出来事・ニュース:2022年3月
終了、18日 長野県盛り土条例案への意見募集の締め切り日。 ⇒ 詳細は:長野県 > "「長野県盛土等による土砂災害の防止に関する条例(仮称)骨子(案)」に対するご意見を募集します" ⇒ 「⻑野県盛土等による土砂災害の防止に関する条例(仮称)」骨子(案)への意見
終了、10日 ストップ・リニア!訴訟の第22回口頭弁論(東京地方裁判所)。 詳細は: ⇒ ストップ・リニア!訴訟の第22回口頭弁論(東京地裁)、3月10日(飯田リニア通信)
3月31日(j) 『静岡新聞』 "精度より「総合的に検証」 国交省専門家会議、地質データ巡り静岡県に回答【大井川とリニア】"。国交省はリニア建設工事を認可した立場にあるんですが、内容については検討しないで、必要書類がそろっている以上は認可せざるを得ませんという田舎の自治体と同じ立場なのでしょうか。
3月31日(i)※ 長野県が災害の危険性について指定していたところが、谷埋め盛土の残土処分場の候補地になったいきさつのなかで、長野県やJR東海から地元に説明がなかったということについての『信毎』の一連の報道は事実だと思います。しかし、岐阜県の例では立て看板が立っているわけだし長野県はそういうことをしていなかったのか、指定された範囲に土地を所有する地元の地権者が知らなかったのかなという疑問はあります。2016年に豊丘村小園で住民運動で合計52万㎥の残土置場を撤回させたときに、反対する住民たちが作ったチラシの地図に「危険渓流」や「治山堰堤」の文字がありました。この事件の直後に、長野県、JR東海、沿線市町村長があわてて集まって対策を協議したのが2016年7月13日。昨年12月にも行われた、定期的に開かれるこれらのメンバーの意見交換会の最初の会合(第0回)です。これらの非公開の会合の中で住民を刺激するような情報はできるだけ知らせないようにしましょうねくらいの議論はあったのではないかと思います。地元の自治体が知らなかったというのはマユツバですね。飯田市のリニア推進部には立ち退きを早期に実現できるよう祈願するダルマが飾ってあるそうです。飯田市が住民の安全などまったく眼中になくリニア推進にまい進してきたことは明らかです。
3月31日(h) 『日経』47面 "東北新幹線一部来月2日に再開 郡山・福島"。
3月31日(g) 『日経』19面 "JR貨物、炭素価格設定 設備投資で環境負荷考慮"。
3月31日(f) 『信毎』2面 "国交省 指名停止で労災公表"。
3月31日(e) 『信毎』2面 "南木曽での掘削残土 木曽川右岸道路関連工事に利用"。30日の南木曽町のリニア対策協議会。記事は、JR東海は町内で出てくる180万㎥トンネル残土は町内で処分する方針と説明したと書いています。
3月31日(d) 『信毎』2面 "下條の候補地も土石流危険渓流 県の公表場所3カ所に"。下條村の国道151号線沿いの道の駅の北側(下流側)に計画の115万㎥のリニア残土の谷埋め盛り土の候補地も「土石流危険渓流」の指定があったことが判明。村はJR東海から規制のある「土砂災害警戒区域」と「土砂災害特別警戒区域」と「地すべり防止区域」が含まれることは聞いていたといっているようですが、それだけで既にダメじゃん。さらに候補地の南側(上流側)の道の駅の盛土の法面の一部がすでに崩壊を始めています。また、活断層もあります。⇒ 関連ページ:"道の駅、信濃路下條"、"道の駅の盛り土"、"谷埋め盛り土造成地は使えない"
3月31日(c) 30日、阿智村議会がクララ沢の残土置場候補地について「崩壊土砂流出危険地区」の指定のあることを、JR東海と長野県が地元に説明していなかったことについて抗議することを決定(『信毎』2面 "残土置場候補地「土石流危険」説明なく 阿智村会 JRと県に抗議 「大変遺憾」文書提出へ")。
3月31日(b) 30日、作業員がケガをしたため工事が中断していた伊那山地トンネルの坂島斜坑の掘削が再開(『中日』30面 "長野のリニア工事 事故の工区で再開"、『南信州』3面 "伊那山地トンネル 坂島工区で掘削再開 JR東海 事故で工事中断、3週間ぶり"、『信毎』2面 "作業員2人けがで中断 豊丘の坂島工区 工事再開")。
3月31日(a) 29日の中川村リニア対策協議会で出席者が重金属を含む残土がサンプリング調査をすり抜けた場合の対応をJR東海に質問(『中日』14面 "工事車両通行量JR東海が説明 中川村対策協"、『信毎』27面 "県道の工事飯伊拡大へ 残土運搬に利用の北林飯島線 伊那建設事務所が方針")。JR東海は 毎日検査しているので、基準値をオーバーすることはまずない
と答えていますが、あるはずのないことが起きたのですから、サンプリング調査のやり方についての反省が必要なはずです。宮下村長は小和田に計画する農地の嵩上げなど村内の事業では要対策土は受け入れないと強調したそうです。
3月30日(e) 『信毎』2面 "「土石流の危険」残土置場候補地 JRも地元に説明せず 県「該当箇所 ほかにも複数」"、5面 "社説:リニア残土処理 地元の不安を拭えるのか"。記事は、クララ沢(崩壊土砂流出危険地区)と清水沢(土石流危険渓流)以外にも長野県が危険な地区と指定していた場所があるといっています。2016年に住民の反対運動で使用を断念させた豊丘村の小園の沢(52万㎥)も土石流危険渓流でした。もちろんJR東海は危険個所であることを知らないわけはないのですが、黙っているようです。記事で取り上げている指定とは違いますが、本山(130万㎥=県内最大規模)の保安理指定解除の申請では、予定地内の三六災の被災状況については報告しているのに、つまり実は斜面崩壊が過去にあったという意味なんですが、長野県の森林審議会の保全部会では問題にされていない。さらに、予定地内に複数の断層が存在していることをJR東海は報告していませんでした。
(拡大)左上はJR東海が本山残土置場の水源涵養保安林指定解除申請について審議した森林審議会保全部会に示した三六災害の被災状況の説明資料の地図(赤い印が崩壊した場所)。右下はそのオリジナルの地図では予定地内に断層が存在する。また、環境影響評価書と本山の環境調査報告の中では図中の1つの断層(活断層)については記載があるので、JR東海は保全部会に対しても断層の存在を報告すべきだったと思う。(なお、国交省の資料「三六災害洪水はん濫・土砂災害の記録」は『伊那谷の土石流と満水』が原図と明記しています。国交省が調整する時に断層を消しています。)本山の場合は、なによりも水源涵養保安林の指定があったことそのこと自体が、長野県が危険地区と指定したことよりも制度としては重いはずです。
3月30日(d) 『赤旗』2面 "規制 残土と一体で 高橋氏指摘 盛り土法案審議入り"(web版)、4面 "衆院本会議 盛土規制法案 高橋議員の質問(要旨)"(web版)。
3月30日(c) 『朝日』11面 "鉄道値上げ コロナ禍で加速 利用者減「類を見ない経営危機」"、『日経』17面 "JR西、10~40円上げ 来春、大阪・神戸等34区間"。
3月30日(b) 熱海の土石流災害についての静岡県の中間報告関連の記事:『中日』31面 "熱海土石流 地形も要因 県中間報告 水流入しやすい状況"、『赤旗』15面 "盛り土の場所 不適切 静岡県 熱海土石流で中間報告"、『日経』46面 "熱海土石流、静岡県が中間報告 起点、水集まる地形 副知事「適さぬ場所に盛り土」"。
3月30日(a) 29日の松川町リニア建設工事対策委員会で、JR東海は7月から町内2ルートで1日各60台の残土運搬車を運行させたいと説明。40台を3ルートに分けるはずが、一番北側のルートの改良工事が遅れているため(『中日』17面 "残土運搬2ルートに 松川町対策委でJR提示/梓川河床上昇 対策"、『南信州』2面 "JR東海 7月から2ルート各60台 伊那市への残土運搬 松川町は「各40台」要望")。
3月29日(e)
これは、2019年4月にリニアの斜坑の工事で陥没事故が起きた岐阜県中津川市の現場のある前の沢。元は長野県だった場所です。この立札の少し下流、非常口としては非常識な場所にリニアの山口非常口ができます。
『信毎』1面 "飯田と阿智の残土置場候補地 「土石流危険」県公表の箇所 専門家 盛り土「好ましくない」"、2面 "候補地「危険」県の説明なく 残土受け入れ判断 重要情報 計画進行 ずさんな現状"。
記事によると、阿智村上清内路のクララ沢と飯田市龍江の清水沢に土石流などの危険の指定あったのに、長野県が「見落として」なのか「見逃して」いたのか分かりませんが、住民に注意喚起をしなかったということ。ただし、おそらく長野県の治山治水の現場では心配する方たちもいたはず。リニア推進で県の行政がゆがめられたのだろうと思います。飯田市だって知らないはずはなく、住民が市に対して止めてほしいと要請したのに、受け入れの可否については地域の住民で解決しろと放り出したのは全くひどい話だと思います。人の命に関わる問題です。記事が書いている2つの場所以外でも、飯田市下久堅の置場も、見た目では、その危険性は清水沢とは比べものにならないくらいなんですが、工事は進んでいます。実際、飯田市のハザードマップでは、予定地内に1961年に災害があった場所や谷を流れる川筋の上流側と下流側に土石災害の危険を示す印があります。
(下久堅小林=飯田市のハザードマップより。赤い丸が残土置場。三か所に分かれている。関連ページ)
豊丘村の本山も、予定地内に断層が複数存在するし、「河川への流量調節機能を安定化し、… 洪水、渇水を緩和」する機能を持たせるための「水源涵養保安林」の指定があったということは、基本的におかない方が良いに決まっていると思います。残土置場の選定方法で県や自治体は本当に住民の命に対して無責任だと思います。
3月29日(d) 『信毎』3面 "「廃線ありきでない」 大糸線南小谷以北 JR西と沿線首長"。
3月29日(c) 『信毎』29面 "多摩川精機社員自殺 両親ら 労災認定求め署名3468筆提出"、『信州 NEWS WEB』"「自殺はリニアの製品開発で過労」遺族が労災認定求め署名提出"。『信毎』リニア中央新幹線などに使われる複数の装置を開発していたが
。『NHK』リニア中央新幹線の車両の一部となる製品開発などを担当
。「リニアでも他でも使われる装置」なのか「リニア専用の装置や他の装置」なのか、NHKの書き方はちょっとどうかなと思います。
