無理ですが、一般人に解りやすい説明方法でないことは明らか。

9月25日 『東洋経済オンライン』記事 "大胆試算「リニア新幹線」はどこまで儲かるか"。このニュースは、『Yahoo!ニュース』が転載しています。本文は同じ。しかし、見出しの "大阪開業で売上26%増でも巨大投資が重荷に" という部分を省略している。記事を要約すると、「リニア開業によってJR東海の経営が長期的に揺らぐということはなさそうだ」がリニア計画は「金銭的な採算性を追求するものではな」く「投資家にとっては不満かも」。そして、「リニアは成功したと胸を張って言えるのは、やはりリニアがペイするようになってからだろう。それは大阪開業からさらに20~30年経って、全区間の減価償却が一段落してからという、遠く先の話になりそうだ。」ということで、「そんなに悪い話じゃないらしい。」なんて書いてない。決して楽観的な内容じゃありません。ちゃんと元の記事を辿って確認して、元の記事を紹介すべきです。見出しの違いで解釈に違いがでることがあると思います。こういう紹介の仕方は変です。/JR東日本の副社長、会長を歴任した山之内秀一郎さんは言っています。"赤字経営に悩まされ続けて、ついに分割民営化した国鉄時代の苦い教訓からすると、鉄道事業において、公共事業みたいに巨額の設備投資による借金を抱えつつの経営は企業を倒産に追い込んでしまう(LITERA:JRでタブーになった「リニア新幹線」慎重論…「新幹線の父」の意見も封印)" 。

9月24日 上郷黒田で、「リニアについて考えるつどい」( ⇒ 『飯田リニア通信』)

9月20日 『朝日』記事(15面)「(耕論)ドイツ安定の理由 ラルフ・ボルマンさん、板橋拓己さん、サッシャさん の "『なぜ』問い詰め、決定尊重"。トランスラピッドの採用を中止したドイツ人の決定の仕方。

9月20日 ゴミの分別の仕方がかわったら、埋め立てゴミにプラスチックゴミが混ざっていて収集されずに残っている集積所がけっこうあるようです(『信毎』20日)。1.広報では、「容器包装以外のプラゴミは今後収集しません」とまず言ってから、「可燃ごみの袋に一緒に入れて下さい」といっていました。以前(一つ前の以前です)は、「容器包装以外のプラゴミ」は埋め立てでした。説明方法として、最初に「容器包装以外のプラゴミは今後収集しません」と言えばこうなることが予想できたと思います。2.基本的に、住民の側に立った分別のしかた、説明のしかたがされていないということ。たとえば、ゴミの材質がなにかという判断は容易ですが、このゴミが法的にどういう種類のゴミかを判断するのは無理があるということでしょうね。例えば「この」ラップの切れ端は「容器プラ」それとも「容器包装以外のプラ」? さらに、分別不明のゴミは埋め立てにという意識がまだある。各地で開かれたごみ収集変更の説明会には、非常に多くの住民が参加していたのに。行政よる、ゴミ取集・処理の制度の設計と説明の仕方が悪いのが原因です。

9月19日 『朝日』社説「新幹線の整備 熱に浮かされるな」。"ちょっと待ってほしい。そもそも、実用化もできていない車両を当て込んだ建設計画に無理があった。見切り発車した国はもちろん、早期整備を訴え続けた地元にも責任がある。" 九州新幹線長崎ルートについて言っているのですが、高温超電導磁石が実用化できていないのに、トンネル残土の置き場もないのに、進めているリニアも同じです。"あまりに熱に浮かされていないか。故田中角栄元首相の「日本列島改造論」以来、新幹線や高速道路、空港の整備は着実に進んできたが、それが必ずしも地方衰退の歯止めにならず、むしろ東京一極集中を促した現実を直視してほしい。 誕生から半世紀余りを経た新幹線は、もはや「夢の超特急」ではない。立ち止まり、考え直さねばならない。"

9月19日 『日経』記事「電気や車 ものづくり論文 日本のシェア低下」。原因はともかく、事実としては内外の研究者が「日本の知恵」を頼りにしなくなってきたということ。逆に、アメリカの技術のパクリともいわれるJR東海のリニアは、自由のない閉鎖的な環境で研究・開発されてきたようです。リニアの技術が世界で一番などといえるでしょうか?

9月16日 『朝日』記事「Jアラート なぜ長野に? 『関連地域』自動的に作動」。たぶん、安倍首相がわざわざ飯田までやってきて応援演説したにも関わらず、2016年6月の参議院選挙長野県選挙区で自民党候補が負けたからじゃないでしょうか?

9月14日 『朝日・長野県版』が、9月1日の松川町リニア対策委員会について書いています。生東区の代表の残土受け入れ条件の県道の一車線区間の二車線化の要望にJR東海が応じる考えを示したのに対して、下流域の福与区の代表は、"「埋め立ては災害を招くので反対」と改めて表明。残土処理をめぐる住民間の受け止めの違いが浮き彫りになった。"と。

9月14日 鉄道の貨物輸送関連記事。『朝日』14日「輸送『脱トラック』 今度こそ 国、船・鉄道への転換促す」。『日経』13日「JR貨物 人手不足の順風」。

9月13日 下條村の金田村長は議会の一般質問で、リニアトンネル残土の埋立地の利用について「12月までに素案をつくり、2019年3月末までに具体的な方針をJR東海に示す」と答える(『中日』14日)。『信毎』14日によれば、残土埋めてについては、「埋め立て地の区画整理や、地権者に分割する換地の手続きに詳しい」専門の嘱託職員を来年度から配置するそうです。現場は、山梨県笛吹市の境川PA南の谷と同じで、住宅開発などには全く適さない地質的な条件の場所であるにも関わらず、残土を置くことの防災上の問題については検討したのか疑問です。関連『南信州』14日

9月12日 高森町議会の一般質問で、熊谷町長は2027年の第82回国体のカヌー競技の会場誘致に意欲を示す(『南信州』13日)。リニアのガイドウェイ組立ヤードへ進入する大型車のために「カヌーの町」の顔である明神橋から親水公園にかけての水辺の環境を大いに壊した上で「カヌーの町」としてリニア開通の年の国体のカヌー競技を誘致とはあきれます。

9月10日 座光寺の唐沢地区で蚕玉様(こだまさま)111年祭(『南信州』14日)。

9月8日 福井県あわら市柿原の北陸新幹線のトンネル工事現場の上部でグランドの一部が陥没(『朝日』9日)。工事をしている鉄道・運輸機構大阪支社は同じ位置のトンネル内部で崩落事故があったことを認識しているようなのですが、鉄道・運輸機構のプレスリリース、「北陸新幹線、柿原トンネル陥没事故について」は「北陸新幹線、柿原トンネルの掘削部において土砂崩落が発生し、地上部(グラウンド)が陥没しましたので、下記のとおりご報告致します。・・・詳細を調査中であり、早急に原因を究明いたします。」。プレスリリースだからなのかもしれませんが、「ごめんなさい」の一言もありません。原因はハッキリしてるじゃありませんか。こういう組織が北条以西のトンネルを掘るのです。/『日経コンストラクション』2017/09/12「北陸新幹線のトンネル工事でグラウンド陥没」によれば、現場の土被りは14m、NATM工法で掘削中。地質は砂礫層。

9月3日 『南信州』によると、明治大学の学生4人がリニアを迎える地域づくりをテーマに市の担当者や住民を対象にヒアリング調査を行ったそうです。『南信州』は移転対象住民への聞き取った結果について学生たちは「手続きが進まず、行政に対して不信感を募らせている人や、先行きが見通せない時間が続いて疲れ切っている人が多かった」といっていると。また「検討段階から地域の声に耳を傾けて丁寧に進める市の手法に理解を示しながらも、『多少強引でも、リーダーシップをとって計画を進める方が良いのでは』と指摘」したと書いています。『南信州』の「見方」が含まれているのかもしれませんが、話が進まないのは、そもそも、リニア計画そのものに原因があるのではないかという視点が全く欠けていると思います。また、市が検討段階から地域の声に耳を傾けてきたというのは事実に反します。「多少強引でも、リーダーシップをとって計画を進める方が良いのでは」は、死にかけているわけでもないのに、生殺しではなく、さっさと殺してしまえといっているのと同じです。思慮の浅い発言であり非常に残念かつ極めて不愉快です。地域の自治会の代表者が市の方針に従って強引に事を進めてきたという事実も無視しています。以前、フィールド調査に来た某大学の学生さんの若者らしい柔軟な考え方と比べると、まるで中年以上のオジサンや老人の感覚ですね。


