出来事・ニュース:2019年4月

4月30日 『朝日』記事 "国公立病院「求ネット寄付」 細る資金 不採算の小児医療苦心"。国公立を掲げる医療機関は「民間の医療機関が二の足を踏む医療の提供を国や自治体から求められているのに、役割を果たすための費用を自分たちで集めろというのは『あるべき姿』なのか」。リニアに財投で3兆円も出すより優先すべきお金の使い道はいくらでもある。

4月30日 『朝日』に高村薫さんの寄稿「思考停止 変える力を」。「役目を終えたシステムと組織をここで順次退場させなければ、この国に新しい芽は吹かない。」

4月30日 NHK第一ラジオ、夕方の「今日のニュース」の特集(19時30分~)で、東大の品田悦一教授をゲストに「万葉集の精神を令和に活かす」。番組内容の紹介文(キャッシュ) " △平成に代わる新しい元号「令和」。出典となった日本最古の歌集「万葉集」に今注目が集まっています。△全国の書店から注文が相次ぎ大手出版社は早々と関連書籍の増刷を決定しました。…「令和」から万葉の精神を探ります。"(△は段落を示すため引用者がつけました)。たまたま聞いていてあれと思いました。CMLに弁護士の毛利正道さんが感想を投稿されているので、同感の部分を紹介します。(1)万葉集は、庶民から天皇まで含む国民歌集ではなかった。(2)江戸時代までは庶民にはほとんど知られなかったのに、明治以降に政府によって広められたもの。(3)多くが愛恋の歌だが、1930年代に戦争に関連して「海行かばみずくかばね…」など数種が大いに宣伝された。毛利さんは令和の悪くない面についての品田教授の話を紹介してますが、私は元号は面倒なのでそれらは省きます。で重要なことは、(1)、(2)です。浮上式鉄道のアイデアの歴史は約100年の歴史がありますが、世界的にみるなら、高速交通機関への応用は技術的にも経済的にもダメということが明らかになって、世界中で「研究開発」を続けているのは日本のJR東海と鉄道総研だけになっています。しかし、国交省や沿線の県や自治体は必死になって夢のリニアと宣伝している。そんなところが万葉集と似てると思いました。(3)については、すでに開発も終わって延伸の計画もありませんが、トランスラピッドが超電導リニアより優れていたことが知らされてこなかったことに似ています。

4月29日 全国の鉄道の駅で列車に接触して死亡した視覚障害者は2010年から2017年度で10人に上ると『日経』が報道。ホームからの転落は605件、ホームで列車に接触が15件、負傷者は5名。

4月29日 東北新幹線が異常音で非常停止(『信毎』30日)。

4月29日 名古屋の医学関係の会合で葛西敬之JR東海名誉会長が講演。⇒ 第30回日本医学会総会 2019 中部 市民公開講座・特別公開講座

4月29日 『日経』記事 "廃線、活性化に生かす動きも 北海道、鉄道存廃で沿線岐路に"。

4月28日 『日経』記事 "三菱UFJ、本部人員半減 23年度までに 営業などに異動"。

4月28日 『中日』記事 "ニュース池上 63 選挙カーの必要性は 「個別訪問禁止」の代わり"。

4月28日 上越新幹線の上毛高原・浦佐間で停電が発生して約3時間半列車が止まる(『信毎』29日)。

4月27日 『朝日』記事 "景気「悪化」の公算大 来月発表の動向指数 6年2カ月ぶり"。『日経』記事 "生産の動き 停滞続く 鉱工業生産、3月0.9%低下 先行き回復の兆しも 景気指数悪化の公算"。『赤旗』記事 "鉱工業生産が0.9%低下 中国経済の減速響く"。

4月27日 午後、飯田市内で内山節さんの講演会。詳細は分かり次第掲載します。/ 「第30回飯伊地区地域づくり職場づくり研究交流集会:これまでと異なる新たな社会を目指して」 。内山節さんの講演と参加者のフリートーク。13時30分~17時まで、飯田勤労者福祉センター3F。定員先着200名の申込制。参加費500円。申し込みは主催者・南信州地域問題研究所まで、詳しくは ⇒ 案内チラシ(注意:PDFに書かれているメールアドレスをそのままコピー&ペーストしてメールすると、小文字のジェイ(2つある)が正しくコピーされません。メールが届きません。)/案内チラシの紹介文の一部です。 ▲いま、国は2040年問題(人口減少)で、都市と地方の人口状況とそれに合わせた「行政(自治)」のあり方について、様々な政策案を出しています。そこに使われている言葉では「東京一極集中を是正する」ということになっていますが、中身は中心部への「人口の集中」により「効率の良い行政」をますます目指すものとなっています。▲こうした国の方針を受ける形で、飯田・下伊那地域でも新たな地域づくりを模索する中で「リエア・三遠南信道・航空産業」を主な柱とする「活性化」が提唱されています。 しかしながら、こうした政策は昭和の時代にはもてはやされたものの、この20数年間は全国各地で行き詰まりが表面化しています。▲経済のグローバル化と低成長のなかで、我が国全体では農林業と観光が安定的に伸びています。そしてこの分野は私たち住民が主体的に係われる産業です。地域経済を「国」や「大企業」の手中に委ねるのか、そうではなく地域住民が主体的に考えて決めるのか、今その分岐点に来ています。こうした時代を生きる住民として私たちはどのように関わっていくのか、・・・。