3月29日(b) 『日経』47面 "盛り土 全国1000カ所不備 総点検で最終結果 自治体が是正へ"、『信毎』2面 "盛り土 1000カ所で不備 全国総点検の最終結果"。
3月29日(a) 『中日』30面 "リニア工事「管理不十分」 8日の事故 長野県に報告 JR東海"、『信毎』3面 "積極公表 JR否定的 県側の要請と溝 豊丘無工事事故で報告 住民に寄り添う姿勢を 自治体の情報開示も必要"。/『南信州』30日 "JR東海 掘削工事再開30日にも 坂島工区事故巡り県へ報告"。
3月28日(e) 『赤旗』5面 "リニア工事多発 武田氏、国が調査すべきだ"(web版)。
3月28日(d) 『信毎』26面 "熱海土石流「事前に危険認識」 「静岡県対応」 不十分 第三者委中間報告"。
3月28日(c) 『日経』9面 "サイバー流、15分ウェブ会議 「月7時間」他の仕事に"。
3月28日(b) 『日経』4面 "中国、国際貨物列車を支援 ユーラシア横断、戦争保険を負担 ロシア経済の支えにも"。
3月28日(a) 『中日』27面 "眠る亜炭坑 進まぬ把握 地震で陥没リスク 東海は一大産地 調査費 自治体の重荷 地下に影響 住民難色 広がる闇 崩落防ぐ支柱なく"。リニアの工事でも心配されています。
3月27日(c) 『静岡新聞』 "ルート選定時 上流「大量湧水」JR東海認識 環境配慮書に明記せず 山梨では迂回【大井川とリニア】"。
3月27日(b) 『南信州』の1面にJR東海の広告、「リニアができたら、したいこと。」。「飯田市から品川まで約45分! 東京へリニア通勤ができる」というキャッチフレーズがあるんですが、東京までの通勤定期の運賃が書いていない。「名古屋への日帰り旅行でモーニングを楽しめる♪」はちょっと訴求力がないんじゃないかと思います。「リニア中央新幹線|JR東海」のリンクを紹介しています。週刊の経済誌にのった広告もちょっとねという感じでしたが、この広告はもっとピントが外れている。JR東海さん大丈夫ですか? /『信毎』28日27面にも掲載。
3月27日(a) 『信毎』34面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 35 第3部 残土漂流(12) 隔たりから見えたもの JRはもっと寄り添うべきでは 土地に根を張る住民 不安は切実"。残土問題を扱った第3部の最終回。リニア計画は速さ便利さに価値を見出すものだけれど、じつは「地域の自然に恵まれた土地に根付いて暮らす住民」は、これ以上の便利さは求めていない。未来永劫の管理が必要と専門家が指摘する谷埋め盛土。飯田下伊那では残土受け入れを巡り地域に亀裂が起きてきた。土地に根を張る人々は100年、200年のその先も見据えて谷埋め盛り土への不安を訴えている。JR東海は崩壊した時の被害想定もしていない。沢や谷を埋めるなら極力、下流に民家のない場所を選ぶべきと記事はいっています。土地に生きる人たちとJRの間には、想定する「万が一」の現実感に隔たりがある。その隔たりが、リニア工事の残土を「漂流」させている。
では、残土の受け入れに熱心な地域の人たちは「土地に生きる人たち」じゃないのかという意見もあろうかと思いまが、地域の暮らしを都会地のように変えたいと思う人たちなのかも知れません。
3月26日(d) 処分先が全く決まっていない長野県内のリニア工事ででてきた要対策土についての『信毎』の記事:(1)1面トップ "要対策土受入れ 13町村長「考えず」 活用先確保 課題に リニア工事 本紙16市町村アンケート"、(2)2面 "「迷惑物」「とんでもない」 要対策土受入れ 首長は困惑"、(3)38面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 34 第3部 残土漂流(11) 汚染対策必要な土まで… 「JRで処理と言っていたはずだが」"。(1)は『信毎』が伊那谷の木曽の一部の16市町村にリニア工事残土の要対策土についてアンケートを実施したそうです。JR東海は当初、要対策土は電力変換所や保守基地など自社用地内で活用するといっていたが昨年12月に長野県に泣きついてきたと記事は書き出しているんですが、ちょっと考えれば分かると思うんですが、電力変換所(大鹿村上蔵、豊丘村大柏)や保守基地(飯田市座光寺)の周辺の農地や住宅地などにだって汚染が広がってはまずいんですから、「自社用地で処分するといっていたのに」というのはナンセンスです。受け入れを「考えていない」が松川町、阿南町、阿智村、平谷村、根羽村、下條村、売木村、天龍村、泰阜村、喬木村、豊丘村、大鹿村と中川村。「条件や話し合い次第では考える」が高森町と南木曽町ですが、南木曽は通常の残土の置き場も決まってない段階で要対策土まで考える段階でないと。飯田市はJR東海の説明に安全性などについて具体的な説明がないとして無回答。いくらかでも前向きの姿勢を示したのは、すでに、基準値以下の重金属を含むリニア残土を受け入れている高森町だけ。記事によれば、国交省の土木研究所は、水を入れないこと、地下浸透させないことを原則に封じ込めることが重要
としているようですが、長期間の安全を考えるならかなり難しいことだし、基準値以下の重金属を含む残土の場合、例えば高森町の処分場(=リニアガイドウェイ組立ヤード=工業用地)などは、そういう対策は何もしていません。(2)JR東海の要請に対する首長たちの反応は、例えば中川村長は小和田の嵩上げ埋め立ては農地とするのだから考えられないといっていますが、通常のトンネル残土だって完全に安全というわけでない。高森町の壬生町長は、「リニア工事に協力する姿勢を示したい」
と。豊丘村の下平村長でさえ、リニアは非常に重要だが、「協力したいが、適地がない」
といっているのに。豊丘村の電力変換所では要対策土が使われる可能性があるのに下平村長さんわかってますか。『信毎』さんも、そこのところ突っ込んで欲しかったですね。大鹿村にはリニアルート沿いに小日影鉱山跡があります。この鉱山(*)では鉱毒問題が起きていましたから、リニア建設に関連して、住民から心配する声が出ていたので、首長さんたちだって有害な重金属を含む要対策土が出てくるのは予測できたことです。リニアのメリットを生かしてデメリットを減らすというようなことをいっておられた市町村長さんたちがいまさらなにをという感じなんですが、結局デメリットについてきちんと考えなかったし、住民の声を聞いても来なかったということがあります。それにしても壬生さんには困ったね。(3)「土の声」の連載。小渋川斜坑口そばの残土仮置き場の要対策土の最近の写真をみてビックリ。去年の秋ごろ(下の写真参照)に比べ、シートのめくれ方がすごいです。シートの上に残土がのっているのはシートがめくれないようにするためなのか。地面に舗装があったとしても「封じ込める」という状態ではないですね。
(拡大写真) 2021年9月20日のようす。この残土仮置き場には、リニアの電力変換所(インバータ)が建設される予定。(*:釜沢斜坑口と本坑の接続地点から除山斜坑と本坑の接続地点の間の約1440m付近が小日影鉱山跡にもっとも近い部分。これからどんどん要対策土が出てくる可能性もあると思います。)
3月26日(c) 『信毎』9面 "県工業技術動向調査「5年後関わり強めたい産業」 「自動車・二輪車」トップ"。製造業への調査で、5年後に関りを強めたい産業分野で自動車・二輪関係がトップで、医療分野、環境エネルギの順位。航空宇宙や鉄道バスに関心を示した企業は少なかったそうです。 南信州・飯田産業センター(エス・バード、SouthShinshu(南信州),Shinshu(信州),Breakthrough(躍進), Innovation(革新),Research&Development(研究開発)の頭文字が由来)は航空宇宙産業を中心に飯田下伊那の産業の高度化、高付加価値化を目指す施設だったはず(エスはスペース=宇宙、バードって飛行機の意味だと思ってたんで確かめました)。まあ、エス・バードは上手くいかなんだという声は聞いてはいましたが… ⇒ 長野県 > 令和元年度長野県工業技術動向調査結果(2022年3月23日)
3月26日(b) 『信毎』2面 "JR 豊丘の事故 28日県に説明"。
3月26日(a) 25日の衆院環境委員会で立憲民主の篠原孝議員は、大井川の水問題について環境省が役割を果たすべきと迫る(『信毎』2面 "スピーク:環境省が調整役を")。
3月25日(j) 『赤旗』13面 "リニア建設残土 規制立方が必要 たけだ参院議員講演 長野 飯田で学習会"。20日に飯田市内で行われた共産党のリニア学習会の記事。
3月25日(i) 『中日』9面 "JR東海設備投資 過去3番目高水準 22年度、6600億円"、『日経』19面 "JR東海、来期の設備投資9%減"。
3月25日(h) JR東海は5月に改良型のエルゼロ系試験車両を使った体験乗車会(有料、抽選)をおこなう予定(『中日』34面 "リニア改良型 初の試乗会 5月24~26日 山梨で"、『信毎』2面 "リニアの体験乗車会開催")。
3月25日(g) 『週刊 東洋経済』(3月26日号、p12・13)と『週刊ダイヤモンド』(3月26日号、表紙見返しから2ページ)にJR東海の広告。『週刊 東洋経済』で見つけた時は、"南海トラフ巨大地震に備えよ ~日本の大動脈を守る「実効性あるBCP」を" という見出しがあって、ちょっと見ると通常の記事のように見えました。実は立ち読みでパラパラめくっていて、耐震工学の福和伸夫さんの写真で見つけた記事なんですが、福和さんがインタビューに答えるという形。福和さんの写真のすぐ右に「リニア」という文字が見えたので、読んでみてビックリ。リニアは危険といっているのかと思ったら、南海トラフ地震に備えてバイパスとして「リニア中央新幹線」を早期に備えていくことも必要でしょう」とか「…提唱したいのはコンパクトシティです。…リニア中央新幹線の神奈川県・山梨県・長野県・岐阜県に建設予定の各駅は、そのような分散拠点にも最適です」。石橋克彦さんらはじめ地震学者が不適切といってるのに耐震工学の先生がリニアに肯定的なコメントをしているのです。で記事全体を見わたすとJR東海の広告でした。南海トラフ地震の想定深度の地図もあって、リニアルートは全線の約7割が震度6強または震度6弱の地域を通過することが分かります。特に山梨県の笛吹川付近は震度6強の地域を高架橋で通過するはず。境川PAそばのリニア実験線の残土の谷埋め盛り土(合計160万㎥)は、地震が怖くて住宅開発を中止したのですが、ここも震度6強の地域だと思います。