2017年8月

8月23日 JR東海が山梨県の早川町で行っているリニアの南アルプストンネルの工事現場を報道陣に公開(『日経』24日)。『日経』は、"JR東海が真っ先にこのトンネルの工事に着手したのもその難しさゆえ。ただ今進めているのは前段階の工事。新幹線が実際に通るトンネルの工事が始まるのは「今年度中の予定」(有江氏)だ。当初の説明からすでに1年以上遅れている。"、"関係者が不安視しているのが新たにつくる駅の用地取得だ。とくに難航が予想されるのが名古屋駅。"、"5兆5千億円に上る工事費の確保にも不安はある。3兆円は財政投融資で調達し、2兆5千億円は自己資金を中心にまかなう予定だが収益源の東海道新幹線の好調がいつまでも続く保証はない。人手不足による工事費上昇の懸念もある。"、"27年開業へ難路を駆け抜けられるか。時期が延びれば経営のリスクも高まっていく。"と書いています。『信毎』24日によれば、公開したのは、斜坑の先、本坑に平行に掘る調査用のトンネルで『日経』のいうとおり「前段階の工事」。

8月10日 『日経』一面の記事 "三菱重工、リニア新幹線の車両撤退 業績不振で事業選別 "。リニアは安倍内閣の成長戦略の目玉だったはず。財投3兆円ほか政府の支援もあるのに、なぜ三菱重工がリニアに賭けないのか不思議に思いませんか? 完全に国策でない限りは経済的に無理なプロジェクトなのに今後政府の支援が確実に続くと三菱は考えなかったからではないでしょうか。世界の鉄道の潮流はスピードよりはネットワークの維持に重点が動き始めている現実が背景にあるからと思います(参考:『東洋経済オンライン』"「TGVもう造らない」、仏新大統領が爆弾発言 ~ 「高速鉄道より在来線」、運輸相とは意見対立")。一方、原発にしがみついた東芝はリニアにもしがみ続けていくつもりなのでしょう。東電、東芝、東海・・・。

8月10日 『南信州』に松本さんという飯田市出身の方の寄稿「まだ間に合う 南信州駅の超高層化プラン」。まだ、こんなことを考えている人がいるんですね。

8月9日 『信毎』10日。喬木村リニア対策員会。6月にJR東海に出した質問書にJR東海が回答。トンネル工事で出た湧水を「氾濫が懸念される天竜川支流に」流さない方向で検討中とJR東海は回答したそうですが、なんで壬生沢川と具体的な名前を言わなかったのか、または『信毎』が書かなかっただけなのか・・・。

8月8日 松川町によれば、松川町で上片桐の日本航空電子西側のリニアのガイドウェイ組立ヤードの候補地について町による地権者に対する説明会がありました。広さは約7ヘクタール、傾斜地のため平地に造成するために大鹿村から出るリニアのトンネル残土を使うという話も出ているようです。町としては跡地は工業団地にする心づもりのようですが約10年後、工場用地の需要があるのかないのか松川町が本当に考えているのか心配です。/『信毎』10日 によれば、20万立米という持ち込む残土の量については地権者に対して話さなかったそうです。取材に「段階的に話を進めるつもりだった」と言い訳したそうです。高森町の「まだ決まったわけじゃないので・・・」と同じです。リニアについて、長野県と関係市町村の態度は非常におかしいです。住民を騙そうとする意図が見えます。残土を埋めて将来の工場団地として造成するのは7ヘクタール。ヤードに必要な面積は3ヘクタール。/『南信州』10日によれば、この場所は2009年以来、工業用地と企業誘致をしているのに出てくる企業がいないという状況で現在は農地。今来ない企業が10年後に来るというのはどうなのかな?

8月8日 『信毎』記事:"5件は「工事と関係なし」 北陸新幹線トンネルの地盤沈下"。高丘トンネルによる地盤沈下で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は6月以降に寄せられた家屋や井戸の被害の訴え5件について、工事との因果関係がないと結論付けましたが、機構の一方的な判断で批判が出ているそうです。

8月7日 『信毎』記事:"「中野 地盤沈下最大14センチ」 北陸新幹線トンネル建設"。高丘トンネルの地盤沈下に関連して建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構の職員が京都大に提出した博士論文の中で沈下は最大で14㎝あったと示していたことが判明。

8月7日 飯田市と南信州・飯田産業センターが小学生対象に飛行機入門講座を旧飯田工業高校で開く。飛行機が飛ぶために必要な、空中に浮かぶ、止まらず進む、曲がらず、まっすぐ飛ぶについて学んだそうです(『南信州』8日)。空中に浮かぶについて、揚力を得るための必須の条件、空気は自然にあるものということを忘れないで欲しいですね。リニアでは空気に替わるもの(浮上力を得るためのコイルを全線に並べたガイドウェイ)までわざわざ造って、それでもスピードは飛行機の半分ということも学んで欲しいです。飛行機は空気抵抗の少ない高々度を飛んでいるのですが、リニアの進化型では空気を抜いたパイプの中を走らせるという構想まであるそうですが、飛行機があるのにそこまでする必要があるのでしょうか。

8月4日 共産党の国会議員が大鹿村のリニア工事現場を視察(『赤旗』5日)。


2017年7月

7月30日 第15回飯田市地域史研究集会。テーマは「地域の歴史を描く」。上郷公民館長が「ふるさと学習教材」『久遠の文化うち立てん』の制作について発表。交通の発展についての中でリニアの話が出ている。内容は飯田市やJR東海などが公表しているものとなんら変わるところない。公民館長によればリニアについては分からないことが多いのでわかっていることだけを書いたというが、一方では自分史とか聞き取り(オーラルヒストリー)とかいいつつ反対する人々、移転対象者に意見を聞いた跡もなく、行政の受け売りを書いたに過ぎないことは明らか。わかっていないことが多いなら、取り上げなければよい。あるいはわからないことが多いと書けばよい。/質疑の中で水害対策で川路地区では堤防の内側を嵩上げしました。その時、昔の川路駅そばの関島医院の敷地もその下になりました。門柱などに立派な石材が使われていたのを運び出したという高齢の方が、八幡の街のなかで石垣を積んだという話をして、そうやって苦労して作ったものを残して欲しいといっていました。話が長いので司会者や講演者は半分困り顔で、自分史に書いてくださいとか言っていましたが、おそらく、彼らは川路の昔の姿も現在の姿も知らないはず。そういう彼らが地域全体史などについて論ずるというのは疑問だと思いました。⇒ 詳細

7月28日 名古屋市の「中村リニアを考える会」が、リニアの用地問題について名古屋市と交渉(『赤旗』30日)。名古屋市内では区分地上権の設定について40mを基準しているようですが、長野県内では30m。区分地上権について、JR東海は多分、土木技術の観点から30mという数字を出しています。民法で土地の所有権は地下に及ぶとされており、何mまでという制限はありませんから、トンネルを掘るには上部の土地を取得するなり借りなければなりません。しかし、他人の土地の地下に工作物を保有したい場合は区分地上権を設定できるという「権利」が昭和41年に民法に追加されました。

7月28日 『信毎』『中日』、『朝日』、『南信州』が、JR東海がリニアの天竜川橋梁の橋脚の模型実験を公開したニュースを掲載しました。普通は川に橋を架ける場合は川の向きに直角にします。リニアの天竜川橋梁は約60度の斜めの角度(推奨事項を満足しない)で川を渡ることについて地元の住民の中にも疑問の声が以前からありました。『信毎』によれば増水時には橋脚の根元が洗われる現象が起きていたそうです。『信毎』掲載の写真では左岸の下流の流れに大きな乱れが出ているのが分かります。左岸の直下に支流の加々須川の出口があり、写真のような現象が起きれば天井川になっている加々須川の水の排出に影響が出るはずです。最大限の安全を考えれば角度と渡河位置を変更すべきです。国交省がこれで良しとするなら極めて異例な話です。天竜川を斜めに横断する橋梁は付近には皆無であり景観への配慮もありません。くせに、走る列車が見えるようにするなどと、JR東海は地元のおバカ行政に気を使っているようです。

7月20日 豊丘村リニア対策委員会の席上、4月21日のJR東海による長野県も不当と認める希少種の移植作業に関連した吉川村議の発言中に本山生産森林組合の元組合長H氏が「決まっていたことだ」と非常に強硬な口調で不規則発言。H氏がこういう態度をとればとるほど、リニア推進派の主張の不当性が際立つのに。

7月19日 高森町下市田区で全住民対象のリニアガイドウェイの説明会(詳細)。町側の地元への配慮が地権者のみに偏っており、施設に出入りする1日110台という大型車両の通行の被害を受ける集落に対する配慮が全くないことが露見。また、これからは町内も給与所得中心の社会になるという経営企画課のどこから仕入れたかわからない独善的な将来像は町全体にとって禍根を残すと思います。町当局の態度が原因でYAが隣村に移転し、また以前確保した工業用地(三洋ツール/酒井医療機器)が遊んでいる状況で、ガイドウェイ跡地を工業団地化するという構想は身の程知らず、笑止千万ではないか。若干の新町議が参加しておられましたが、まず「リニアは出来るのか、出来ないのか」ということを考えて欲しいです。賛成・反対以前にリニアをとりまく経済的環境、社会的環境、技術的な合理性、地域社会への影響、自然環境への影響などの客観的な事実をまず知って欲しいです。そして、リニアが実現可能なものかどうか考えていただきたい。簡単にリニアを見据えてなどと言わないで欲しいです。