4月26日 総務省が「関係人口」を増やす2019年度のモデル事業に東御、根羽、泰阜を選んだと発表(『信毎』27日)。

4月26日 飯田市農業委員会の2019年度第1回総会。事業計画方針で「リニア関連事業、国道153号線拡幅、座光寺スマートインター 周辺、座光寺上郷道路など諸事業が加速する」と位置づけ(『南信州』30日)。

4月26日 『日経』の科学欄の小さな連載記事 "古今東西あの出来事" によれば「つくば科学万博(1985年)」では 「日本航空が開発したリニアモーターカーが会場内を走行」しました。この時に走った常電導のHSST-03はほかにも、バンクーバー国際交通博覧会(1986年)、岡崎葵博覧会(1987年)で展示走行しています。常電導のトランスラピッドも1979年にハンブルグで行われた国際交通博で展示走行をしています。超電導方式より設置が簡単だらこそできたのではないかと思います。4月23日に書いたとおりJR東海が試験車両を展示した2005年の愛知地球博の会場までの足は、営業路線として建設されたHSST方式のリニモでした。「リニアを見据え」と言われますが、何を見据えているのかしっかり考えて見た方が良いと思います。はるかに遅れた方式を夢の最先端技術と思い込まされている可能性はないでしょうか?

4月25日 上郷まちづくり委総会(『南信州』27日)。

4月25日 北海道議会で真下道議(共産)はJR北海道の赤字路線廃線について「赤字を理由に廃線するというなら、赤字の5分の2を占める新幹線はどうなのか」とただす(『赤旗』26日)。

4月25日 『日経』記事(紙面は26日) "日立製作所、日立化成を売却へ グループ再編仕上げ"、"日立、脱「製造業」へ決断 御三家・日立化成売却へ "。日立製作所の鉄道車両部門がリニアの先頭車両を製造する予定(JR東海: 2018年12月20日 超電導リニア 改良型試験車の製作について)。製造企業は着実な路線に方向転換を始めているのにJR東海と国交省は現実離れした夢を追っているように思えます。

4月25日 JR東海の金子社長は記者会見で2019年3月期連結決算で7年連続で純益が最高と発表。前年比10.9%増の4387億円。2020年3月期についてはリニア関連の「開発費」が増えるため純利益は5.2%減の4160億円と予想(『信毎』26日)。また、山口工区の陥没事故については原因がまだ分からないとし、工事の再開時期は示さないのに、全体の工期には影響がないと述べたそうです(『信毎』26日の別記事)。

4月25日 NHKラジオの朝番組(『三宅民夫のマイあさ!』※聴き逃し番組を探すで聞けるかも?)で、エスカレータに2列で乗るか、片側を歩く、あるいは駆け上がる人たちのために開けて乗るかという議論をやっています。エスカレータで歩けばエスカレータの速度+歩きの速度でさらに速くなります。でもエスカレータというのは階段を上るのが大変だから設置されたと思うのです。もちろん交通機関なんかでは、都市の過密化で、路線が何層にも重なっていることがありますが。急ぐ人は階段を使えば良いはず。急ぐ人の気持ちに理解を示す意見もあるようです。裏道、近道だからと集落内(都会の方には住宅街といった方がわかるでしょうか)の生活道路を自動車で猛スピードで走り抜けるのと一緒の感覚じゃないかと思います。安全のための原則は厳守すればよいはずで、携帯電話も普及した現在、危険を冒してまでスピードを上げようとすることを弁護できる言い訳はないはずと思います。リニアも同じです。

4月24日 飯田市の龍江地区で自治会役員などに限定した番入寺西のリニア残土埋め立てについてのJR東海の説明会開かれる。全長650mにわたり比較的傾斜の緩く幅の広い谷に埋め立てる計画の概略図が示される。