3月25日(f) 『静岡新聞』(記事の日付は26日) "国交省、議事録公表せず ルート選定時議論【大井川とリニア】"。 議事録が公開されていない部分に、「技術的な制約」についての説明があったのだろうと思うと、議事録は公開すべきだと思いますね。第10回は2010年10月29日階催でその議事要旨(実は議事概要)でフリーディスカッションが行われたと書いてあり、議事録(PDF形式:115KB)は「議事要旨」。静岡に関係するとすれば、今後の詳細なルート計画の際には環境面についてより詳細な検討が必要。特に南アルプスには原生的な自然環境が残っており、十分な配慮が必要。
という記述があり、 ・中央新幹線の意義のプラスαとして、沿線に山岳・ウインターリゾート地とヘルスバレーコリドーを形成してはどうか。
と ・伊那谷ルートは途中駅の結節性で、南アルプスルートは距離短縮による速達性と低コスト性で利点。
という記述はBルートを支持または重要な選択肢と考えるものかなと思います。・超電導リニアを前提とすると勾配制約が緩和され、南アルプスルートの建設コスト低減に寄与。費用対効果の面で同ルートが優位。
と ・南アルプスのトンネル工事について、超電導リニアを前提とすれば、延長、土被り、地質から見て従来のトンネル工事の難度と大きくは異ならず、トンネル工事を理由に直行ルートを否定的に見るのは不適当。
は超電導リニアの登坂力だけに注目すればそのとおりなんですが、従来の新幹線方式に比べてカーブの走行性能が劣るという欠点も指摘されたのではないかとの予測も可能だと思います。また「直行ルート」を否定的に見る意見があったということですね。Cルートは全幹法の趣旨とまったくあっていないことは明らかなんですから。全幹法第3条は「第三条 新幹線鉄道の路線は、全国的な幹線鉄道網を形成するに足るものであるとともに、全国の中核都市を有機的かつ効率的に連結するものであつて、第一条の目的を達成しうるものとする。」、第1条は「この法律は、高速輸送体系の形成が国土の総合的かつ普遍的開発に果たす役割の重要性にかんがみ、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備を図り、もつて国民経済の発展及び国民生活領域の拡大並びに地域の振興に資することを目的とする。」。既存の新幹線網とネットワークが形成できなきゃねということであって、走行方式が異なるという点は法律にあっていない。
3月25日(e) 『静岡新聞』 "ルート決定過程 開示必要感じず JR社長会見【大井川とリニア】"。金子社長は県から直接の要請は受けていないとした上で、南アルプスルートの整備計画が国土交通省の交通政策審議会を経て決定された
と語ったそうです。確かに、長野県が、利用者数や南アルプスの環境保全の観点からBルートにするように審議会の中で説明していたのに、技術的制約によってCルートに決まったはずです(*)。と私は理解してますが…。長野県の主張は、リニア建設の認可の根拠とした全幹法の主要な都市を有機的に結び…という規定に沿うものだったので、技術的制約でCルートが最適という結論は、つまり、超電導リニア方式は全幹法で建設されるべき新幹線鉄道の走行方式として不適格ということになり、認可できなかったはずです。(* 建設費用ではCルートが若干少ないのですが、掘ってみないとわからいといわれた南アトンネル、大井川の問題で静岡で未着工なことを除いても当初より費用はかなり上乗せになっているはず。また、利用者の予測が長野県内に関しては2倍なので収入はBルートの方が大きいはず。主な理由は技術的制約だったと考えると思います。)
3月25日(d) 『信毎』31面 "大鹿の残土運搬土曜休止 JRに要請"、"「半の沢」盛り土 5月連休明け本格化"。23日の大鹿村リニア連絡協議会の続報。観光協会が要望してきた残土運搬の土曜日の全面中止について、JR東海は今年は年間12日を予定、さらに4日を調整中。全面的中止にして1年延びるとしても観光関連の事業が継続できるよう理解を求めたとのこと。長野県から半の沢の盛り土について、2024年の完成を目指し5月から本格的な工事に入ると説明。中川村の二軒屋地区で道路改良の予定。/『南信州』9面 "リニア残土運搬 土曜の全面運休を 大鹿村 観光協会が改めて要望"
3月25日(c) 『信毎』2面 "「情報共有し再発防止」 JR東海社長 豊丘の事故巡り"。
3月25日(b) 『信毎』38面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 33 第3部 残土漂流(10) 自治の経験 生きるか 村独自で生活影響探る社会環境アセス"。阿智村のリニアについての社会環境アセスは行われた当時にもっと早く行うべきだったという専門家の声があったと思います。それと、結局のこのアセスも、事実上はリニア建設を行う前提でのものでした。「阿智村の人たちの考え方」として、選択できるのは、残土を村外へ運ぶか、坑口付近で処分するかという結果だけに限られてしまったと思います。しかし、よくよく考えると、斜坑口を変更して欲しいということはできたはずなのに、なぜその選択肢が出てこなかったのかという疑問が残ります。つまり、リニアが地域に役立つものなのか、日本の経済に役立つものなのか、自然環境への負荷はといった議論にまで発展しないと思います。「なんでも反対」だから「リニアも反対」と見られがちの立場からすると、阿智村は社会環境アセスを行ったために、一般村民の声が聞こえなくなったという印象があります。
3月25日(a) 『静岡新聞』"生物多様性部会 JRの平均値試算問題視 沢ごとの減水予測提示【大井川とリニア】"。
3月24日(c) 飯田お練り祭りの「神輿渡御」の日でしたがコロナだとかあるし、いろいろあって、前回は1日中ついて回ったのですが、今回は諦めました。次は無理だろうかどうかと思います。
3月24日(b) 23日夜、大鹿村のリニア連絡協議会が行われたようです(『信毎』2面 "本坑 6月までに掘削開始 南アルプストンネル長野工区 斜坑作業完了")。『信毎』によれば、(1)除山斜坑の掘削が3月14日に終了し静岡方向に先進坑を掘り始めた、(2)小渋川斜坑先の本坑を6月から掘る準備をしている、(3)青木川斜坑の先から中央構造線周辺の掘削に向けて水平ボーリングをして掘削方法を検討している。(1)について。除山斜坑(1870m)の掘削開始は実際には2017年11月1日。14日までの日数は1592日、4年と約3カ月。1か月あたり約35mを掘ったことになるので、静岡工区との境界までの5090mを掘るのに約144.4か月、12年ですが、先進坑の掘削断面積(35㎡)は斜坑(80㎡)の約半分なので5~6年程度はかかるかも知れません。つまり2027年開業は無理。第一に静岡県の着工許可が出る見通しがないだけでなく、静岡県は静岡県内の長野工区の工事についても問題視しています。(2)について、古谷担当部長は、会合後の取材に、6月に予定している次回の村連絡協で、本坑掘削の開始を報告したいと述べた
そうです。思い出したのは、太平洋戦争の結局敗退したガダルカナルの戦いで、作戦を指導した辻正信参謀は、最後の攻撃の前に大本営に「本夜は確実故次回無電にてバンザイを送る」という電報を送ったそうです。(3)はやり、トンネルは掘ってみないと分からないというやり方なんだと思います。しばらく前に木の間沢で垂直ボーリングをしていたんですが…。記事は詳しく書いていませんが釜沢斜坑の先から除山斜坑の本坑位置との接続部までの約1440mの区間の進捗はどうなっているのか、明日の『南信州』にのるかどうか? /『南信州』25日8面 "南アトンネル長野工区 6月までに本坑掘削開始へ JR東海が方針示す"。釜沢斜坑先から除山斜坑接続部までの1440mの先進坑の間について、どれぐらい掘り進んだか具体的な数字は出ていません。/『信毎』25日14面 "南アトンネル掘削6月までに開始へ 大鹿村連絡協でJR示す"。
3月24日(a) 『信毎』38面 "●土の声を 「国策民営」リニアの現場から 32 第3部 残土漂流(9) 負担の代償 引き出したい… リニア恩恵遠い山村の「条件闘争」"。"山村の「条件闘争」" でなくて村長のの策略。記事によれば、熱海の事故をうけて地域で残土置場への心配が広がったので、村長が「残土の活用」について村長の諮問機関「清内路振興協議会」に地域振興という意味で検討を求めたそうです。上清内路地区内での残土処分が前提の協議では谷埋め残土の危険の解消にはならないはずで、諮問をした村長に谷埋め残土の危険性は杞憂だという意識があるのではないかと思います。そして、協議会が村長の思い通りの結論をだせば、谷埋め処分は地元のたっての希望ということになるわけだと思います。関連記事 ⇒ 『南信州』 "【阿智村】村がリニア整備対策室を新設へ「お金の流れをクリアにしていく」(紙面24日1面)"
3月23日(e) 阿智村が4月1日からリニア整備対策室を新設(『中日』22面 "リニア整備対策室新設 阿智村")。
3月23日(d) 『中日』9面 "のぞみ30年 未来の旅 安全性能重視 JR東海 新幹線鉄道事業本部長 300系開発 時速50キロアップ「涙出る思い」"。東海道新幹線を220㎞/hから270㎞/hに50キロスピードアップした300系電車の開発に関わった方の話。速さより安全性と快適性だ。日本は地震の多い国なので、揺れを検知して安全に止まれる性能を重視する
。つまり、最高速度はだいたい300km/h以下がよいという意味だと思います。走行速度を落とすほど揺れを検知してから停止するまでの時間を短くできるのですから。地震の多い日本で300㎞/hを超えるような速度で運行すること自体が危険なのだろうと思います。リニアのガイドウェイ方式は地震に強いとJR東海は説明していますが、コンクリート製の衝立状のガイドウェイパネル(*)が壊れたり倒れたりする場合があるはずで、レールの上を車輪で走る従来の新幹線と違って、車体が直接にガイドウェイによって破損する可能性が高いと思います。高架橋が損傷する場合もあるでしょう。で結局、緊急停止が一番の対策になるはずです。とすれば、500㎞/hというスピード自体が危険なのです。