7月6日 『信毎』記事「南信州広域連合『一村一企業』連携構想 都市企業と飯伊つなげ 遊休農地・空き家活用へ」。ロシアのダーチャにヒントを得た構想。広域連合事務局は「リニアに頼らなくても、人を引きつけられるだけの魅力を発信していきたい」といっているそうです。この構想も悪くはないですが、現在、Iターンしている人の意見を「きちんと」聞いたらどうかと思います。


2017年6月

6月29日 国交省は「大規模盛り土造成地」について自治体に場所や危険性を住民に公表するよう求めているのに、公表している自治体は約半数に留まることがわかったという報道が各紙にのりました(『中日』、『信毎』)。公表すべき理由は「阪神大震災で地滑り被害が起きたことを踏まえ」(『信毎』)のことなのに、公表しない理由は調査費や地価下落だそうです。国交省も盛土の危険性は十分認識しているのですから、リニアの残土の処分地が不確定だった工事実施計画に認可を与えたのは非常に無責任な話です。

6月28日 下條村の金田村長と宮島副村長らが木祖村の残土埋め立て地を視察(『信毎』29日)。下條村は道の駅の続きにリニア残土を置く計画があります。やぶはら高原の観光施設や農地や宅地として後利用された現場を視察。金田村長は「過去の地震で崩れた経過はなく、土を固める『転圧』をしっかり行えば安全に維持できるという印象を受けた」、「道の駅に近い立地も含め、地域振興につながる利用法を検討したい」と話したそうです。下條の予定地は谷に沿って断層があり(谷の最下流の阿智川の合流部近くに明確な証拠がある)地震がくればかなり危険な場所。山梨県笛吹市の中央道境川PAそばのリニア実験線残土で埋め立てた2つの沢は、もともとは阪神大震災前に住宅造成を目的として始まったのですが、断層のため、現在は一時的な資材置き場として使われる位しか利用法がありません。下條村は境川PAそばの埋立地も視察した方が良いと思います。また、転圧したくらいではダメで下條村の合原地区で地すべり対策としてやっているのと同じことをしなくては安全ではありません。

6月16日 長野県がリニア新幹線の運賃を試算(『南信州』6月17日)。飯田と品川間は7500円になるそうです。現在、高森バス停からなら新宿まで約3時間半で往復で7600円(飯田の「丘の上」を始発にして逆方向の飯田ICから高速に入るという無駄があるので4時間以上かかる)。現在、始発の新宿着が8時33分、新宿発最終が21時5分です。東京で1日一応のことはできます。東京へ行くことなど稀なことですから、わたしならバスを使います。「南信リニア通信」では約6700円と試算しています。

6月13日 議会関係。一つは新聞記事からで、高森議会選挙である候補者に選管が軽四輪で選挙運動しちゃだめだにといったのですが、選挙法にはそんな規定はなかったと謝ったそうです。だれが選管にそんな知恵を付けたんでしょうか? これって悪質な選挙妨害、公職選挙法違反じゃありませんか?。


2017年5月

5月31日 「第1回長野県環境審議会水道水源保全地区における行為の事前協議に関する専門委員会」。詳細。傍聴できるのですが、県の一番南部の問題なのに、専門委員会の場所は県最北部の長野市。環境影響評価の技術委員会も長野市でした。地元の住民は傍聴するなといっているようなものです。木曽地域振興局が木曽福島にあるのに。

5月30日 豊丘村公民館報「とよおか No.675」(2017年5月19日)より、リニア関連記事2つ。「リニアの声 第11回」、「鉄道全国歩き 第7回 レールは途切れる」。

5月30日 八十二文化財団講座「海につながる天竜川 ~ 遠州灘での環境保護活動から」講師馬塚丈司氏。高羽町、飯田人形劇場、13時30分~15時30分。

5月28日 「杉尾秀哉さんを囲む会」。14時~16時。高森町出砂原、下伊那厚生病院東側の杉の子ホール。参加費300円。

5月26日 『金曜日』記事「JR東海が住民無視のトンネル堀削 リニア事業の限界露呈」。執筆は小渋川斜坑口の保安林指定解除について異議申し立てをした方です。この記事について、"利害が対立する事案での報道は、特に中立性が求められるべきだと思うのですが、そのあたりどうなのでしょうか? (構図としては、JR東海社員とか行政職員が、自ら筆を執ってリニア推進を訴える記事を新聞に掲載するのと似たようなものだと思うのです。)"と寝ぼけたことを言っている人がいるようです。例えばNHKのこのニュースのように中立を装ってJR東海の「大本営発表」を流すのと比べれば何が悪いことかはわかるはず。

5月24日 JR東海の柘植社長が東京都内で開いた定例記者会見でリニアの工事が遅れていることについて負け惜しみを語る(『信毎』5月25日)。

5月24日 豊丘村の虻川の下流域の住民が本山へのトンネル残土の埋めたて計画の中止を求める要望書を18人分の署名を添えて村に提出(『信毎』5月25日)。

5月24日 SBC信越放送テレビ番組。「SBCスペシャル 残像~リニア中央新幹線と山の記憶」6チャンネル、19:00 ~ 19:56 (56分)。"東京と大阪を1時間余りで結ぶリニア中央新幹線は、2027年の東京(品川)・名古屋間の先行開業をめざし、長野県内でも着工した。県内最大の工事現場となる大鹿村では、10年に及ぶ工事に期待する声がある一方で、自然環境への影響、掘削に伴う残土置場や運搬車両による生活被害などが懸念されている。「夢の超特急」は南アルプスの山村にどのような影響を及ぼすのか。山と生きる人々の営みや着工までの動きを追った。"。

5月20日 南信州広域連合主催の景観講演会「イタリアにおける地域の新しい試み」。講師は法政大の陣内秀信教授。県飯田合同庁舎301号会議室で13時30分~15時まで。入場無料。/スローを連呼しながら、「景観」が意味するところを具体的にかつ分かりやすく説明していました。イタリアの地域づくりの試みの中で、先端技術産業や高速交通機関が役立ったという話や、新しいものを建設したという話は出てきませんでした。イタリアでは、町の外に広がる田園地域も含めた全部の領域をテッリトーリオと呼ぶそうです。町は周辺の田園地帯、農業地域、漁業に支えられているという当たり前を再認識したという話。何でもないところに目を向けた。文化庁は生業が行われている地域を「文化的景観」といっています。「ありふれた普通」が実は「ただならぬ普通」。陣内さんも「文化的景観」という言葉も使いました。明らかに共通するところあります。そういうものを大切にしながら活用すべきだというのが結論。つまり「景観」はつくるものではなく守って活かすもの。飯田市歴史研究所の飯田アカデミアの、第74講座(2015年6月)、第78講座(2016年10月)も「文化的景観」をテーマにしていました。飯田歴史研究所の「わが町の建築史ゼミ」の方たちは「座光寺地区の農村原風景継承地域」を発見しています。/『南信州』5月25日、2面に記事。結びの「『南信州には宝物がたくさんある。再発見し、最大限に活かす方向を議論し、リニア開通時に世界から喜ばれる地域にしてほしい』と期待を込めた」という部分、そんなこと言ってたかな?

5月6日 「No!リニア連絡会」の" 除山非常口「掘削開始」" が4月27日のJR東海のドタバタ劇について書いています。掲載されている写真は必見。いつ撮影したのでしょうか?