4月24日 下條村のリニア残土処理地計画特別委員会の第4回(最終回)。各紙に後利用のイメージ図が掲載(『南信州』25日、『中日』26日、『信毎』27日)。

4月24日 『中日』記事 "「三セク側が口封じ狙う」 小谷村民側、仮処分申し立て巡り"。

4月23日 『中日』記事 "リニア実験線、山梨で30年 実用化へ加速"。見出しがいいです。「実用化へ加速」って、まだ完成してないって可能性もあるって意味ですね。記事は「二〇〇五年に開かれた愛知万博では、実験線で使っていた試験車をJR館で展示し、注目を集めた。」と書いています。この博覧会の会場への足は実はすでに実用化されていた常電導のリニモだったのです。ドイツは1920年代から基礎研究をはじめて60年代後半から80年代後半までの約20年で実用的な磁気浮上式の常電導方式のトランスラピッドを完成し、中国への売り込みにも成功しました。2004年から15年間、上海のトランスラピッドは営業運転を続けています。急なカーブでも浮上したまま走り、時速500㎞運転も可能、乗客の乗降り(※)は普通の鉄道と同じなど、ほとんど直線しか走れない超電導リニアよりはるかに優れているトランスラピッドも綜合的には従来の鉄道に劣ると判断され、開発はすでに終わっています(磁気浮上式鉄道の開発の歴史)。トランスラピッドやリニモなどの常電導方式の開発のなかで、実験や検証をした結果、超電導は見込みがないので、採用されなかったのが事実です(ドイツは超電導方式を採用しなかったHSSTの開発について)。日本だけがいまだに高速増殖炉の開発にこだわり続けるのと同じ構図が見えるような気がします。(※ 超伝導磁石の強力な磁界の影響から乗客を守るため、また駅の構造物の金属が列車走行に影響を及ぼさないため、旅客機のボーディングブリッジのような渡り廊下で乗降りをします(参考図解)。リニアに批判的な方はだれでも知ってることと思いましたが、意外に知られていないようです。この装置はコストがかかるし、当然故障すれば運行に支障がでますね。従来の鉄道や常電導方式に比較して明らかに劣っています。)

4月23日 リニア名古屋駅の東側110mの東山線工区について、JR東海は安藤ハザマと市川工務店でつくるJVと契約したと発表(『中日』24日)。

4月23日 『信毎』記事 "鉄道車両 海外事業で明暗 独自技術で勝ち残り 採算割れで苦戦"。鉄道車両の海外受注をめぐり大手メーカーの間に明暗が分かれているという記事。JR東海の子会社の日本車両製造は「米国での大型案件でつまずいた。現地調達部品などのコストが想定以上にかさみ、納入計画自体が頓挫。米イリノイ州での生産を終了し、工場の閉鎖を決めた」そうです。リニアの中間車両は日本車両製造が担当。先頭車両は日立製作所(参考:乗りものニュース:改良型試験車両、山梨リニア実験線に導入へ 先頭形状を変更、2020年春完成予定)。

4月23日 各紙に松川町長選で当選した宮下氏の言葉がのっています。生田のリニアの残土処分地問題について:『南信州』「地域間の対話の場を設けることから始める。残土は有効利用する必要がある。生東区だけで処分するのではないやり方があると思う」、『信毎』「リニア中央新幹線建設工事を(ママ)伴う生田地区の残土置き場や、太陽光発電設備に関する固定資産税などを巡る住民同士のトラブルを解決しないと新しいことを始められない。自分が頭を下げる覚悟で、対立する住民の間に行政が入って対話を促していく。説明を尽くすことが重要だ」。住民同士(生東区と福与区)の対立と言っています。新町長は谷埋め残土の危険性について全く認識がないようです。住民の安全に松川町は責任があるはず。危険を持ち込もうとしているのが、JR東海と長野県。実は、JR東海・長野県・松川町と住民の対立なのです。新町長も彼らの手先であり続けようとしている。「処分」というコトバを使っているのに、一方で、有効利用などと言っている。

4月23日 『日経』記事 "県内市議会 タブレット活用広がる 議案審議や資料閲覧 ペーパーレス、軽費削減効果"。タブレットで資料を読むってことは大変だと思います。一般的にはディスプレイの方が目が疲れて読みづらいと思います。背景色と前景色を逆にすれば目の負担は減らせます(『南信リニア通信』の画面はそうしています)が、それなりの編集がしてないと扱いが悪いです。PDF資料に見せてはいけない数字を白文字で記入するようなことを平気でしでかす町村役場職員にちゃんとした議員向けのデジタル資料が作成できるのか疑問です。また、「タブレット」、「デジタル」、「IT」なんていうやはり言葉に引っかかるような議員さんの大半は、デジタルのスキルがないのでは(3月5日、高森議会はタブレットが欲しいと町にねだっています)。だから、記事によれば「ペーパーレスの会議のシステムを提供する業者の公募」するなんてことも出てくる。