(参考ページ) * 列車を支える側壁パネルなのですが、「衝立状」という意味は、JR東海は自立式といっていたと思いますが、高架橋と一体構造ではなくて、高架橋の上の面に置いてボルトなどで固定した構造になっているという意味です。 ▼ 鉄道総合技術研究所編の『ここまで来た!リニアモーターカー』(2006年交通新聞社)の119ページ、カーブ走行時の台車と地上側の距離(すきま)の変位について書いている部分で、車体がガイドウェイの中でずれる「限度値」を4cmと示している図表があります。リニアでは車体は「磁気バネ」で支えられているので、これは速度によってバネの強さ(硬さ)は変わるはずですが、車体に加わる遠心力などの外力Fに対してバネが変形する限度が4㎝で、つまりその数値F以上(この数値も車速で変化)の外力が加わった場合には側壁と接触するという意味だと思います。地震の水平方向の加速度が車体にFの力を生じるような場合は外壁に接触すると思います。 ▼ 自立式(高架橋と一体構造ではない)の側壁パネルがどの程度の地震の水平加速度に耐えられるかという問題もあると思います。そういう数値が示されているのかどうか。 ▼ 浮いているから地震に対して強いなどと単純にはいえないと思います。高架橋自体が壊れる可能性もあると思います。浮いているとはいっても列車の重量をガイドウェイや高架橋で支えている点は従来の鉄道と同じです。 ▼ 愛知県小牧市内の研究施設にある加振実験台で地震の時の揺れ方も調べているようですが、そのデータが公開されているかどうかは分かりません(参考:『南信州』2020年 12月 5日 "「新幹線並みの乗り心地目指す」")。 ▼ 地震のp波を検知して速度を落としながら補助車輪(ゴムタイヤ)を出すのですが、補助車輪の接触する場所は、浮上用コイルより高い位置にあります。本震のs波の大きな揺れが来た時に、ガイドウェイパネルの根元には、テコの原理で、浮上走行時より強い力が加わる可能性があると思います。ステンレス製の緊急用の車輪の位置も高い位置にありますね。これらのいろいろな要素を考えると浮いているから安心などとはとてもいえません。そんな説明を受け入れてしまうのは、リニアを見据えて、浮き浮きと、心が浮ついているからだと思います。
3月23日(c) 『赤旗』15面 "リニア工事 すでに損害 東京地裁 原告の住民 意見陳述"。大深度法適用のリニアの都内の工事について大田区と世田谷区の住民24人が工事差し止めを求めている裁判の口頭弁論が22日あり、原告側は土地や建物の価値が下がるなどすでに被害が出ていると述べる。「リニアの計画が不動産価格に大きな影響を与え、固定資産税軽減措置も一切ない」として「住宅街の地下にトンネルを掘る工事は絶対にやめるべきだ」
と述べたそうです。都内の場合は大深度法で地権者の承諾なしに工事できる場所ですが、同じような住宅街の地下の風越山トンネルは、大深度法が適用されないのに、地権者の承諾なしに工事を行うとはじめからJR東海はいっていました。飯田市は市民の土地の所有権が侵害されるのを黙って見ています。
3月23日(b) 『南信州』1面 "日言"。東北新幹線も脱線するなど大被害となった…地震と鉄路。地震とリニアはどうか。中央新幹線は大方地下を走るので耐震力があると言う。詳しい説明が求められる。
地下と地上の境目でアウトになる可能性もある。
3月23日(a) 『信毎』34面 "●土の声を 「国策民営」リニアの現場から 31 第3部 残土漂流(8) 「負担の二者択一」苦悩 処分先が上流ならダンプ通らぬが…"。谷埋め残土も危険だけれど、ダンプの通行も危険。どちらかを選ぶとすればという意味で「負担の二者択一」ということなのですが、実は「三択問題」でないかと思います。斜坑を別のところに持っていけという選択肢もあります。実際に、豊丘村では伊那山地トンネルでは最初3か所計画された掘削口(斜坑2、本坑1)が斜坑2か所に変更されています。ダンプカーを里におろさないとしても、粉セメントの運搬車、セメントに混ぜる砂や砂利や支保工を運ぶ車両などかなり多数の大型車両は工事期間中は通行するはずです。 いつまで待っても来ぬ人と死んだひととはおなじこと
静岡で着工の見通しの無いリニア、そもそも地元に迷惑をかけるリニアは中止してほしいと要望する手もある。
3月22日(a) 『信毎』22面 "●土の声を 「国策民営」リニアの現場から 30 第3部 残土漂流(7) 埋め立て判断 地元に「丸投げ」 市の積極関与なく 安全面の責任は"。長野県でも飯田市でも、リニア推進の部署とそれ以外の部署では、職員のリニアに対する「印象」はかなり違っていたんじゃないかと思います。豊丘村本山の130万㎥の置場については、長野県は一旦は残土受け入れの決定を白紙に戻させたことがありました。松川町上片桐の産業用地兼残土置場も長野県の農振除外が難しいという指摘で頓挫しました。比べると「残土漂流(6)」の飯田下伊那の首長たちの考えはお気楽そのものといった感じですね。いまだ着工を認めない静岡県は河川使用許可の権限を持っています。実は長野県も同じで、小河内沢や小渋川の水量が減るという予測をJR東海がしているので、県営の発電所が取水しているこれらの川の減水問題に関連して静岡県と同じような立場にたてたはず。自然や人を守ることについて、そしてそもそもリニアの価値についての県知事の考え方の違いだろうと思います。
3月21日(a) 『信毎』26面 "●土の声を 「国策民営」リニアの現場から 29 第3部 残土漂流(6) 「谷ばかりの下伊那を平らに」 「求める声強い」と当初は楽観"。リニアの建設が決まったころ、飯田下伊那の市町村長たちは、トンネル残土は谷筋に埋めて平らなところをつくるのに使えば良いという気持ちでいたようです。谷埋め盛土が起こす災害の可能性と住民の危険ということに考えが及ぶ首長はほとんどなかったようです。その中で当時の高森町長だった熊谷元尋県議は、町内から2、3件の候補地があがってきたけれど、大規模な盛り土は災害の心配があると県への情報提供はしなかったといっているようです。記事は書いていませんが、高森町では、吉川貢町長の時代の2005年に、役場と小学校間にある唐沢洞を埋め立てる計画が、住民の反対で中止になったことがありました。この時は町が専門家も含めた検討委員会を設置。委員会の置くべきでないという結論に従い町長は計画を中止。2018年就任したばかりの壬生町長は小学生を前に唐沢洞をリニアの残土を埋めて便利にすれば良いと発言。唐沢洞直下に住む町議に議会で糾弾され謝罪。ところで、結局、高森町は、小渋川斜坑口と青木川斜坑口からの種類の違う残土約15万㎥で下市田地区の天竜川そばの水田約10ヘクタールを埋め立て工業団地の拡張に使うことでJR東海に協力する(/を利用する)ことができた形になったようです。谷埋めの危険は住民から抵抗があるので、別の場所へという最近の動きを、高森町は運よく先取りできたといえるかも知れません。
高森町の唐沢洞
3月20日(d) 飯田市内で共産党のリニア学習会。瀬戸工区の死亡労災事故の現場の写真でアンカーボルトがトンネル正面(鏡)付近で見えていなかったですが、ベンチカットの奥行を計画より長くしたため、アンカーボルトを打ち込む機械を奥の方に入れることができなかったようです。
3月20日(c) 『信毎』28面 "●土の声を 「国策民営」リニアの現場から 28 第3部 残土漂流(5) 埋め立て判断 地元に「丸投げ」 市の積極関与なく 安全面の責任は"。リニア推進課は地域からあがった残土処分候補地については取捨選択せず 「基本的に頂いた情報の全てを、県へ報告している」と説明
。記事は市内20か所の候補地が上がったとしていますが、われわれが報道などから知っているのは、せいぜい3か所。つまり、JR東海が気に入った場所が話題になるということなのかなと思います。記事は川路、龍江、竜丘地区の天竜川岸の治水事業について、国、県、市、中部電力が協定を結んで行われたと説明しています。記事は書いていないのですが、中部電力が加わっているのは、泰阜ダムのために天竜川の河床が上がったことがあると思います。
3月20日(b) リニアの残土運搬のダンプカーが獣害防止柵を壊したことがきっかけかもね。17日、JR東海と「南アルプス食害対策協議会」が「生物多様性保全パートナーシップ協定」を結ぶ(『中日』12面 "南アの自然環境 保全推進へ協定 JRと食害対策協、県"、『南信州』9面 "南アの自然環境保全を 南アルプス食害対策協 JR東海と協定締結")。南アルプスの生物多様性について静岡県や長野県で大きな脅威になっているリニア新幹線の事業主体のJR東海がこういう協定を結ぶことはグリーンウォッシュだと思うし、偽善だとも思う。JR東海さんのコメントは、「関係する地域の皆さまとともに南アルプス全体の自然環境の保全に向け、当社としてより一層貢献していきたい」
(『南信州』)。⇒ 長野県 > 「生物多様性保全パートナーシップ協定」を締結しました
3月20日(a) 『南信州』1面 "喬木村高架橋区間 工事概要や交通規制示す JR東海 阿島北で住民説明会"(web版)。
3月19日(e) 『静岡新聞』 "JR、合流点回避せず ルート選定時、静岡市は下流側へ設定要求【大井川とリニア】"。JR東海は2011年6月に3㎞幅のルートを公表。それについて、「静岡市」は 「東俣、西俣の合流点付近で大井川を越えるように見えるが、この計画では大井川の東俣、西俣の両方に大きな負荷をかけかねない」
と指摘。JR東海は 「当該区間はトンネルで通過する計画であり、地表部への影響は小さい」
と説明。2020年7月にJR東海は 合流点付近の地下水位が100~200メートル低下する予測を公表
。JR東海からド田舎と見られている長野県南部から見れば静岡県はずっと開けたところですが、JR東海からすれば静岡県なんて田舎なのでしょう。バカにしています。