5月3日 『読売』中南信版記事「残土置き場同意了承 森林組合総代会は『無効』 県、総会開催を指導

5月1日 牧野光朗飯田市長が除山斜坑口の掘削開始についてJR東海の地元や県への連絡が遅かったことについて批判(『信毎』・『南信州』2日)。4月28日には阿部長野県知事も通知が遅すぎると批判しています。しかし、4月19日に県の飯田合同庁舎で「リニア中央新幹線事業に係るJR東海と関係市町村長との意見交換会」(参考)が非公開で行われていたことから考えると、また本山生産森林組合の山林内の残土捨て場予定地の不確実性から、長野県知事や飯田市長の批判コメントも単なるアリバイ作りのポーズに思えて白けます。2027年というリミットに対して時間的な余裕はもはや1日もないといって良い状況です。残土運搬ルートの準備も整っていない、住民への連絡も遅れるなど、JR東海のなりふり構わない様子が目立ってきています。一方、大鹿村内でトンネル掘削にあたる共同企業体の職員は現在のところ気持ちが悪いくらいに低姿勢です。JR東海と行政関係者のリニア推進派は非常に焦っているように見えます。


2017年4月

4月30日・5月1日 座光寺の中河原集会所でJR東海が幅杭打ちに関連して説明会を開き下段地区の詳細設計を示し幅杭打設への協力をもとめる(『中日』5月3日、『南信州』5月2日)。上段の詳細設計は夏ごろの説明で上下段の幅杭設置後の秋ごろに用地説明会、来年度以降の着工とJR東海は説明。

4月29日 南信州地域問題研究所主催のリニア問題学習交流会 "「リニア新幹線」残土処分の安全性の課題 ~沢筋・谷の埋め立ての影響は~"。 ⇒ 詳細

4月28日 ストップ・リニア!訴訟の第4回口頭弁論(東京地裁) ⇒ 詳細

4月24日 最近、大鹿村と豊丘村に行く機会がありました。(1)坂島では、虻川右岸に中部電力が上佐原に設置予定のリニアの上蔵と柏原の電力変換所に供給するための超高圧変電所建設のための資材を中継する基地を造っています。造成用の土砂を大鹿(または中川)から日向山ダム下の空き地に大型ダンプで運び、そこから小型ダンプに積み替えて坂島まで運んでいます。地元の業者さんはこの区間は現状では大型ダンプは走行できないことがわかっている。(2)上蔵(小渋)斜坑口のヤードの囲いが完成。(3)除山・釜沢斜坑の現場入口にJR東海がゲートを設置したことで小河内沢川の河原へ降りるのが困難になっています。(4)赤石公園線沿いに斜坑ヤードの電力供給のために電線の改良工事が行われており住民の通行に不便をかけています。(4)戸中のシカの進入防止ゲートのそばでリニアトンネル工事に向けたボーリングが近々始まる様子。

4月23日 『中日』記事「視座:『無事でありつづける知恵』哲学者・内山節」。内山さんは、ご自分の住む群馬県・上野村は「この1300年あまりのあいだ、村は無事でありつづけた。もちろん、幾度かの危機はあったのかもしれない。それでもなお、自然の営みも、村人たちの営みも無事でありつづけた。ところがこの長い時間のなかで、国は幾度となく有事に直面し、戦争をしたり国家体制が変わったりしている。気がついてみると、持続力をもっていたのは、上野村の方だった」と言っています。だから「持続力のない国が、持続力のある村に対して合併を指導するというようなことは、あり得ないことだと村人には思われた。・・・」。こういうことを言う人がリニアは千載一遇のチャンスなどと考えるでしょうか。内山さんの著書の一部を引用し、「自然環境を生かしたデザイン」的な文脈で駅周辺整備デザインを語るなんてことはかなりおかしいんじゃありませんか? ⇒ 参考

4月21日 豊丘村の虻川支流のジンガ洞の残土処分予定地で福建エンジニアリングの社員2名が希少種の植物の移植作業。豊丘村の戸中でおそらくリニア本トンネルのための調査ボーリングが始まる。前者については長野県知事の「助言」が出されたのが18日であることを考えると、さらに水源涵養保安林の指定解除の申請さえしていない段階で、希少種を採取するのはどうなのか。

4月18日 長野県知事がJR東海の行った豊丘村の本山の残土置場についての環境影響調査について助言を通知(『中日』19日)。

4月18日 NHKのラジオ第一のニュース「リニア豊丘村で秋にも掘削工事」。同じ内容がNHKのWebニュースのこれ。この記事の不思議なところは、JR東海が何時どこで行われた説明会、自治体の対策員会で発言したとか、柘植社長が定例記者会見で発表したとかいう「事実(事件)」について触れていないところ。これでは単なるJR東海の宣伝広告です。そういう事件の報道として時期を逸した場合に、『南信州』は日付を明示せずに「このほど~があった」と書くんですが、NHKのこのニュースはもっとひどいと思います。ニュースではなく宣伝、プロパガンダです。

4月17日 飯田市議会議員選挙の結果 ⇒ 『南信州』、「【選挙速報】飯田市議に23人決まる」。小倉さん残念。

4月16日 「豊丘村リニアを心配する会」の「第1回 はじめの一歩:豊丘の山を歩こう!」はリニアのトンネル残土の処分予定地の本山更生会の山林(谷)の見学。主催者によれば、予想を倍も上回る20数名の参加者。 ⇒ チラシ

4月16日 『南信州』の1面、「こどもニュース」は「リニア新幹線の計画」。飯田市議選投票日を意識して掲載しているのでしょうか? それは別として、面白いことが書いてありました。「飯田下伊那でも工事が始まっています。本格化すると、引っこししなければいけない人や生活、自然の環境が変わってしまう人もいます。」文章そのものが、子供に読ませる文章として適切でしょうか? 「自然環境が変わってしまう人もいます」って変だと思いませんか?

4月16日 『南信州』の2面、記事「飯田市議選の視点5 主体性発揮し存在感を 市民の負託に応える姿勢」。リニアの駅ができる予定の飯沼北条で「住民の声」をひろいながら、市議の「資質」に関わる基本的な問題点も指摘しています。「住民の声」からは市議への期待は感じられません。 ⇒ 参考

4月14日 長野県が飯田市内でリニア関係市町村の首長とJR東海との意見交換会を開催(4月19日)を発表(長野県)。長野県のページは、"ホーム > 県政情報・統計 > 広報・県民参加 > 発表資料(プレスリリース) > 平成29年(2017年)4月プレスリリース資料 > 「リニア中央新幹線事業に係るJR東海と関係市町村長との意見交換会」を開催します"。「広報・県民参加」の一環です。会場の飯田合庁の講堂はかなり大きな会場、この会は県民が傍聴できるのでしょうか。「その他」に "当日は冒頭のみ(県、市町村代表、JR東海の挨拶まで)公開で行います。意見交換会終了後に取材に応じます。"と断りがあります。この県のページ、そして、170414プレスリリース資料(PDF:345KB)、宛名がありません。役所の出す文書として極めて不適切と言えませんか。その筋の情報ではPDFが作成されたのは4月13日の午後3時ころ。公表は「14日の金曜日」。県民が傍聴可能か問合せをできるのは、実質、17日と18日だけ。この手の会合は、昨年の7月にあったのが最初。これが3回目です。なにをこそこそ話し合うのでしょうか? 前回は合庁前でスタンディング・アピールをした人たちがいましたが、傍聴したという話は聞きませんでした(参考)。傍聴させよと要求もせず抗議行動をしたとすれば、「そういうものだ(一般県民は傍聴できない)」という誤解のもとになりますね。

4月12日 豊丘村で「伊那山地トンネル新設(坂島工区)工事」についての工事説明会。19時から21時という予定で開かれましたが、本山更生会の残土置き場についての質問が多く、住民からはのべ25件の質問や意見がでて、終了予定を45分も超過しました。/『信毎』13日


2017年3月

3月28日 『赤旗』記事「2017年度予算をみる 長野県 政見の地方破壊に無批判 財政の消費税依存は深刻」。JRが進めるリニア中央新幹線関連事業では。残土処分や住環境保全など住民合意が得られていないなかで、用地取得事務費など建設促進の関連予算が計上されています。関連道路として予算化された中には、長年の住民の願いが実現したものもありますが、「リニアありき」は問題です。

3月26日 長野市で「第1回リニア訴訟学習会in長野」。詳細は ⇒ こちら『信毎』27日

3月24日 23日の『信毎』によれば、本日の高森町議会の最終日に議員定数を1減らす条例改正案の審議が行われます。「削減案を提出する田切征勝議員(無所属)は取材に『町民の意見を吸い上げることが議員の大きな役割』と強調し、議員数が多いと、議員としての資質が低下しかねないとの認識を示した。」そうですが、一番に議員としての資質を問われるべき方が・・・。この記事を読んで、大笑いをした町民も少なくなかったはず。7月の選挙は前回より候補者がかなり多いらしいです。議員さんたちが自分たちの首を絞めるような決議をするかどうか楽しみです。代議制は直接民主主義のいってみれば代用品なのですから、まじめな議論としては、町民の意見を吸い上げるには議員の数は出来るだけ多い方がいいはずです。/共謀罪の新設に反対する意見書提出を求める請願2件について、委員会段階での審議過程が報告によれば、なにも審議せずに、難しい問題でわかんないから継続審議にしたということで、本会議の質疑ではわかろうとする努力をしたかという質問が出ています。治安維持法同様危険なことは分かるけれど先送りすればそのうちに国会で結論は出てしまうので自分たちの責任にはならないという保守系議員の思惑から継続審議にしたのではという見方をする人もいます。高森に限らずどの自治体議会も、保守系議員の資質はこんなものなのでしょうね。(参考)

3月22日 大鹿村のリニア連絡協議会(『南信州』24日)。席上JR東海は釜沢斜坑口の準備工事が約1年遅れる見込みを示したそうです。工事ヤードは小河内沢川を渡らなければ行けない場所でここへ橋を架けるのには今の渇水期と次の渇水期にかけて工事しなくてはならないのだそうです。ってこの川ですよ。橋を架ける部分は夏季でも長靴で楽々渡れる小さな川です。道路事情と手前の除山斜坑の工事の関係で資材の搬入がむずかしいというのが本当の理由では?