4月19日 大鹿村監査委員会は「ろくべん館」前の県有地の購入についての住民監査請求を棄却(『信毎』20日)。購入目的の文化交流センターについての十分な議論がなく具体性もないので土地取得の前提の計画が不完全だったことを認めたうえで、村総合振興計画に書かれているので違法性や不当性はないと判断したそうです。村総合振興計画の原案作成者が、あやふやな内容でも記載しておけば、後でどのようにも利用できるという心配(行政のフリーハンドを許す、拡大解釈の可能性)についての配慮がなかったと考えると、監査委員は支出は不当と判断せざるを得ないと思うのですが。

4月19日 『信毎』が大鹿村の村議選に関連して、住民団体「大鹿の十年先を変える会」が立候補者全員にリニア工事に関するアンケートを行ったことを報道。『信毎』によればアンケート結果は「大鹿の十年先を変える会」のホームページで公開。 ⇒ カテゴリー別アーカイブモニターレポート"というページに「大鹿村村議選2019、候補者はリニアをどう考える?」という記事があります。(特定の記事ごとにリンクが張れない構造になっています。サイトを設計したデザイナーがハイパーテキストについて本当に理解できているか疑問です。サイト管理者はその点、確認して改善した方が良いと思います。)

4月18日 大鹿村の「ろくべん館」前の土地の売買についての住民監査請求が棄却される(『中日』19日)。この土地は、リニアのトンネル残土5千立米を埋め立てた場所。 ⇒ 長野県監査委員会:監査の結果長野県が大鹿村に売却した土地に関して県が被った損害の補填を求める件(PDF:137KB)

4月17日 大鹿村の落合で県道22号線の落合トンネル(1993年完成)の飯田方面の坑口のそばで落石事故。けが人などはない模様。トンネルの入り口の一部が損傷。落石したのは相当大きな石で、石の移動は済んだようですが、今後落石がないか、山の斜面の安全を確認するため通行止めになっています。18日に大鹿に行こうとしましたが、松除橋の少し先から先は一般車両は通行できませんでした。現在、遠山からの国道152号線は崩落で通行止めなので、飯田方面からであっても駒ヶ根市方面から分杭峠を越えないと大鹿へは行けません。現場のガードマンの話では19日中には通れるのではとのことでしたが、19日朝現在で、まだ通れないです。落石現場の落合トンネルの先に大鹿トンネル(1990年完成)があります。どちらもロックシェッド部分とトンネル部分という構成です。この辺りでは昔からときどき落石や崩落があって、大鹿村に入れないということがありました。県道にリニアのために2つの新トンネルができ便利になったとは言っても落合の谷が狭くなったところは依然としてネックです。新トンネルもトンネルの出入り口で落石事故の心配があるところはありますね。⇒ 大鹿村の道路情報は、「平成31年4月19日 朝までの復旧はありません。」となっています。2019/04/19 9:45 長野県飯田建設事務所に確認したところ通行止め解除の見通しはたっていないとのことで、大鹿へは駒ヶ根市の中沢から行くか高遠経由しかないようです(建設事務所:県道松川大鹿線の全面通行止めについて)。 ⇒ 4月19日午後5時に全面通行止めは解除になりました 建設事務所:県道松川大鹿線の全面通行止を解除します

落石のあったのは写真左の中川村、松川町方面の入り口の直前。右は大鹿中心部側。/「南アルプスモニター」に掲載の17日午前中に撮影した写真

4月17日 長野県と京都大学、日立製作所、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、政策立案にAI(人工知能 Artificial Intelligence、「安倍晋三の知能」?)が活用できるかを探る研究の成果を発表(『信毎』18日『日経』17日)。県の政治と経済の変化の仕方(シナリオ)のパターンが、2040年時点で6つのパターンが予測でき、そのうち1つで、産業・所得、観光、健康などの項目が現在より改善する可能性が高いことがわかったそうです。そうなるには、2028年から29年ごろに税収増や出生数増、観光関連の施策に力を入れること、なのだそうです。それは『日経』の見出し「長野県の2040年、AIで予測 観光振興が重要」が示す通り、かなり陳腐なものじゃないかと思います。リニアの効果についても「やっぱり」取り上げていて、産業や観光が改善する例が一つ、ほかに地域経済や暮らしやすさが悪化するシナリオあって、"30〜33年ごろに地元資本の強化や地域内消費を促進する施策を推進すれば、最善シナリオに近づく可能性が高い(『信毎』)" のだそうです。別にAIを活用しなくても思いつくことじゃないかと思うし、地元資本の強化も地域内消費の促進も相当にハードルが高いので、リニアというのは、効果を期待するよりは、不可能と思えるような対策をしないと地域経済や社会に悪影響がある代物だということを改めて確認できたと思います。 『日経』も "「ストロー効果」で衰退を招くことも予想。これを防ぐためには「定住促進や地域経済をしっかりさせることが重要だ」(広井良典・京大教授)という。"と書いています。地域社会を現状より悪化させないためにはリニア建設を止めるしかないということではないかと思います。 ⇒ 長野県:AI(人工知能)を活用した、長野県の持続可能な未来に向けた政策研究について