3月19日(d) 『信毎』34面 "●土の声を 「国策民営」リニアの現場から 27 第3部 残土漂流(4) 下流域「土石流起きたら…」 埋め立ての賛否 地区を分断"。飯田市龍江の清水沢川(番入寺西)の残土処分候補地の話。龍江地区では住民有志による「龍江の盛土を考える会」が飯田市などに対して2021年3月に候補取下げを要望しましたが、飯田市からは地元から置いてほしいという要望があったのだから地元で解決するよう返答があった以来何も動きがないとのことでした。記事も書いていますが、飯田市のリニア関連の最新の工程表に残土持ち込みの日程まで含まれていたことで「龍江の盛土を考える会」の会員はビックリしたということなのです。飯田市は、長野県に候補として上げる前に、地元に確認することはしなかったし、長野県もともかく地名だけわかれば良いという方針でした。こういう処分地情報の照会のやり方(* 文書公開で入手)がまずかったと思います。非常に無責任なものです。地域の自治会で、JR東海が置きたいといってから議論になる土砂災害に対する安全性に関することまで、地元で情報提供前に議論されるはずはないし、自治会の意思決定がそもそも、必ずしも住民の意思を反映できているわけでもないのです。飯田市は都合の良い部分だけを利用している。記事によれば、反対の声をあげたある住民に嫌がらせの電話がかかってくるという事件があったとのこと。地方移住が話題になっているなか、飯田市というところは非常に陰湿な地域性をもった地域だよということを全国に知らしめるようなことを長野県と飯田市はやってしまったんじゃないかとも思います。「土の声を」の25回の下久堅小林の場合は地権者が名乗りをしたのですが、JR東海は、用地は借りて返すというのが基本方針だったので、なにかあった時の責任はすべて地権者が負うということになると思います。戦前の国の体制について「無責任の体系(システム)」というコトバがあるそうですが、リニアに対する長野県、市町村、地域自治組織は、「無責任のシステム」だし、たぶんJR東海自体が組織として「無責任のシステム」になっていると思います。
3月19日(c) 『信毎』27面 "「盛り土崩落の被害想定を」 阿智村長 JR側に要求の考え"。阿智村議会の小林義勝村議の質問に答え、熊谷村長は上清内路のクララ沢の20万㎥のリニアの残土置場について、「絶対(安全)ということはないと思う。専門家や県にもアドバイスをいただきながら進めていく」
と述べたそうです。JR東海が2月上旬に村議会に設計図を示したとき、小林村議らは、想定外の事態が起きた場合のシミュレーション示すよう求めたが、JR側は他の自治体ではシミュレーションを示したことがない
と説明したとのこと。JR東海が関係した盛り土では、専門家の検討委員が、やるかやらないかについては、最悪の事態を考えてやってほしいといっている(鳶ヶ巣崩壊地直下の盛り土)し、盛り土本体の安全対策だけでなく、予定地以外の上流側(半の沢=中川村)と下流側(本山=豊丘村)の谷や川の安全対策も検討すべきという指摘もあったし、中川村の半の沢では上流に谷止め工を設置することも盛り土計画に含まれています。記事は、村長は崩壊時の被害想定をJR東海に求める考えを表明したとしていますが、発言の引用部分からは熊谷村長は、はぐらかすような答弁をしているといえます。熊谷村長は、飯田商工会議所に金時代から一貫してリニア推進の立場のはず。この記事の内容からは崩壊時の被害想定をJR東海に求めると表明したのかどうか判断できないと思います。
3月19日(b) 『南信州』1面 "6月にも下部工に着手 JR東海 天竜川工区の高架橋区間"。
3月19日(a) 『中日』12面 "JR東海 2年連続ベアゼロ 春闘2022"。
3月18日(c) 『信毎』30面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 26 第3部 残土漂流(3) 「川を埋める、恐れ多い」 土石流の記憶…搬入に抵抗感"。今回は南木曽町の尾越斜坑口付近の残土置場について(参考)。直下に蘭川が流れていて崩壊すれば川を埋める恐れがあります。
残土置き場予定地
3月18日(b) 『信毎』23面 "高架橋工事 喬木村との協議非公開 JR東海 住民「もっとオープンに」声も"。村のリニア対策員会が一部非公開になったことや、村内で19、20日に行われる工事説明会が非公開でおこなわれるとについての記事。web版で全文読めます。村はこれまで、JRに対して対策委の協議を公開するよう申し入れてきた。市瀬直史村長は「情報を公開した方が住民の安心につながる」としつつも「村の力ではどうにもならない」と話す。
、情報公開に詳しいNPO法人情報公開クリアリングハウス(東京)の理事長、三木由希子さんは、JRの非公開の意向を受けた村がどう決断するかは「JRの利益の代弁者になるのか、住民の利益を確保する努力をするのかの分かれ目だ」と指摘した。
。村は最善を尽くしたかどうか。会場は村や自治会の管理下にあるのだから、非公開なら貸さない、回覧文書や広報の協力をしない、住民に不参加をもとめるなど、そこまで考えたのか。国は認可にあたってJR東海に対して住民の理解を得ることを指示しているのですから、村や住民が全面公開を求めるのは国策。準国策の立場のJR東海は何もいえないはずだ。
3月18日(a) 東北新幹線脱線関連の記事:
- 『日経クロステック』"東北新幹線の高架橋が“沈下”
- 東北道と常磐道は路面に亀裂
"、『朝日』1面 "震度6強 インフラ打撃 東北新幹線脱線 復旧めど立たず"、2面 "時時刻刻:過去の震災 教訓に対策 横転防止 車両やレールに装置 新幹線脱線 JR「効果を調査」" - 『中日』3面 "核心:過去を教訓に惨事回避 宮城・福島 深度6強 大きな脱線・転倒防止策が機能 負傷者ゼロ 東北新幹線は… 東海道は― 脱線防止ガード 逸脱ストッパ 何重にも備え"
- 『日経』1面 "宮城・福島 震度6強 新幹線、月内の再開困難"、2面 "脱線 震災の教訓生きず 防止装置の効果不十分"、3面 "焦点:東北の動脈 耐震不足 新幹線 月内復旧困難 深度6強 設備に被害 経済影響懸念 脱線 安全対策は奏功"
緊急地震速報というのは何段階にも出されるのだそうです。新幹線が利用するのは検知してすぐくらいの初期のもので、テレビなどの速報は検知から9.6秒後(今回の場合)のもので出たそうです。列車は停車予定の蔵王白石駅の手前約2㎞で緊急停止したあとで脱線したようです。大きな揺れが来る前に停止できたのは、駅前で減速していたことが、幸運だったというべきで、脱線対策が功を奏したというわけではないと思います。『中日』の「核心」はJR東海の脱線防止ガードなどの対策を紹介しています。今回も高架橋や電柱なども破損していました。現在ある路線の安全対策が不十分なのに走行技術も全く異なり安全対策も未知の部分が多いリニア新幹線を認可した国交省の判断は間違っています。
3月17日(h) 『静岡新聞』 "水質汚染専門家ら委員3人追加 静岡県の生物多様性専門部会【大井川とリニア】"。 静岡県は16日、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を議論する県有識者会議生物多様性専門部会に委員3人を追加したと発表
。
3月17日(g) 『信毎』30面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 25 第3部 残土漂流(2) 農地集約の「資源」として 搬入望む地権者 一方、下流では…"。飯田市下久堅小林の残土置場は谷間の農地の改良に活用できないかという土地所有者の発想から飯田市へ候補地として情報が上がったそうです。しかし、ほぼ直下に人家がある場所で、現地を見るとこんな場所にと誰でもが思うようなところ。当然下流の住民たちは危機感を持っているのですがものがいえない状況で話がすすみ工事が始まっています。命に関わることなのに声があげられないというのは、おそらく「リニア」に関連するからなのだろうと思います。
予定地の谷底には湿地のようなところがありました。
関連ページ:下久堅と龍江の残土置き場を見学、下久堅小林の残土置場、7月20日、下久堅小林の残土置場(その2)、(飯田リニア通信)"飯田市長に「リニア計画に関連して要望書」、8月11日"
3月17日(f) 『信毎』3面 "「事故公表の在り方 JR側に検討指示」 国交相 豊丘の事故受け"。
3月17日(e) 『信毎』3面 "喬木の高架橋は6月までに着工 JR東海 村で説明"。16日行われた村リニア対策委員会でJR東海が説明。/『南信州』18日1面 "天竜川工区 高架橋区間、今春までに着手 JR東海 喬木の対策委で方針示す 7月から修繕工事 竜東一環道路"。
3月17日(d) 『赤旗』17日15面 "リニア残土からヒ素 岐阜の処分場 環境基準の2.1倍"(web版)。
3月17日(c) 昨夜の地震で東北新幹線のやまびこ223号が福島駅と白石蔵王駅の間で脱線しました(『NHK NEWS WEB』"東北新幹線脱線 車両の連結部分ずれや橋脚一部にひび")。約80名の乗客と乗務員に負傷者はなかったようです。この区間は脱線防止ガードがついていないようです。中越地震のときの上越新幹線の脱線と同じようなロッキング脱線をしたのだろうと思いますが、列車には慣性の法則が働くので、条件がそろえば脱線しても即転覆するわけではないのだろうと思います。[⇒ 18日の新聞記事は運輸安全委員会の調査委員の、軌道のコンクリート面に車輪のあとがついていないので停止してから脱線したのではないかという見方を伝えています。] 高架橋は橋脚にひびが入ったり、防音壁の一部が落下しそうになっています。
3月17日(b) NHKラジオ第一の「今日は何の日」が、1985年に茨城県の筑波研究学園都市で国際科学技術博覧会が始まった日といっていました。この博覧会の会場内では常電導の浮上式鉄道のHSST(のちにリニモになる)が乗客を載せて運転されました。この後、1986年には国際交通博覧会(バンクーバー)、1987年には葵博(岡崎市)、1988年にはさいたま博覧会(熊谷市)、1989年には横浜博覧会(横浜市)で運転されました。超電導リニアではこんなふうにどこかへ出向いて人を乗せて運転することが行われたことがありません。HSSTはどこへも路線が引けるというアピールになっていたと思うのです。ところが超電導リニアはそんなことはできなくて、まるで直線の実験室をそのまま東京のほうと名古屋のほうへのばすように、実験線を東西に延長することで実用路線をつくろうとしているわけです。本当にバカげた話だと思います。
3月17日(a) 16日23時36分頃地震がありました。震源は福島県沖の60㎞、マグニチュードは7.3(『日経』"福島・宮城で震度6強、東北新幹線が脱線 津波も観測")。
(拡大)山梨県内のリニア新幹線の計画路線で、今回の地震でも震度4の部分があります。
3月16日(c) 『信毎』8面 "企業活動と自然 影響評価 投資家ら国際組織 情報開示枠組み案 来年秋決定へ 資金調達に影響"。