3月22日 『南信州』記事「平成29年度地価公示価格より "総体的には依然として地価下落傾向続く (リニア関連等一部地域では横這い傾向も) 寺沢秀文"」。不動産鑑定士の寺沢秀文さんによる毎年恒例の解説記事。一部引用するとこんなことこんなことを言っておられます。

3月19日 『東京新聞』記事「こちら特報:『京都-新大阪』新路線なぜ 『2本目新幹線はムダ』」(キャッシュ)。「自治体思惑」というのは、自治体の首長や議員たちの「妄想」だと思います。迷惑を受けるのはたいていは住民です。首長や大半の保守系議員はゴルフや宴会三昧で不勉強すぎます。だから残土の谷埋め盛土の「安全性を判断するノウハウは村にはない」などという発言が出てくる。

3月19日 『赤旗』記事「安倍政権の『地方創生』 実態は東京一極集中の国土計画 奈良女子大学教授 中山徹さんに聞く」。"安倍政権が「地方創生」を打ち出した2014年に策定した国土計画(グランドデザイン)の最大のポイントは、リニア中央新幹線で東京、名古屋、大阪を結び、スーパーメガリージョン(巨大都市圏)を形成するというもの"。

3月18日 『中日』記事「考える広場:線路は続くか ― JR発足30年」の中の上岡直見さんの「分割民営化で弊害も」

3月17日 豊丘村の公民館報『とよおか』から、「リニアの声 第9回」。

3月17日 「安全性を判断するノウハウは村にはない」と豊丘村の下平村長は村議会で谷埋め残土の危険性について問われ答える(『信毎』18日)。では、なぜ村長の自宅のある小園の源道地の谷埋め残土(約52万立米)についてはJR東海と掛け合ったのか?安全性を判断するノウハウがあったからではないですか。住民の危機感をくみ取るというのもノウハウのひとつだといえませんか? 計画を撤回した小園の源道地が危険なら集落からの距離が遠くても、崩壊流出すれば虻川本流で自然ダムになる可能性のある容積約2.5倍(約130万立米)の本山更生会の谷埋め残土はもっと厄介なはず。しかも、JR東海には谷埋め残土施工のノウハウがない。さらに、これまで治山治水政策は多量の谷埋め残土など想定していない。住民の懸念をくみ取ること以外に「安全性を判断するノウハウ」はないはずです。しかし「リニア」への妄想でノーミソ満杯状態だからまともな考えができない。

3月17日 『鉄道ジャーナル 4月号(No.606)』、近藤圭一郎「鉄道車両技術のア・ラ・カルト、第21回 上海リニア(トランスラピッド方式)」。ドイツは自国内でのトランスラピッド方式の採用を止めましたが、執筆者はJRリニアと上海リニア(トランスラピッド方式)に技術的な優劣はないと評価しています。JRリニアの、扱いが難しい超電導磁石と日本では一番問題になる長大トンネルが必要な点には触れていません。

3月15日 『朝日』記事「リニア土砂埋め立て計画 豊丘の森林組合同意 地権者 近くJRへ文書」。

3月15日 『南信州』によれば高森町教育委員会は惣兵衛堤防(下市田村大川除堤)の関連史跡群と「下市田村水除堤図」を町文化財に指定。何のためにそれらのものが残されてきたかという、その「何か」をないがしろにしちゃだめですね。 ⇒ 関連情報

3月15日 『赤旗』記事「着陸帯 はや水漏れ 沖縄米軍オスプレイ 赤土流出恐れ 工期短縮 ずさん工事か」。沢に盛土をして造ったオスプレイのヘリパッドが崩れそうになっているそうです。

3月14日 南信州広域連合がリニアの整備に関連して地元業者を活用するようにJR東海に要望することを決める(『信毎』15日)。地元の業者が10年という限定期間のみの需要に対応できるかどうかだと思います。たとえばこの事業所も地元の業者ではないのです。

3月14日 本山更生会の残土置き場の環境影響評価について日本科学者会議県支部が意見書(『信毎』16日)。

3月13日 南信州広域連合と南信州広域連合議会が長野県庁を訪れ、リニアを見据えたコンベンションセンターと「屋内体育館」を要望(『南信州』13日)。「屋内体育館」って何でしょう? 1月19日に「リニア中央新幹線を地域振興に活かす伊那谷自治体会議」が飯田市中央公民館で隈研吾氏を招いて勉強会 + 飯田市のリニア駅周辺整備に関する市民説明会を開催しました(参考)。このとき会場から、コンサートが開ける「アリーナを造ったら」との提案が若者から出ました。そのことなのでしょう。各紙とも「屋内体育館」と書いています。これらの施設の用地でさらに移転者が増えることになります。「アリーナ」などと書けば市民からなに考えているんだと反発食らうので「屋内体育館」と書いてねと市当局がお願いしたのかもね。

3月10日 大鹿村議会の産業建設委員会は上蔵の斜坑口が設置が予定される部分約80坪の保安林の指定解除に関連して住民説明会など求めた村民の陳情を全員一致で不採択に(『中日』11日)。この件では、大鹿村会の本会議と同じ17日に飯田の合庁に異議申し立て書を提出する動きもあります。要請もあり、賛同し協力できる人したい人は協力したらよいと思いますが、ちょっと気が変わりました。なんか振り回されていると感じたら無理しなくてもよいかなとも思います。というのは、リニアに反対する人たちの集まりで、協力して異議申し立て書を出すかという話し合いをした時の事。実際どの場所をどのくらい解除するのかという話になって、図面を確認すると0.0257Ha。つまり約78坪(一戸建て住宅の敷地面積が平均で223.5m2=68坪=平成22年・住宅金融支援機構の調査結果)とわかって、なんか全体白けた感じになりました。だいたいこの部分(黄緑の線)だと思うのですが、トンネル口とそのごく限られた周囲だけのようです。画面のさらに左には木がほとんど生えていない斜面もあります。解除して木を切ってそのままなら土砂崩れの危険はあると思いますがトンネル口を造るのですからどうなのでしょう。添付図面など詳細不明の点もあるも、結論としては協力することにはなったのですが、このニュースを見た結果、さらに白けたというのが本音です。大勢の人を巻き込むのなら、言い出しっぺの皆さんはよくよく考えることも必要だと思いました。/さらにこのページの情報をみて個人としては今回はパスします。/再度グループで検討しましたが、組織として協力することはしない方向になりました。『中日』の記事で陳情の不採択の議員さんの意見が書いてあります。リニアを容認する立場の方たちの意見ですが、陳情に対して、いずれも理に適っていると思います。/補足説明の写真。樹木がたくさん生えている山地を切り開くというイメージを持っている方がいるかと思いますが、実際はむしろほとんど木のは生えていない部分ですね。だから許せるという問題ではありませんが、二重の意味で現実にはこんなものだということを確認することは必要です。『中日』18日によれば、申立書を受け取った下伊那地方事務所は利害関係を示す書類に不備があったので差し戻す予定だそうです。

3月8日 飯田市議会の一般質問で飯田市はリニア駅周辺の土地利用計画について2017年度中を目途に素案をまとめる方針を示す(『信毎』9日)。『信毎』によれば「一帯で無秩序な開発を防ぎ、住民の居住環境を整える狙い」。リニアそれ自身が無秩序な開発行為と言えるわけですから、無秩序の玉突きを防ぐなんてできますか。なんかバカな話に思えます。記事によればあいかわらず「1日当たり乗降人数を約6800人」、駐車場750台分という数字をふりかざしているようです。運賃半額の高速バスの現在の利用者が全部リニアに移ったとしても1日せいぜい1500人。

3月4日 新日本婦人の会・伊那支部が伊那公民館でリニア問題の学習会を開催。地質学者の松島信幸さんが、「南アルプスをリニアが貫くと」をテーマに講演。南アルプスを貫く50㎞のトンネル。日本のトンネル掘削技術が優れているとはいっても、世界でも若い山岳地帯、非常に複雑な地質条件での掘削は未知の領域。工事中はもちろん、完成後の維持管理も非常に困難なはず。リニアが本当に経済行為として成り立つかどうか考えるべきと思いました。

3月3日 「納得できる回答ない」。喬木村の市瀬村長が3月村議会冒頭でリニアについて村の抱える不安についてJR東海が納得できる回答を示さないことに不満を述べたそうです(『南信州』4日)。


2017年2月

2月24日 ストップ・リニア!訴訟の第3回公判(東京地裁)。飯田・下伊那からは6名が参加しました。「東濃リニア通信 2月25日」に速報がのっています。飯田リニア通信に報告がのっています。

2月24日(中止) 「飯田リニアを考える会」の例会。午後6時30分~、飯田市東野公民館。

2月19日 下市田公民館主催の「地元選出町議との懇談会」。下市田区民会館(時間は後日記載します)。

2月17日 「飯田リニアを考える会」の例会。午後6時30分~、飯田市東野公民館。

2月17日 衆議院予算員会で共産党の本村伸子議員が国鉄分割民営30年とリニアについて質問(東濃リニア通信 2月18日)。民営化にあたり自民党は新聞広告で「ローカル線はなくなりません」と宣伝していました。約束が違うのではないかという質問に石井国交大臣は、ローカル線の廃止は民営化以後に起きたことなので民営化でローカル線が無くなったということはないと答弁しました。安倍首相も同様のことを言いました。これを詭弁と言わずに何を詭弁と言えばよいのか?