4月17日 『南信州』記事 "信州棚田ネット設立 県農政部 情報発信へ、飯伊3カ所参加"。によれば、豊丘村の福島本村棚田が参加しています。この棚田のある谷の上部にリニアの残土を埋め立てて駐車場をつくる計画があります。埋立地のそばに人家もあり、また埋立場所には棚田のためのため池もあります。⇒ 長野県農政部(2019年4月1日):”美しい棚田をいつまでも”「信州棚田ネットワーク」を設立しました信州棚田ネットワーク ⇒ 関連ページ:残土活用先として福島てっぺん公園南の谷を情報提供(2018年10月20日)

4月16日 阿智村のリニア対策員会(『南信州』18日)。役員の改選や、今後の予定などの説明があったようですが、『南信州』は記事の最後で "村道Ⅰ-20号地権者から「工事で環境が悪くなって何もいいことはない。迷惑だ」との意見もあった" と書いています。

4月16日 豊丘村長選で下平吉隆氏が無投票当選。『信毎』17日「新首長に聞く」で、村内で本格化するリニアとその関連工事について、「工事車両の通行ルートをできるだけ散らして1カ所に集中させないなど、地元負担の軽減を図る」と答えています。先日のリニア対策員会の説明では村中をダンプが走り回る。物は言いようだと思います。最初、ダンプを里に降ろさないと見栄を切ったはず。村議も無投票で決まりました。今度の顔ぶれは、リニア建設に極めて慎重な方、批判的な方々が増えた感じで、なかなか期待できるんじゃないかと思いました。

4月15日 静岡県の環境保全連絡会議の地質構造・水資源専門部会。大井川の減水問題でJR東海の説明に対して委員から「批判や苦言が相次ぎ、多くの事項が結論を持ち越した」そうです(『静岡新聞』15日『静岡新聞』16日『中日』16日『日経』15日)。関連で9日の会議の様子、『中日』10日。県議選では、落選した水野候補と古田候補以外は、リニアの問題を正面から扱っていなかったような印象を受けました。背景には、残土の問題、こんなふうに、静岡県内で工事が未着工な状況など、リニア計画の行き詰まりが現実的になりつつあると候補者たちが感じていたからかも知れません。それで、静岡県知事が頑張っているのは、新幹線の静岡駅がどうのこうのというよりは、明治以降の大井川の水の利用の歴史と水資源の逼迫に理由があって、JR東海にとって有利な結論は出るとは到底思えません。/委員の一人塩坂さんのフェイスブックの4月15日 15:15 の投稿

4月15日 国交省の「第20回 スーパー・メガリージョン構想検討会」。『信毎』16日は「国土交通省の有識者検討会」と書いているんですが、たぶんこれのことでしょう。議事録はまだですね。

4月14日 『南信州』記事 "松川の針路 4.21 松川町長選 下 人口減少時代どう歩む 持続可能なまちづくり" によれば、松川町生田、中山のトンネル残土置き場候補地について、新たな組織をつくり検討する方針だったのですが、ようやく5月に組織ができる見通し。記事は「将来を見据えても、足元がぐらついては見通しがぶれてしまう」と指摘しています。リニアを見据えるといいつつ、住民の安全にかかわるリニアの残土処理の問題で足元ががたがたにぐらついているのが飯田下伊那の現状ではないかと思います。

4月14日 4月12日、南信州広域連合がリニアを見据えた「アリーナ機能を中心とした複合施設」について、市場動向などの調査を委託した三菱UFJリサーチ&コンサルティングから最終報告を受ける。"将来的な大規模修繕費(工事費の3分の1と仮定)を積み立てながら運営すると"、単年度収支は建築構造で幅があるが約1~2.5億円の赤字が見込まれるので、"「施設単独での採算性の確保は厳しい見通し。収入増の検討は不可欠」と指摘" 。"地域全体への経済波及効果やスポーツ文化の醸成などを例に「収支以外で何を得るか、メインユーザーとなる地元住民がどう使うかといった議論が重要」と説明したそうです(『南信州』14日)。結局のところ、リニアの利用者数1日6800人というコトバが目立つリニアのメリットと同じでほとんど費用対効果は未知数というかあいまい。リニアの利用者数を算出したのも三菱UFJリサーチ&コンサルティング。調査結果は正しくても行政担当者の解釈がデタラメという可能性もあるし(「日本軍は作戦重視で情報軽視」と同じ)、そもそも調査がいい加減な可能性もある(「北陸新幹線・飯山駅」の利用者数が「予想」から「目標」に変わったことなど)。だって、リニアではイケイケの調査結果を出した三菱UFJリサーチ&コンサルティングがアリーナではちょっと慎重というのが変だと思いませんか?