3月16日(b) 『信毎』1面、31面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 24 第3部 残土漂流(1) 「土捨て場候補になるとは」 祖父が育んだ山 いつの間にか"。残土置場の候補地の土地の所有者は必ずしも置き場とすることを認めているわけでないことが記事を読むと分かります。地域の一部の人たちが、地権者の意思や、周辺、特に下流域の住民の意思を確かめることもなく候補地として市町村に申し出たことから始まっている(JR東海と長野県の始めた候補地の選定のやり方がそうなっている)ので、当たり前です。だから、JR東海が残土の活用と処分する先は約9割確保できているという説明はあてにならない数字です。萩の平場合は斜坑を別のところに設置するということもできるはずで、実際に、中央アルプストンネルの松川の川岸の本坑からの掘削は別の場所から斜坑を掘るように変更されたし、伊那山地トンネルの本坑口からの掘削は別の斜坑から掘るように変更されています。なにもJR東海に遠慮する必要はないです。阿智村として一番影響の少ない場所(他市町村も含め)にしてもらえば良い。はじめから、JR東海が地図を見て都合の良い場所を決めてここに残土を置くんだといえば、鉄道建設の残土処分場は土地収用できるので、初めからそうすれば良いはず。しかし、それでは、超電導リニア計画の無理さが広く知られることになってしまうでしょう。だから地域ごとにコソコソやる。
3月16日(a) 14日、リニアのトンネル残土の搬出前の重金属類の検査の不完全を岐阜県が公表つづきを読む
3月15日(c) 『信毎』33面 "外環道工事、住民側が即時抗告"。
3月15日(b) 『信毎』2面 "岐阜に搬入残土 基準超ヒ素検出 JRに防止策要請"。
3月15日(a) 『赤旗』14面 "外環 全工事止めて 家屋取り壊しで"街が虫食い" 原告の丸山重威さんに聞く"。
3月13日(b) 3月10日の「ストップ・リニア!訴訟」の裁判後集会で採択されたリニア工事中止と事業見直しを求める声明が、JR東海社長と国交大臣に送付されました。
3月13日(a) 『信毎』33面 "土の声を 「国策民営」リニアの現場から 小村の思いをわが事に 第2部「沈黙の谷」 読者の声から"。
3月12日(d) 『静岡新聞』"水量、水質維持を要望 大井川2漁協、知事に【大井川とリニア】"。
3月12日(c) 『信毎』6面 "国内短信▼豊丘の事故受け、岐阜知事がJR東海に検証報告要求へ"。
3月12日(c) 『中日』33面 "中部県 3.11から11年 震災対策 現在地は"。静岡、愛知、三重、岐阜、福井、長野、滋賀の南海トラフ地震の被害想定や主な対策、課題のまとめ。7つの県の範囲の地図の挿絵があって、「南海トラフ地震の想定震源域」が示してあります。山梨、静岡、長野、岐阜、愛知ではリニアのルートは「南海トラフ地震の想定震源域」に入るはずです。東海道新幹線のバイパスにならないことは明らかです。JR東海は名古屋に本社があるはずですが、JR東海の幹部の方たちは新聞を見ないのでしょう。
3月12日(b) 『赤旗』5面 "リニア事故究明 国が 武田氏 連発の政府責任追及(web版)"l。リニアトンネル工事で相次いだ坑内事故に関連して武田参議院議員の国会質問。武田氏は「事故が連続するのは2027年に間に合わせようと無理な工期を迫られているからではないか」と指摘
3月12日(a) 『赤旗』2面 "主張:主張:外環工事差し止め 大深度工事の安全神話捨てよ(web版)"。
3月11日(c) 『静岡新聞』"JRは継続対応を/予測できないこともある 国交省専門家会議・第13回議事概要【大井川とリニア】"。
3月11日(b) 『信毎』2面 "知事「信頼損なわれかねない」 豊丘の工区での事故巡り"。
3月11日(a) 10日、ストップ・リニア!訴訟の第22回口頭弁論が行われました(『赤旗』15面 "リニア訴訟 乗客の救助は困難 東京地裁・原告 巨大地震発生で")。
3月10日(d) 『静岡新聞』"地元への説明「適正」 JR社長、ルート選定時【大井川とリニア】"
3月10日(c) 『中日』31面 "御嵩町騒動の書籍 寄贈後に蔵書保留 町長でたらめ 町議「検閲」"、『岐阜 NEWS WEB』"産廃処分場テーマの書籍 御嵩町の図書館に寄贈も閲覧できず"。話題にあがっているのは、杉本-裕明著 『テロと産廃:御嵩町騒動の顛末とその波紋 』。
3月10日(b) 『赤旗』1面 "不安に背 掘進再開 山添氏 「外環道工事止めよ」 参院予算委"(web版)。
3月10日(a) JR東海の金子社長の定例会見、9日(『信毎』3面 "愛知の労災事故受け 「気を緩めずに対策」 JR東海社長が陳謝")。『中日』9面 "来月から監視システム" は、JR東海が在来線の車両の状態(4000~20000項目の車両データをセンサーで取得送信し自動分析する)を監視するシステム「DIANA」を4月から開始すると公表したという記事。
3月9日(j) 『信毎』速報 19時16分 "豊丘のリニアトンネル坂島工区 作業員2人けが"、20時11分 "リニア工事で2人負傷、長野 昨年も同じ工区で事故"。坂島工区で8日午後2時半ごろ、トンネル掘削現場で作業員2人が軽いけがをする事故があったことが9日、分かった。JR東海によると、コンクリート吹き付け機の配管部品が外れ、飛び散ったコンクリートが当たった。
/ 『中日』10日31面 "リニア工事で2人軽傷 昨年と同じ工区 長野、再開当日"、『日経』10日38面 "長野リニア工事 作業員2人負傷 配管の一部外れる"、『信毎』1面 "豊丘の坂島工区また事故 2人軽傷 工事再開の8日"、38面 "リニア工事再開当日 豊丘で事故再発 「なぜ続く」地元に不信 社長会見や地元説明会でも非公表 JRの説明姿勢 疑問符"、『朝日』10日25面 "リニアトンネル 作業員2人けが 豊丘"。/『南信州』11面1面 "リニア工事 坂島工区で労災事故 作業員2人が継承、工事中断"/『赤旗』11日15面 "リニア工事 再び事故 長野 8日に再開したばかり 2人けが"。
3月9日(i) 『信毎』2面 "地方路線見直し JR東社長 「具体的には考えていない」"(web版)。
3月9日(h) 『日経』3面 "鉄道、定期券収入2割減 在宅定着で 運賃上げや減便も"(web版)。
3月9日(g) 『中日』30面 "東日本大震災11年: 高台移転 安心と寂しさ 宮城・女川の住宅地 完了から2年 「景色きれい」「付き合いなく」 三重は住宅地造成に指針"(web版)。記事の写真の高台の住宅地は山の尾根を切って造成したようです。山側の一番奥の斜面や、海に近い方の斜面は大丈夫なのでしょうか。
3月9日(f) 『朝日』31面 "東電 国基準超す賠償確定 最高裁 原発避難 新たに3件"。賠償とか補償の額について国の基準といわれると絶対のような感じも受けますが、考えてみれば、必要な額を賠償なり補償するのが当たり前。それでは国の予算の中でやっていけないというのであれば、そういう賠償や補償を伴う事業は公共事業としてはできないと考えるしかないだろうと思います。
3月9日(e) 中間駅のできる北条地区の北条自治振興センターでJR東海などによる説明会が、16時からと18時30分からの2回に分けて行われる。コロナ感染拡大で延長していたが、警戒レベルが5だが強行したと飯田市は説明。説明はJR東海、長野県、飯田市。9日の新聞報道よりも工事は遅れているという印象を受けました。風越山トンネルのシールド工事区間について地権者への説明をどうするのかという質問に対して、JR東海は、5mより浅い部分は用地を取得、5~30mは区分地上権を設定して補償すると説明しただけで、30mより深い部分については何もいいませんでした。路線と交差する竜西一貫水路をサイホンでバイパスさせる工事は複数年かかる見込み。住民の、飯田線の新戸川を越す築堤の暗渠について、断面が小さく危険だからこの際なんとかするようにという要望に、JR東海はリニアの工事の中では考えておらず、管理の問題だと思うと答えました。河川管理者である長野県は、ようは検討するという回答。流木などで暗渠がつまって築堤が決壊した場合はリニア駅も含め地域に大きな被害をもたらすだろうと住民から指摘がありました(参考ページ:飯田線とリニアルート)。/ 『信毎』10日3面 "県内駅7月ごろ着工方針 風越山トンネル 「シールド工法」採用 国道153号拡幅 用地買収対象60社 移転先決定は6社"、『中日』11日19面 "新駅準備工事7月にも着手 飯田・北条地区"、『南信州』11日1面 "駅部「7月に工事着手」 JR東海 上郷北条で住民説明会"。
3月9日(d) 『南信州』1面 "JR東海 本体工事着手今秋にも リニア駅部巡り 9日説明会"(『南信州』は夕刊紙で飯田市内中心部は9日付けが8日夕方配達。ほかは9日朝配達。)。
3月9日(c) 中断していた県内の5つのトンネル工事を8日に再開(『信毎』2面 "県内5工区工事を再開 JR東海"、『南信州』1面 "掘削工事が再開 県内全5工区で"、『中日』30面 "リニア工事、長野で再開")。そのとおりではあるのですが、その説明会では本当に始まるのはかなり先という印象でした。
3月9日(b) 飯田市議会のリニア推進特別委員会が8日開催。飯田市側はリニア関連工事の新たな工程表をしめす(『信毎』2面 "風越山トンネルも遅れ 23年度以降 新たな工程表発表"、『南信州』6面 "飯田市 実施設計9月に公表へ リニア駅周辺整備を巡り"、"協定2年間延長リニア用地取得で"、『中日』12面 "用地交渉が長期化 3工区着手遅れも 飯田市")。主な市側の報告:(1)市が委託され行ってきた2022年3月末までの予定だった用地交渉を2年間延長する、(2)21年度内予定だった中間駅の準備工事着手が22年度上半期に、(3)風越山トンネル上郷工区(シールド工事区間)の準備工事が22年度予定が23年度以降に、(4)龍江の清水沢川の残土置場の準備工事が22年度予定が23年度以降に、(5)駅周辺整備の土木工事の実施設計を9月に公表予定、(6)中間駅の着工は21年度から22年7月~9月に。
3月9日(a) 『静岡新聞』 "JR「情報非開示」影響 水問題長期化で副知事【大井川とリニア】"。
3月8日(f) 『静岡新聞』8日 "川勝知事「ルート選定時、説明なし」 選定経緯に疑問呈す【大井川とリニア】"
3月8日(e) 『日経』13面 "米で「気候移住」増加 転居の半数、災害など懸念"(web版)。より詳しい記事が、『日経』"米で「気候移住」が増加 災害リスク、転居理由の5割に"。昔から多くの人が住んでいる地域で多くの家を壊して、リニアや駅周辺整備のために使うというのは馬鹿げています。