2月15日 JR東海が豊丘村の本山更生会の山林の残土処分場に関する環境調査の結果を公表(『信毎』16日)。/長野県環境部では、この報告書についての意見を募集しています。調査結果はここにあります。

2月15日 『日経』記事「高速鉄道土地収用で停滞 インドネシア、中国との事業に暗雲 地価『5年で4倍』 住民の権利意識拡大」。

2月15日 『日経』記事「海峡橋 日本受注逃す トルコ 韓国勢に競り負け」。

2月14日 県が初めて参加して豊丘村議会のリニア特別委員会が開かれる(『信毎』15日)。

2月12日 飯田市教育委員会の生涯学習・スポーツ課文化財保護係主催の「伊那谷の自然と文化 学びあい講座」の第4回『伊那谷の成り立ちと生き物』。参加者は比較的高齢者で少数。ちょっと駆け足でしたが、美術博物館の学芸員さんの説明は分かりやすかったと思います。興味を持つきっかけとしては十分。

2月10日 『朝日』連載記事「てんでんこ 線路は続く 29 (最終回) 『鉄学者』は」に歴史学者の原武史さんがコメントをのせています。日本の鉄道経営の方向性について、「…東京と速く往復できることが一番重要であるかのような、整備新幹線やリニアを最優先課題ににした方針を立て、あとは切り捨てていく。ここまで極端な時代は今までになかった」「仙台―山形間のように指定都市と県庁所在地を結び、十分需要がある鉄道でさえ、並行して高速バスが走るようになると逆に不便なダイヤにする。サービスや料金でしのぎを削ってこそ、利用者のためになるのに」。後者は飯田線に新宿に直通する列車が無くなったことに共通します。「(利益を地域に還元した阪急電鉄の小林一三のように)黒字の鉄道企業にもそういう『鉄学』を持って欲しい」と結んでいます。

2月10日 「飯田リニアを考える会」の例会。午後6時30分~、飯田市東野公民館。

2月9日 『南信州』が7日のJR東海柘植社長の会見の内容を掲載。本山の残土置き場のJR東海管理は特例だそうです。

2月8日 『NHK岐阜』によると、リニア関連で土砂災害のおそれのある区域で無許可で道路造成工事を行っていたことがわかり岐阜県が文書で指導したそうです。工事を行っていた清水建設などの共同企業体側は「無許可と分かっていたが伐採した竹や木を搬出しようと道路を造成した」といっているそうです。国策なら何をやってもよいのでしょうか。(キャッシュ)

2月7日 豊丘村リニア対策委員会(『中日』9日)。JR東海は1月末からの2回の説明会で住民の理解は得たとして本山について行政手続きを始めたいと述べたそうです。一方、長谷川伴野区長は候補地の地権者の代表らでつくる総代会があり最終的な判断には地権者の同意や村との相談が必要と取材に答えたようです。『南信州』9日記事「豊丘村、残土処分地計画が前進」では、長谷川区長は「本山に発生土を運び込むのは大賛成ではなく、運搬車両が村の中心部に下りてくるのを回避するため。交渉の中である程度の合意点に達したが、安全性を高めるよう今後も求めていく」と語ったと書いています。同記事によれば候補地は伴野、福島、壬生沢の3区でつくる本山生産森林組合(本山更生会)の所有林。虻川下流になるのは林区と伴野区の一部。

2月5日 南信州地域問題研究所主催のリニア駅周辺整備について住民の意見交換会。長野県飯田創造館で14時から。誰でも自由に参加可。詳細は、⇒ チラシ。/『南信州』が1月29日の第1面で取り上げています。/『中日』6日/新聞が書いていないこととして重要なことは、市が公募したから、あるいは委託したからといって、「素晴らしい」デザインをするについて、駅周辺のデザインをする前提である6.8ヘクタールの土地は現に住民が暮らして居る場所で、中には古くからの大きな農家もあるのに、そいういう方々の移転先もない状況で、市はまともに対策をしていない、そういうことに考えが及ばないんですか。あるいは、典型的な農村原風景が継承されている地域を壊しておいて、駅前に「伊那谷らしさを感じさせる作り物」を配置するんだというのですが、それはふざけている。会場からそんな指摘がありました。

2月4日 「杉尾ひでやさんと語る会」、13時30分~16時30分、喬木村北コミュニティーセンター。⇒ チラシ/会場がリニアが通過する阿島北地区の集会場であったため、会場の参加者からリニアに関する質問要望が多数出ました。杉尾氏はリニアについて質問すると発言しました。JR東海は異常な会社で、過去に葛西氏へのインタビューについてJR東海から事前にいろいろな圧力を受けたとも。必ずしもリニアには反対ということではないが急ぐ必要はないと思っているといっていました。

2月4日 高森町の女性議員の皆さんが「女性議員と語る会」を開催。10時から12時、場所は出砂原の高森町地域交流センター「あさぎり」内の「杉の子ホール」。/高森議会では議員定数削減の動きがあります。これからの町政はいろいろな問題に直面すると思います。できるだけ大勢の知恵で考えていかなければならない時期に議員の数を減らすというのは間違っていると思います。高森議会には、町民を脅すような言動をする議員がいます。またそういう議員を議会として懲罰できないような体質があります。あるいは議員の中には定数を減らさないと選挙にならないといった意見もあるようですが、選挙にならないのは町民が町政に関心がないからであって、本来違う問題です。議員さんが町民の意見を聞くという機会はほとんどないので是非参加しましょう。

2月3日 「飯田リニアを考える会」の例会。午後6時30分~、飯田市東野公民館。

2月1日 中川村、村長への手紙:「ふるさと納税(寄付金)について」。

2月1日 消息筋によれば、残土運搬ルートの県道59号線の改良工事の一環の四徳渡トンネルの起工式が行われたそうです。報道陣も呼ばずひっそりと行われたようです。このトンネルは1月初旬にすでに実際に工事は始まっていて(写真)、『朝日』1月31日では写真にみえる鉄骨の部分にトンネル口(斜坑口?)らしい形のものが出来上がっています。

2月1日 『南信州』記事「豊丘の残土候補地 下流域に説明『理解得た』 JR東海 維持管理計画にも言及」。

2月1日 安倍首相が国会答弁で南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている自衛隊に死傷者が出た場合には首相を辞任する覚悟があると答弁 (『毎日』2日)。戦闘地域に行く以上は死傷者が出るのは当たり前の話。スーダンは戦闘地域ではないという意味で言ったのでしょう。しかし、安倍氏は「もとより(自衛隊の)最高指揮官の立場でそういう覚悟を持たなければいけない」と言っています。「一将功成りて万骨枯る」のことわざどおり兵士の一人二人が死んだとかケガをしたぐらいで司令官が辞めるなどということは言うべきではない。そういう事態でも平然と指揮をとれてこそ指揮官と言えるのではないか。安倍氏は指導者として失格だと思います。

2月1日 『信毎』が豊丘の本山残土捨て場の説明会について詳しい記事「焦点:リニア残土 課題なお」を掲載。

2月1日 牧野光朗飯田市長が定例記者会見でJR東海が豊丘の本山の残土置き場について20~30年管理する方針を出したことについて「地域にとっては一歩前進」と評価『中日』2日