4月13日 飯田美術博物館・自然講座「野底川の押し出しと"さかさ流れ"」。講師:松島信幸さん(飯田市美術博物館顧問)。午後1時30分~3時、会場:美術博物館講堂、聴講無料・申込み不要。【内容】″さかさ流れ″は天龍川上流へ向かう野底川末端の流れです。風越山より奥から発して天龍川へ下る初期の砂礫は、風越高校のある高台をつくり、中央道より下では飯田市街地や上郷の人里、住宅地と、さらにその先に田園をつくりました。そこには、さかさ流れの水田が出現しています。さかさ流れは飯田地方最大の天神塚古墳を取り巻いています。/山から押し出してきた土石流でできた扇状地は中央が高くて両側が低くなります。野底川がつくった扇状地では、農業用水路の栗沢川が天竜川とは逆方向に流れています。伊那谷の西側の斜面で人が暮らしている部分はほとんどが扇状地。山のように見えるところでも中身は山から流れてきた土砂が堆積。しかも堆積した時期は地球の歴史から見れば非常に新しい。講演を聞いて、そんな扇状地の中を掘り進むリニアの風越山トンネル(仮称)による、地盤沈下や水資源への影響があらためて非常に心配になりました。

(画面クリックで拡大) 風越山トンネルは右のAから左のBの間、地下約60~150mのところを掘る

2018年6月6日7日の説明会の資料より。「野底川」の名前も見えます。写真のAは図ではボーリング調査の8番付近、Bは同じく13番付近。(A はこの付近)。

4月12日 マレーシアがコタバルとクラン港を結ぶ鉄道建設を再開すると発表。中国が事業費の削減に同意により方針を転換。『朝日』は、「米国が内向きになり、日本や欧州の経済も好調とはいえない中、中国は投資を期待できるほぼ唯一の国。建設続行は良好な関係を維持するための妥当な判断だ」という政治評論家のオ・エイスン氏の指摘を紹介。『日経』は、「計画再開になれば政府も巻き込んだ主要国間の受注競争が再び繰り広げられそうだ。」と書く一方で、「欧州連合(EU)の規制強化で輸出減の恐れが高まるマレーシアのパーム油を中国企業が3月に大量購入する契約を結ぶなどマレーシアとの関係改善を急いできた。」とも書いています。

4月12日 『南信州』が喬木のガイドウェイヤード敷地の環境保全計画に対して長野県が3月27日に助言したという記事を掲載。掲載しないよりは良いですが、も少し早めに載せて欲しいです。

4月11日 長野市で長野県と中経連の懇談(『中日』『信毎』12日)。

4月11日 『日経』記事 "近隣に食料品店ない高齢者 認知症リスク高く 東京医科歯科大など"。関連して、『毎日』10日記事 "進む高齢化 地方暮らしの「足」どう確保? 車を持たず、助け合いで 運転はリスク" (ネット版は会員限定有料記事 毎日新聞2019年4月10日 東京夕刊掲載)。"「地方が疲弊している重大な原因は、クルマに依存しきっている点にこそあるのです」 この刺激的な駄目出しは、藤井聡・京都大大学院教授(都市社会工学)の持論である。" ⇒ 藤井聡教授は、2018年2月7日の『朝日』紙面でも "クルマは日本の地方を疲弊させている重大な原因の一つ(リレーおぴにおん クルマの世紀 7 地方疲弊の原因 制御が必要)" と言っています。リニアのガイドウェイ組立ヤードへの工事車両の出入りの利便のために、高森町の出砂原地区の天竜川沿いの集落内の町道の拡幅工事が行われようとしています。工事計画が決まった後で地権者以外の周辺住民に説明がありました。住民から、図面で他の道路の接続部の設計を見ると、この道路自身の都合しか考えていないように思えるとの指摘もありました。工事の北端部では流行りのラウンドアバウトを設置予定。この交差点の現状の1日の交通量はラウンドアバウトの処理能力の1万台を超える約13400台。住民から危険ではとの声に、数キロ上流に新たな橋ができことでこの交通量は減るから大丈夫と役場は説明しますが、役場は拡幅する町道で交通量が増えることを忘れているようです。設計変更前の設計図がいまだに説明会で使われており、一部斜面崩壊の心配の箇所もあり、極めて心配です。工事車両の通行のための拡幅工事が数百カ所で行われ、リニアも大いにクルマに依存している。従来の鉄道と接続できない点を考えても、車社会の延長上にあるのかも知れません。