3月8日(d) 『信毎』2面 "県内駅 着工ずれ込み リニア JR東海、7~9月ごろ見通し"。
3月8日(c) 『信毎』7面 "国内短信▼静岡県スポーツ協会、通夜に川勝知事名入り供花"、『静岡新聞』7日 "知事の名前入れ供花 静岡県スポーツ協会 公選法抵触恐れ"。『静岡新聞』9日 "知事の名で供花問題 委員から責任追及論 静岡県議会文化観光委"。
3月8日(b) 『中日』3面 "南海トラフ地震 13県72市調査 津波非難「車が必要」半数 渋滞懸念 原則徒歩 ルール明示14市のみ 震災被災地では活用計画も"、『信毎』7面 "国内短信▼南海トラフ地震時の車非難、課題調査せず7割 "。リニアなんかより先に考えるべきこと対策すべきことは山ほどある。福島原発の問題もある。
3月8日(a) 春日井市の西尾斜坑の坑内事故を受けてJR東海は長野県内の5つの工区のトンネル工事を7日から中断(『信毎』2面 "県内5工区 掘削中断 JR、施工業者と協議 再開日未定"、『中日』34面 "長野のリニア工事中断 JR東海 県の要望受け安全確認"、『南信州』1面 "JR東海 トンネル掘削一時中断 安全推進協開き状況再確認")。
3月7日(c) 『中日』19面 "エンジン振動 抑える闘い H3ロケット打上 再延期で見通し立たず"。リニアに関係ないように思えますが、実はリニアの乗り心地の問題も振動に大いに関係があります。『文藝春秋』3月号で葛西敬之さんや森地茂さんと鼎談をしていた、松井孝典さんが、「JAXAの技術開発は対症療法的なので、新たな問題が出てきて、いたちごっこになる可能性がある」
とコメントしています。リニアも「超電導磁石を採用する誘導反発方式」という一番最初の発想が良くなかったので対症療法的に無理に無理を重ねる技術となってしまったところは、「いたちごっこ」といえるのかなと思います。念のため、松井さんのリニアに対する評価はそんなに低くないと思います。
3月7日(b) 『中日』3面 "のぞみ30年 需要ノンストップ 東京・新大阪 2時間半 使命帯び誕生、年々増発"。東海道新幹線で「のぞみ」が走り出して30年という記事。「のぞみ」は、新幹線が飛行機より優位に立とうと、大阪で朝9時から始まる会議でも日帰りで出席できるように1992年誕生したそうです。いつ駅に行っても待たずに乗れるので、一切、予約せずに使う。運休でもない限り、飛行機は選択肢にならない
という利用者の声をのせています。話しが飛躍するようですが、つまり、会議がリモートでできる時代のいま、「のぞみ」だってそれほど必要じゃないし、それが現実となっているわけで、ましてリニアは必要ないはずです。
3月7日(a) ブログ「日々是好日日記」の3月3日 "一向に進まないリニア中央新幹線工事"。若干のタイプミスがあるようですが、歴史を持たない乗り物を幹線鉄道計画の中に組み入れるというのは暴挙
、南アルプストンネルが開通してもなおこの計画は容易に実現しないだろう
、世界がこの技術を全く無視していること
の3点は全くその通りだと思います。チンチン電車の時代から200年、電車運行の歴史の中で培ってきた技術と知識とが安全を保障している
は 電気で走る鉄道車両の一番最初は1879年のシーメンス(Ernst Werner von Siemens, 1816年~1892年。超電導磁気浮上方式鉄道の開発、トランスラピッドの開発に関わった企業シーメンスの創始者)の電気機関車といわれているので143年前(車載の電池ではなくて第3軌条から集電して走る方式)。トレビシック(Richard Trevithick、1771年~1833年)の蒸気機関車が1804年なので約220年前です。「クリンチ問題」は「クエンチ問題」。1987年に超電導リニアの開発を中止して常電導方式に変更しなかったことが失敗の始まりだったと思います。その意味でリニア計画は既に失敗しているといえます。
3月6日(b) 『日経』6面 "戻らぬ通勤客、減便相次ぐ 12日 鉄道会社、ダイヤ一斉改正"(web版)。新型コロナウイルス禍で在宅勤務が浸透し、鉄道利用が落ち込む中で減便や臨時便への切り替えなど運行規模の縮小が相次ぐ。…コロナの影響で鉄道を取り巻く環境が大きく変わり、国土交通省も運賃や料金制度の見直しや、地方鉄道の改革案について検討を始めている。JR各社は大都市圏や新幹線の収益で地方の不採算路線を維持していた側面もあり、コロナが転換点となって今後の鉄道のあり方は大きく変わりそうだ。
3月6日(a) 『信毎』社説 "大深度地下工事 不安と向き合えているか"。大深度地下を通る予定のリニア中央新幹線の工事でも、東京の住民が差し止めを求める訴訟を起こしている。計画への影響は避けられないだろう。
と書いているんですが、長野県内でも飯田市内のリニアの風越山トンネルでは、多少地質は異なっても、住宅のある市街地の地下で、ほぼ同じ工事(平均深度70m、シールド工法)が行われることにふれていません。風越山トンネルでは、大深度法の適用できない地域なのに地権者に直接に事前の承諾を得ずに掘削するという問題もあります。
3月5日(e) 飯田市長は4日の会見で、西尾工区の事故があったので、事故が相次いでいることについて遺憾(※)と述べ、また、JR東海から求められている要対策土の活用について、活用する場合どのように対策をすれば安全かなど具体的な内容が示されていないので難しいし、市として積極的に使いたいと思っているわけではないと強調。佐藤市長は「先方から働きかけがあったわけだから、具体的に『こういう形であれば使える』といった提案が必要。こちらから『こう使いえないか』と提案することではない」と述べた
そうです。西尾工区の事故については、「事故が頻繁に起きると事業全体への住民、国民の信頼度が下がる…」
と指摘しています(『南信州』2面 "飯田市長 事故相次ぎ「大変遺憾」 愛知のトンネル事故に言及"、『信毎』2面 "要対策土活用「検討難しい」 飯田市、JR東海の要請巡り")。国民の信頼についていえば、国交大臣によるリニア建設の認可が適正であったのかどうかという問題でもあると思います。長さが5㎞程度の工区で事故の起きる確率があるとすれば、非常に規模の大きな計画であって、同時に工事が行われる工区の数が多いリニアでは事故が頻発しているように見えるのは当たり前、開業時期を決め工事を急ぐリニア建設。やっていいよと認可した国の責任が問われるべきだと思います。堤内地の嵩上げだとか工業団地の拡張だとかに要対策でない残土(基準値以下の重金属類を含む残土)を使うことがありますが、これらは、こちらから『こう使いえないか』と提案
した例とみなすこともできるのかなと思います。JR東海のリニア計画を取り巻く状況は一日一日と厳しくなって行くようです。長野県内でリニアに期待する県民は、リニアの通過する南信でも約3割、期待しないが7割。※ 「遺憾」というのは「いけないね」という意味だと思っていましたが、期待したようにならず、心残りであること。残念に思うこと。また、そのさま。
なのだそうです。佐藤市長さんは何を期待してたんでしょうか? それとも、「JR東海さん、思い通りにはいかないでしょ」という意味なのか?
3月5日(d) 『南信州』2面 "熊谷村長 「さらなる改良に向け協議中」 大鹿村リニア残土 運搬車通行の県道巡り"。
3月5日(c) 『赤旗』14面 "リニア工事中止を要請 共産党愛知県委 事故受けJR東海に"(web版=日本共産党愛知県委員会)。
3月5日(b) 『静岡新聞』"リニア工事 事故相次ぎ「遺憾」 国土交通相"、『信毎』7面 "国内短信▼リニア工事事故、国交省が「大変遺憾」"。/『NHK NEWS WEB』4日 "リニア工事で事故多発 JR東海に国交相“再発防止の徹底を”"。このところ工事での事故が相次いでいることについて、斉藤国土交通大臣は会見で「大変遺憾だ」と述べ、JR東海に対して再発防止を徹底するよう求めました。
戦争は戦死者が多ければ国民の反発を買います、国民が反発しないようであれば一億玉砕なのですが、戦争とリニアのような大規模な公共事業は、戦争と同じ。労働災害や交通事故や不祥事が重なれば為政者(認可した張本人)は心配になるのかもしれません。
3月5日(a) 『信毎』"リニア工事で住宅移転、「補償額納得できない」55% 対象者への本社アンケート"(*)。高齢になり自分で建てた家で最後を迎えようと思っていたけれど、新築するわけにもいかずアパート暮らしを選んだ方もあり、土地の安いまったく別の地域に移る方もあり、最近建てた立派な建築であっても取り壊すというようなこともあり、ようするに生活の再建ができないということなので、「犠牲」です。2013年当時でも予想できたことであるのにリニアを推進する側の代表の一人の商工会議所会頭は移転して悪いことばかりではないはずだから犠牲というべきでないと発言をしていました。市民の間でも、ごねているだけという人もいますが、先頭にたつ方々が移転せざるを得ない人たちのことをほとんど考えてこなっ方ことは事実で、前飯田市長の牧野氏は移転住民に寄り添うといいながら、中間駅周辺住民と意見交換をしたことは皆無で、佐藤現市長にしてもまだ2回(2020年11月18日、2021年3月24日)程度しか住民との意見交換をしていません。記事は書いてませんが、座光寺地区では約25年前に飯田市が分譲した約25戸の住宅団地のほとんどが移転対象になったのは、飯田市長が路線を変更させたことが原因です。JR東海が最初に示した3㎞幅の路線の中心線はもっと北でした。飯田市は安心して住めない町であるといえますね。/* 『信毎』の紙面では、5日1面 "補償額納得できない55% リニア工事 住宅移転対象者アンケート 「国策民営」に苦渋の選択"、35面 "リニア工事 住宅移転対象者アンケート 地域の絆も…"。
3月4日(d) 『ZAITEN』4月号に "JR東海・葛西敬之名誉会長「雑誌登場」にどよめき"(p41)。『文藝春秋』3月号の鼎談に、葛西敬之氏(81歳)が登場したことについての記事。私は知らなかったですが、葛西敬之氏には健康不安説があったので、この鼎談に、関係者が驚いたという記事。JR東海の広報は葛西氏は健康といっているそうです。