2017年1月

1月31日 岐阜県瑞浪市のリニアの日吉トンネルの地質調査で基準値を上回るヒ素、フッ素、ホウ素が検出されたとJR東海が公表(『信毎』2月1日)。

1月30日 豊丘村でJR東海が村民対象の説明会を開催。場所は「ゆめあるて」、午後7時から。⇒ 詳細

1月29日 『朝日』コラム「天声人語」。"鈍感の制度化"。

1月29日 『日経』記事「現代ことば考 井上史雄:Uターンが促す新方言」。

1月29日 『日経』記事「日曜に考える:政界 安倍さんの1日解剖」。JR東海の葛西名誉会長との関係は・・・。第一次安倍内閣は2006年9月26日発足。

1月29日 山梨リニア沿線住民の会発足記念の集会が山梨県中央市で開かれます。⇒ チラシ

1月27日 リニア駅アクセスのための国道153号線改良の詳細設計説明会がはじまる(『南信州』29日)。長野県飯田建設事務所のお知らせでは「日時及び会場」として、4つの説明地区を南から順番に示しています。しかし開催日の順番は1月30日、1月27日、2月8日、2月7日となっています。地区というのは分かりやすいのですから、開催日順に並べるのが間違いない書き方だと思います。ほかの地区や計画全体について住民は関心を持つべきでないという意図があるからでしょうか。

1月27日 「飯田リニアを考える会」の例会。午後6時30分~、飯田市東野公民館。

1月25日 『南信州』25日 が23日の長野県知事とJR東海社長の会談について記事を載せています。柘植社長は埋め立て後の維持管理について「責任を持って対応することを念頭に検討する」と書いています。知事は、残土置き場について買い上げよという声があると発言したようです。/23日の続き⇒:買い上げるべきと書いたのは、JR東海は買えないだろうと思ったからです。しかし、安倍さんはいくらでも金を出すつもりでしょうから、本当に買うというかもしれません。鉄道事業者が路線を敷設するトンネルの残土のために必要な土地として取得するのですから、土地収用法の適用になるのかなと思ったので一応書いときます。とすれば長野県知事の阿部さんがJR東海にヒントを与えたのかも(あまりケチっちゃダメと)・・・。大事なことは、災害が起きてからの責任や賠償問題ではなく、災害が起こらないようにということですから、そのためには残土は谷に置くべきではありません。災害対策は別のちゃんとしたやり方があって、残土を置けばそれが適切にできなくなります。『南信州』のこの記事は重要。/土地収用法の第3条「土地を収用し、又は使用することができる公共の利益となる事業は、次の各号のいずれかに該当するものに関する事業でなければならない。」となっていて、その7「鉄道事業法 (昭和六十一年法律第九十二号)による鉄道事業者又は索道事業者がその鉄道事業又は索道事業で一般の需要に応ずるものの用に供する施設」。工事で生じる残土の置き場はリニアでは必須ですが、残土置き場は「一般の需要に応ずるものの用に供する施設」=鉄道施設とは言い難いのでまさかとは思いますが。でも土地収用を適用するか下流域の住民を騙すか脅かすかしなければ残土置き場は確保できません。長野県とJR東海はどんな悪辣な手段を使うでしょうか?

1月23日 ブログ"「美しい村」の議員日記・1月23日:村長選"が大鹿村の村長選について書いておられます。「マスコミからは飯田リニアを考える会の酒井さんの出馬ということで“リニア選挙”的な報道をされたが、今回の選挙の中心的な方たちの考えは、大鹿村の課題はリニアだけではないし、リニアだけの選挙にはしたくない、役場出身ではない新しい村長を選びたい、リニア容認だけれども現村政に批判的な票も集めたいということだった」とまとめています。私のこの選挙についての感想は(ブログ主さんへの批判じゃありません)、(1)相反する2つの目的を立てるのは無理。(2)リニアを一切争点にしないという方法もあったはず(リニア反対派の方が小回りが効くから)。(3)候補者の力量不足。(4)「無投票はダメ」にこだわりすぎ。なお「飯田リニアを考える会」は会としてこの選挙には応援も関与もしていないし、候補者から事前の連絡も受けていません(これは私の認識です)。/ブログがふれている候補者へのアンケート:⇒ 質問回答(大鹿リニアを止める実行委員会 通信第5信)

1月23日 阿部長野県知事と柘植JR東海社長が東京都内で会談し、リニア工事の課題について非公開で話し合う(『TSB(テレビ信州)』23日『NHK長野放送局』23日『中日』24日『信毎』24日『朝日』24日)。JR東海が残土処分地が原因の災害に責任を持つということになれば残土処理地探しは格段に容易になるはず。しかし、まず第一に災害が起こってもらっては困るのです。「防災上の観点から特段の配慮が必要な場合、個別の状況を踏まえて残土置き場の維持管理も検討する」(『中日』)とJR東海の広報担当者がいったそうです。置場と決定してから「配慮が必要な場合」とは判断できないので維持管理はしないということもあり得る訳で、「谷に残土を置かせない」という原則はゆずるべきでないと思います。福島の原発の事故の責任は誰がとったのか?被害を受けた住民自身が大変なめにあっているだけです。/自然災害の原因について、責任がどこに、誰にあるのかを求めるのは難しいことだと思います。しかし、残土処理地をJR東海が取得すれば、少なくとも現在の地権者が賠償責任を問われる可能性は無くなると思うので、残土を置くならJR東海は土地を買い上げるべきだと思います(続きあり ↑)。そこまで言わなければ一歩進んだとは言えません。長野県はまったく弱腰でJR東海の使い走りになっています。

1月19日 「リニア中央新幹線を地域振興に活かす伊那谷自治体会議」が飯田市中央公民館で隈研吾氏を招いて勉強会 + 飯田市のリニア駅周辺整備に関する市民説明会。⇒ 詳細1詳細2

1月18日 最近入手した大鹿リニアを止める実行委員会 通信第4号 2016年12月20日と『月刊いいだ』 2017年1月号の「みんなに聞きたい ココロ広場」(読者の投稿)。

1月16日 大鹿村の釜沢斜坑口と除山斜坑口に続く道路で工事車両の通行の妨げになっている岩の除去工事が始まったようです(FaceBook:Midori Tohnoキャッシュ)。たぶん赤丸のあたりと思います。随分うるさいはずです。手前の(南の)橋を渡って直角に左折してすぐに急坂を上るのでトレーラーや長尺車がここへ進入するのは難しいですね。このあたり散策には雰囲気のある景観なのですがもったいない話です。本当にJR東海と国交省はおバカです。/この岩のことでしょうか?

1月15日 大鹿村の村長選挙で柳島貞康氏が当選。柳島さんおめでとうございます。リニアに批判的な皆さんが擁立した、新人の酒井和美氏は落選しました。リニアを止める手段はもっと手近な方法がまだまだあるはずです。酒井氏を擁立された皆さんには、あまりがっかりしないようにお願いします。私は市民運動のなんたるか知る由もありません。ただし、どのような事であれ仁義を欠く行いと二枚舌とはっきりしない主張はダメだと思います。それが今回の選挙に関する私のまとめです。※ 選挙結果が出たのでこのページの選挙関連記事について非表示にしていた部分を表示できるようにしました。/SBC(信越放送)のウェブサイト(21時03分更新)によれば、得票数は柳島570、酒井241、最終投票率88.77%。8年前の前回を4.89%上回ったそうです。これらの数字をもとに計算すると有権者数は約915人。/15日まで『しんぶん赤旗』が大鹿村長選について一度も記事を載せなかったのですが、これは無理ないことと思いました。/酒井氏はつい最近まで飯田市民でした。昨年の飯田市長選はリニア推進の現職牧野氏が無投票当選をしました。対抗馬に酒井氏の名前が出なかったのはなぜでしょうか。そのあたりを考えれば今回の酒井氏の擁立にはかなり無理があったと思います。

1月13日 ジャーナリスト樫田秀樹さんのブログの「1月13日:リニア、え! 3兆円の融資が無担保だって?!」。

1月12日 大鹿村交流センターで大鹿村長選の候補者による合同演説会。柳島氏の演説はリニアについて具体的な事実に基づいたもので、ある意味正直な内容だったと思います。対して、酒井氏の演説は具体的事実に基づいた印象が薄く説得力が少ないと感じました。リニアについての対し方が柳島氏に比べ甘いといういう印象を受けました。

1月11日 『日経』記事「日通、インドで鉄道輸送 年内にも初の定期運行 南北主要都市を3日で」。

1月11日 共産党の『前衛』2月号にリニアの特集。愛知、岐阜、長野、静岡、神奈川、品川の各地からのリポートがのっています。リニアのことを党としてきちんとやっているのは共産党だけです。是非買って読んでください(アマゾンで730円、送料無料)。1月号には本村伸子議員の「リニアに三兆円公金投入やめよ──工事認可取り消しが筋」がのっています。