4月10・11日 『南信州』に21日投票の豊丘村長選に関連して " 豊丘の針路 4.21豊丘村長選 転換期のむらづくり"。10日は "上:求められる人口対策"、11日は "下:リニア効果を最大限に"。上では、企業誘致に今頃になって一生懸命の高森町から豊丘村河野に横浜ゴム工場が移転したことが河野地区の人口増の追い風になったと書かれています。下では、たぶん村の提示するリニアを見据えた、「新しい村づくり」について、10代の半数が「必要」、半数が「今のままでいい」と回答したと書いています。やり方はともかくとして、豊丘村の方が高森町よりは一生懸命なことは確か。そうそう、リニアの駅を飯田市にもっていかれたことを忘れてました。不満に思っている高森町の住民もいます。その時代に町長として「大」活躍した熊谷さんが、この度見事第2位の得票で長野県議になりました。選挙って候補者の政策や手腕や能力じゃないってことがわかります。それではまずいのですが・・・。

4月10日 国交省の幹部が建設コンサルタント社長を仕事とは無関係な市民活動を理由に「公共事業の発注を中止する」と脅し、取締役辞任に追い込んだ事件について、東京高裁は地裁判決を変更して国に約530万円の賠償を命じる(『朝日』11日)。"高裁の野山宏裁判長は「民間企業の経営に対する法令に基づかない介入」と指摘。憲法が保障する官庁や議会への「請願権」を無視したもので違法だと結論付けた。(『中日』10日)"

4月10日 JR東海と鉄道建設・運輸施設整備機構が山口工区で起きた陥没事故に関連して南木曽町に謝罪『信毎』11日。事故現場は元は長野県木曽郡山口村(2005年2月岐阜県中津川市と越境合併)内で、中アトンネルのルート上にある南木曽町の水道水源まで約3㎞と近い。磁場沈下陥没事故では実績を積み重ねている鉄道建設・運輸施設整備機構。南木曽町の住民は工事の影響を大いに心配しているはず。ましてルート決定前の事前の調査が不十分という懸念のあるリニア計画ですから。

4月10日 『日経』記事 "「渋沢紙幣」に韓国メディア反発"。たとえば、『朝鮮日報』の "日本の新1万円札に渋沢栄一、植民地時代の韓国経済収奪を主導"。日本の見方と近隣諸国や世界の見方は違うという点。超電導リニアについていえば、いまだにこだわっているのは日本のJR東海だけという事実も忘れている点で同じ。

4月10日 『中日』記事 "リニア工事で土砂崩落"。山口工区の陥没事故について、27面の小さな記事。飯伊地域で発行されている『中日』では初めての記事と思う。扱いの大きさが『信毎』と対照的。

4月10日 『中日』記事 "政治学者白井聡さん寄稿 社会への無責任 自覚を 令和時代の民主主義のために"。

4月9日 JR北海道が長期経営ビジョンを発表(『朝日』10日)。2030年までの10年で、国や北海道や沿線自治体から、総額2800億円の支援が必要と説明。

4月9日 『毎日』記事 "そこが聞きたい 人口減少時代の鉄道 JR九州初代社長 石井幸孝氏 「新幹線物流」で改革を"。 "現在、全国の新幹線は旅客列車専用として利用され、路線の延長も計画されていますが、人口減少が進むと、やがて採算が取れなくなります。東京-大阪間もリニア中央新幹線や北陸新幹線まで完成すると3路線。閑散期や時間帯によってはガラガラになるでしょう。経済的に見ても「速さより安さ」を求めるお客様の傾向は強くなるばかりです"。

4月9日 「山村がどう生きるか 第25回 自然、人間との関わり方をもとめて」。高橋寛治さんがいろいろな方に話を聞くというシリーズ。中央構造線博物館学芸員の河本和朗さんの話を聞く2回目。今回は中央構造線について。申し込み必要。場所と申し込みは飯田市上郷黒田のアートハウス (電話 0265-24-5811)。