3月4日(c) JR東海の子会社の日本車両製造が「N-QUALIS」(エヌクオリス)というブランドで新型通勤電車315系を5日にデビューさせる(『中日』8面 "映えて管理楽々 出発進行 日本車両 初ブランド化 第1号「315系」あすデビュー")。 ブランド化のきっかけは、新型コロナウイルス禍で外出する人が激減し、鉄道各社の経営が厳しくなったこと。収束後もオフィスに出勤せずテレワークをする人が一定数は残り、長期的な人口減少も相まって通勤・通学する人は減るとみられ、新たな車両の需要の先行きは不透明だ。
だから省メンテナンス性をアピールするため新ブランドを作ったらしいです。新ブランドを作って効果があるかどうかは別にして、社会情勢についての『中日』の分析はその通りだと思います。
3月4日(b) 岐阜県中津川市内のガイドウェイ組立保管ヤードの情報です。ガイドウェイ組立保管ヤードは通常の鉄道方式なら必要ない施設です。場所は、中津川の場合も喬木村堰下や高森町下市田と同じように水田ですが、中津川では使用後は水田に戻すようです。高森町は産業用地(工業団地の拡張)になります。喬木は商業施設の誘致などを考えているようです。 ⇒ 「東濃リニア通信」3月4日 "「中津川市千旦林、ガイドウェイ製作・保管ヤード」(坂本地区まちづくり推進協議会)"
3月4日(a) 『信毎』"愛知のリニアトンネル事故 長野県内全工区の中断を要請 県がJR東海に 飯田市長と豊丘村長も再発防止求める"、『信州 NEWS WEB』(=NHKラジオ第1)"リニア中央新幹線事故受け 県 トンネル工事中断求める"。リニアはトンネルの延長が路線の86%。一つの計画で同時に多くの場所でトンネル掘削をする以上は、坑内事故が相次ぐことは予想できたことだろうと思います。そのような計画で、安全な工事を目指すなら、開業を2027年と決めるようなことがそもそも無理。しかし、工事が完了した時が開業では、民間企業の事業計画としてはたぶんできないはず。結局、ほぼ直線しか路線を設定できないという技術的な制約があった超電導リニアの開発を、国鉄民営化後もJR東海が引き継いだことがそもそも失敗だったと思います。/『信毎』(紙面)1面 "リニア掘削 一時中断へ 県内 JR東海 県の要請受け"、2面 "愛知の事故受け飯田市長と豊丘村長 「続発は遺憾」「安全意識共有を」"。/『朝日』5日 "リニア工事中断 安全確認求める 県、愛知の事故受け"。
3月3日(d) 『日経』22~27面 "第34回 日経企業イメージ調査"。24面の 株式を買いたい起業かどうかをビジネスパーソンに聞いた株購入意向ランキング
で、JR東海は前回55位(2021年公表)から104位に順位を落とす。
3月3日(c) 『信毎』2面 "大糸線南小谷以北 「運行の安定支援を」 小谷村会、県に要望書"、『中日』15面 "JR大糸線維持へ活性化支援を要望 小谷村議会が県に"。
3月3日(b) 『信毎』1面 "リニア工事 また負傷事故 愛知 コンクリ片落下 1人重傷"、『中日』31面 "リニア工事 愛知でも事故 コンクリ片落下 1人重傷 対策強化の最中「重く受け止め」 JR東海"、『日経』46面 "リニア工事 コンクリ落下 愛知のトンネル、1人けが"。
3月3日(a) 『テレ朝news』2日 "福島第一原発の廃炉「終了時期を見通すことは不可能」原子力規制委"。原子力規制委員会・更田豊志委員長が、「(廃炉について)現実的に、例えばさまざまな方面に対して約束できるような年数を確定させるのは私は技術的に不可能だというふうに思っています」
と述べる。相次ぐトンネル坑内事故、大井川の問題など、リニア建設も実は開業時期について「さまざまな方面に対して約束できるような年数を確定させるのは」不可能なはず。
3月2日(i) 『南信州』9面 "「探しものは地域にある!」 19日 売木村で講演・討論会"。「探しものは地域にある」から「リニアは伊那谷の悲願」ではない。ということ。 ⇒ うるぎHalo! ー岡田屋ー
3月2日(h) 『南信州』2面 "県立美術館・歴史館活用を 県会一般質問で熊谷氏"。長野県立の美術館と歴史館は長野市周辺にあって南信からは非常に遠いです。南信地区の県民の利用についての一般質問。文化施設だけでなく面積第3位の長野県で県庁が北のはずれにあるというようすは、そういうものは行政の側からは住民からみて遠くにあっても構わないということだ。
3月2日(g) 『信毎』8面 "JR東と東海、採用減 23年度春入社 西は3倍強に増"。
3月2日(f) 1日に盛り土規制法案を閣議決定(『中日』2面 "盛り土法案を閣議決定 全国一律規制 罰金最高3億円"、『日経』40面 "盛り土規制、全国一律に 閣議決定 自治体、区域を指定")。要点は、(1)宅地造成等規制法から盛り土規制法に改称(造成地の用途に関係ない規制)、(2)都道府県、政令市、中核市が盛土の崩壊で住宅に被害のでる可能性のある場所を「規制区域に指定」する、(3)規制区域内での盛り土は「安全基準」を満たさなければ許可しない、(4)自治体が工事中や完了時に安全性を検査し問題があれば土地所有者らに改善を命令、(5)無許可や是正命令違反に罰則。「規制区域」の指定については、個々の計画について下流域に住宅(人家)がある場合は許可しないという規制との違いを考えれば、将来の開発を見据えて規制区域に指定しないということもあり得るし、公共性があるという理由での指定解除というやり方もあるでしょうね。現状ではないに等しい安全基準。特にリニアのような大規模な開発に関連した残土処分地については抜け穴があるような気がします。住宅(人家)だけでなく、本当は下流側に河川、道路がある場合、上流側に既存の盛土がある場合、計画地と近傍に断層がある場合、谷地形は一律不許可とするべき。
3月2日(e) 1日午後4時半ころ愛知県春日井市のリニア新幹線の第一中京圏トンネルの西尾工区で吹き付けコンクリートが剥がれ7m下に落下して作業員がケガを負う事故がありました(『FNN』3月2日"リニア新幹線 工事でまた事故 コンクリートが落下"、『東海 NEWS WEB』3月2日19時20分 "愛知 リニア中央新幹線 トンネル工事現場で事故 1人けが")。/『静岡新聞』2日 "リニア工事で作業員けが 愛知、コンクリ片が落下"。
3月2日(d) 『静岡新聞』"トンネル湧水 静岡県外流出 JR東海内専門家会議で議論なし【大井川とリニア】"。
3月2日(c) 『静岡新聞』"共産党県委員長 山村糸子氏 綱領と党政策 周知へ【2022年 選挙戦略を聞く⑥完】"。他の政党の記事には「リニア」という文字はない(自民党、立憲民主、日本維新の会、公明党、国民民主)。
3月2日(b) 28日の東京地裁の外環道工事の一部区間差し止め命令に関連して、ジャーナリスト樫田秀樹さんのブログ「記事の裏だって伝えたい」2022年3月1日、"外環道、仮処分で一部工事差し止めの決定が出る。だが、「嬉しさ半分、悲しさ半分」の決定だった。 "。
3月2日(a) 『信毎』"飯田のリニアトンネル松川工区 斜坑の3割掘削"(紙面2日27面 "松川工区の斜坑 3割を掘削 JR東海 残土搬出 想定より少なく")。記事によれば、2021年9月6日の掘削開始から、全長380mの斜坑の3割を掘削したと1日にJR東海が公表。176日で114m掘ったことになるので、1日あたりで64㎝、1カ月あたり約19.5m。釜沢斜坑なども最初はこんなペースだった思います。意外に手こずっているようです。残土の運搬先のひとつの喬木のガイドウェイヤードの造成工事は3月末完了の予定が22年度に繰越し今のところ12月末までに完了させたいとJR東海はいっているようです。
3月1日(c) 『静岡新聞』"リニア残土流出で「風評懸念」 副知事が言及 静岡県議会"。
3月1日(b) 2月28日の東京地裁の外環道の一部工事の差し止め命令関連の記事。リニアでも東京、神奈川、愛知で同じ大深度地下法を適用して同じ工法で工事が行われると指摘する記事(『信毎』、『中日』)がありますが、大深度法が適用できない長野県飯田市内の風越山トンネルも市街地の地下で同じシールド工法で工事が行われますが、こちらでは30mより深い部分については個別の土地所有者と直接交渉して承諾を得て工事を行うという当たり前の手続きは行いません。JR東海は、これまで整備新幹線で行われてきたやり方だと説明していますが、法律的な根拠はなく、土地所有者の所有権を侵害するものです。東京、神奈川、愛知では工事の前に路線に沿った約100m幅の部分について地上の家屋調査を行うことをJR東海は計画しているのですが、風越山トンネルについてその計画はありません。風越山トンネルだけでなく、住宅地や家屋の地下を掘削する場所は岐阜県など他地域でもあるはずです。風越山トンネルは独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(運輸機構)が担当するのですが、北陸新幹線の高丘トンネル工事が原因の地盤沈下が起きたことについて、運輸機構は「トンネル工事で建物に影響が及ぶのは珍しいことではない。」(『産経』2017年6月1日)といっています。平然とそういうことをいってのける運輸機構が工事をするのですから、いっそう心配です。⇒参考ページ:風越山トンネルの地上部分の用地交渉の問題点
- 『朝日』33面 "外環道工事 一部差し止め 東京地裁 未着工の地下トンネル"(web版)
- 『中日』31面 "工事の一部 中止命令 地裁 調布陥没、外環道トンネル"、"渋滞緩和へ重要な事業 東日本高速道路と中日本高速道路の話"、"リニア工事へ影響も 五十嵐敬喜・法政大名誉教授(公共事業論)の話"、"大深度地下工事 リニアで予定 中部地区にも工区 JR東海が調査へ"
- 『赤旗』15面 "外環道工事 一部差し止め 住民側仮処分認める 陥没"防止策示されず" 掘削止め再検討を 原告・弁護団が要求"(web版)
- 『日経』43面 "外環道工事、一部差し止め 調布事故巡り東京地裁決定 「再開で陥没の恐れ」指摘 同工法での工事中止命令"(web版)、"再発防止策が焦点 有識者委で審議"、"住民側「画期的な決定」 「重く受け止めて」訴え"
- 『信毎』36面 "外環道工事「一部中止」 東京地裁命令 「再び陥没の恐れ」 大深度地下掘削 リニアと同工法"(web版(2段落分))
3月1日(a) 2月28日、南信州広域連合がリニア開通後の地域づくりの構想「南信州リニア未来ビジョン」を連合議会に示す(『中日』18面 "開通後の構想示す 南信州広域連"、『南信州』1面 "南信州広域連合 リニア時代の「絵姿」描く 地域イメージ共有し意見交換")。