1月11日 『赤旗』記事「『ポスト真実』にどう向き合うか」。権力側、リニアで言えばJR東海や国交省や県、市町村当局が言っていることがあいまいであっても、反対するにはやはり事実に基づいて意見は言うべきということなんですが・・・。考えすぎると良くないんですが、少なくとも相手の言っていることは必要な範囲で確認しておくこと。例えばリニアの運賃。JR東海は運賃について情報を公開していないという発言を最近反対派で言っている人がいました。JR東海は現行新幹線の料金プラス700円から1000円と説明しています。とすれば、ざっとですが、飯田と品川間は約7000円、名古屋は5000円程度です。一般庶民としては遅くても高速バスの方がいいかなと思う額です。人の金で乗る人はこれぐらいは関係ないでしょう。JR東海の説明は十分と言えるのではないですか?この方は採算性に関連していっていたのですが、採算についてはJR東海の山田佳臣(彼は葛西さんと間違えてましたが)がペイしないといっているのですから、われわれにとっては十分な情報です。まあ、彼が誰を煙に巻くためにそういう理屈を言ったのかということの方が問題ですね。

1月11日 「東濃リニア通信」11日によれば、10日告示の大鹿村長選で2人の候補の第一声の様子を『南信州』11日などが伝えました。柳島候補の出陣式には牧野飯田市長はじめ飯田下伊那の10人の首長が出席し激励したそうです。柳島氏は周辺自治体の手前、リニア工事への同意はやむを得ないと言っていたと思いますが、周辺自治体の首長が応援に来るのは当然の義務といえます。しかし、住民の被害が明らかなリニアについて、いってみれば『ベニスの商人』で血を流さずに肉を1ポンド切り取れるかという問題について、他の自治体の首長が、若干気の弱い大鹿村長を脅かすようなやり方であると、大鹿村民はもちろん、他の市町村の住民も、特に牧野市長をまつりあげる飯田市民は認識すべきです。反柳島陣営について言うことがあるとすれば、「生兵法は大怪我のもと」。関連として"大鹿村村長選はじまる 共産党は酒井かずみ氏を「自主支援」"

1月7日 『中日』記事「カメラ画像を7カ所追加 飯田ケーブルテレビ」。「下伊那地域を通る国道ライブカメラ ※写真のみ」は5分間隔で更新される静止画像。「大鹿村大河原 主要地方道松川インター大鹿線 滝沢」(画面奥が松川方面)はぜひライブ動画でお願いしたいです。「そこのけそこのけリニア残土が通る」。ダンプカーの大名行列が見れるかも知れません。

1月6日 「大鹿リニアを止める実行委員会」が松川町などに大鹿のリニア残土を受け入れないよう求める要望書を提出したと発表(『信毎』7日、『毎日』10日)。提出した先は松川町、飯田市、中川村、豊丘村。

1月6日 『信毎』記事「長野市の新消防署、断層調査せず 『大地震の確率低い』」。県北部地震があったばかりなのに「大地震の確率低い」なんていって良いのでしょうか。断層が近くにある浅川ダムといい長野市民は災害に無頓着。災害の危険性を無視してリニアの残土置き場をJR東海に熱心に斡旋する長野県も県庁所在地は長野市。

1月6日 1月5日の大鹿村長選への酒井さんの出馬表明会見の記事が各紙に掲載されています。『朝日』『中日』『南信州』『南信州』コラム「日言」『信毎』『信毎』南信版。(1)酒井さんはリニアはもはや止められないといっているわけで、その点では現職の柳島さんとリニアに対するスタンスは同じです。選挙の意味がない⇒投票に行かないの連鎖です。選挙では対立候補との違いを明確にしない方が有利と考えるのは、候補者の勝手な思い込みではないかと思います。明確な対立意見を示すことがやはり基本だと思います。私も「飯田リニアを考える会」の会員です。会の考え方は「リニアの建設は止めよ」です。私個人としては酒井さんのこの政見では積極的に応援する気持ちにはなりません。これはまた大鹿村民の問題ですから、干渉する立場にもありません。(2)直接民主制という言葉が出てきています。直接なんでしょ!。現行の選挙制度を通して間接的に直接民主制的なことを実現しようってなんか変じゃないですか? 住民の意向がどうなのかは、1000人の人口の村なのですから調査するとしても今すぐにも直接参加民主的に調査できるんじゃありませんか? 小園の住民がやったのはそういうやり方だったと思います。(3)日米開戦は負け戦になることは明らかだったのに開戦を決めたのですが、大鹿村長選候補の現職、新人ともに当時の国の指導者たちと同じ判断をしているように思えます。

1月5日 樫田秀樹さんのブログの5日記事「リニア、訃報。山梨県富士川町の有泉實さん、逝く。

1月5日 大鹿村村長選に新人の酒井和美さんが立候補表明の記者会見を大鹿村の大市(おおいち)組集会所で行いました(会見資料)。NHK、ABN、『信毎』、『南信州』、『中日』、『朝日』、『読売』、『毎日』などのマスコミがきました。この件については『信毎』が12月31日に報道しています。酒井さんはもともとはリニア新幹線そのものに反対だったのですが、公の立場に立候補するに際しては、ここまで計画が動いてきたことなので全面的に反対とは言えないととれる発言をしています。個人的には今の状況ではむしろリニアそのものに明確に反対の意思表示をするほうが良いと思います。酒井さんの見解は、いまさらむしろ旗をあげるわけにはいかないという一般的な世論に迎合するものだと思います。出席していた元村長の中川さんが、今の柳島村長は視野が狭い、住民に目が向いていないと指摘しておられました。選挙結果はわかりませんが、選挙候補を立てることだけがリニアの反対運動のすべてでないことを忘れないでほしいですね。また、現村長の姿勢には、リニア以外の点でも問題があるとの指摘があるのですから、酒井さんはリニアだけでなく村政全体についてきちんした政策をだしていただきたいです。リニアの問題は、実は、そういう地方自治の問題、地域の問題の根本的なところに深くかかわっているのですが、会見ではそういう視点が明確にされなかったように思います。(『信毎』12月31日『中日』1日『朝日』3日『南信州』5日)

1月5日 『南信州』コラム「日言」。風越山麓のソーラーパネル計画について自然景観を損ねるので容認できないといっています。リニアを推進する一方で風越山については細かい注文を付ける。赤石山地に穴が開いても、伊那山地に超高圧変電所やリニアの電力変換所や送電線ができても知らん顔。本当に「飯田市民」というのは身勝手、わがままな人が多い。

1月5日 『広報 かみさと』2016年12月28日号(通巻802)より2つの記事。東京だからリニアの情報が届かないのではなく、飯田市やJR東海や長野県や国交省がきちんと情報を出していないから分からないのだと思います。「美しい伊那谷を」という投稿。まちづくり委員会としても公民館としてもこういう記事を載せざるを得ない状況にあるのだと思います。明確なリニア批判の声も載せるべきだと思うし、住民の皆さんは遠慮せずにもっと自由に発言したら良いと思います。賛成の側は十分に声も態度もでかいんですから、本当は気が小さいくせにね。

1月4日 『朝日』記事「『経済成長』 永遠なのか(1面)」、「GDP語られぬ限界 低成長容認 社会に変化の兆し(2面)」と『信毎』記事「維新の残照 150年目の国と郷 2 第1部 近現代を見る目 識者に聞く 中 飯田OIDE長姫高校教諭・田中雅孝さん 蚕糸業へ軸足を移した下伊那 世界恐慌 地域史の分岐点に」。伊那谷は古くから、都から東国へ下る道筋にあったとか、伊那郡衙遺跡(参考)など中央とのつながりがあったなどという当地方の政治家達の歴史観は、リニア新幹線推進と結びつきやすいんですが、科学的な歴史観に基づけば、成長の目玉、シンボルともいえるリニアが地域や住民にとってなんの意味もないことはあきらか。

1月3日 『信毎』社説「憲法の岐路 個人の尊厳 掘り崩しを許さない」。リニアの問題は基本的人権にかかわる問題です。

1月1日 『信毎』記事「リニア10年後開業「厳しい目標」 JR東海・柘植社長」。11月に起工式のあった大鹿に年が明けてから2回行きましたが、上蔵の斜坑口、西下トンネルの飯田側、四徳渡りトンネルの大鹿側のヤードで準備が整いつつあるのは事実ですが、釜沢の2つの斜坑は手付かず、残土の置き場の手配も進んでいないようでした。上蔵の斜坑口にはトンネルを掘削する重機が置いてあるようでしたが、県道のトンネルも含め掘削は始まっていません。また、小渋橋梁付近のボーリング調査期間が12月中旬までが2月中旬頃までに延長されていました。橋梁の西側にあたる青木地区の山林内で数年前に行われたボーリングもうまくいかなかったという話も聞きましたが、こんな場所に本当に安全なトンネルが掘れるのでしょうか。小渋線で拡幅工事が始まっていますが、交互通行の部分の信号なのかただの表示なのか電光表示の意味が分かりにくく危険だと思いました。


2016年分は、こちら