4月9日 第18回豊丘村リニア対策委員会。19時から、豊丘村保健センター2階。/会長に堀越の武田氏、副会長に河野の丸岡氏を選出。JR東海が壬生沢川の流路を変更する計画を示す。橋梁の橋脚との干渉を避けるため。これはツルネを伊那山地トンネルの新たな斜坑口ヤードにせざるを得ない計画。しかし、ツルネの利用については地権者に根強い反対の声がある。今後のスケジュールは未定。壬生沢区の委員から、壬生沢線は重要な生活道路なので、残土運搬車の運行について、循環コースにすべきとの提案あり。伊那山地トンネル出口と橋梁の工事開始までには、非常に高いハードルがあると言えます。工事車両は結局天竜川付近から山奥まで走り回ることになり、下平村長の言う、「里にダンプを降ろさない」方針は絵空事だったといえます。/『信毎』"電力供給の変電所工事の概要を説明 中電 豊丘の対策委に"。『南信州』"豊丘「戸中・壬生沢工区」 工事車両ルート示す 生活への影響に懸念も"。

4月8日 中津川市のリニアの中央アルプストンネル・山口工区の斜坑で崩落があり地上部分が陥没(『信毎』9日「東濃リニア通信」9日)。 鉄道・運輸機構、:中央新幹線、中央アルプストンネル(山口)非常口トンネルの地上部土砂崩落について(PDF:719KB)フェースブック「リニアを考えるコミュニティ」の投稿『信毎』10日8時45分

4月8日 大鹿村釜沢、三正坊のトンネル残土仮置き場に風化の進んだように見える土砂が積まれていた(写真)。

4月7日 『信毎』(共同)記事 "台湾の特急脱線事故 日本の製造元へ月内に賠償請求 運行の台湾鉄道管理局" 。2018年10月の台湾の東急列車脱線事故で、台湾鉄道管理局は、車両を製造した日本車両製造などに対し賠償請求をする考えを明らかにする。日本車両製造はJR東海の子会社で、リニア新幹線の車両を製造することになっています。

4月7日 『日経』文化欄、阿辻哲次さんの "遊遊漢字学"。結局、現代の日本人は令といえば命令の令と思うと言っているようです。また、「令」はもともとは「霊」だそうです。現代の日本人の多くは「霊」といえば香典袋の「御霊前」がおなじみ。「令和」が「霊安」と聞こえても無理はない。

4月7日 長野県議会選挙投票日。日本経済は瀬戸際、リニアに浮かれている場合じゃない。/▲リニアについて批判を前面にきちんと押し出した共産党の水野候補は前回より票を減らして落選(『信毎』選挙速報)。▲公明党の川上候補が他のすべての候補を大きく離して当選。熊谷氏がこれほど票をのばすとは、全く驚き。▲上位2人の当選者について、次の事実があったことは記憶すべきと思う。2月27日には太田元国交大臣が、とくに、3月16日には、現職の石井国交大臣が当地を訪問。4月6日、高森町の交通安全協会の定期総会が町福祉センターで行われ、来賓挨拶で壬生高森町長は、投票率が低くては恥ずかしい、7日の投票日には是非とも投票に行くように呼びかけ、その直後、福祉センターの会場の外部から熊谷候補の名前が大音量で唐突に会場に進入。▲川上、熊谷。この2人の新人を別にすると、小島(無現)、小池(自現)、古田(自現)、水野(共新)というなんとなく納得の順位。▲リニア工事による被害が現実のものになってきている大鹿村では、水野候補が3位。ここでも上位2名は川上と熊谷。▲選挙結果と自然の法則原理は無関係。リニアが実現可能かという判断は政治的な発言の前提。水野候補が大鹿村で3番に入ったことがそれを示していると思う。できないことを無理にやろうとするから被害がでる。

4月6日 高森町の交通安全協会の定期総会。飯田警察署の交通課長は、来賓挨拶の中で、会に参加した町民(安協代議員、安協女性部員)全員が黄色の制服を着用していた点に言及。黄色の制服は、本来は、街頭活動での視認性と安全性のためのもののはず、定期総会で着用する必要性はありません。他市町村ではこのような慣例のないところもあるのでしょう。無用な制服の着用は思考を停止させる効果があると思います。

4月6日 『中日・長野版』の統一地方選特集記事 "8候補 リニアを語る"。某候補が言っています。選挙でしばしば使われてきた「県と地元のパイプ役」というコトバ。まあ古臭い感じもするんですが、オレのパイプは太くて立派だぞって言ってるみたいでちょっと品がない。

4月5日 松川町の深津町長が3期目に向け政策を発表。『南信州』7日によれば、"課題として残るリニアの残土問題は「地域の理解と安全が第一」とし、JR東海に対しても住民に寄り添った説明を求めていく" そうです。「地域の理解と安全が第一」であれば、町内に残土を持ち込まないようJR東海に申し渡し、今後候補地を上げないというのがわかりやすい政策。

4月3日 喬木村堰下でリニアのガイドウェイ組立ヤードの安全祈願祭(『NHK』4月3日、17時42分)。 ⇒ 詳細

4月3日 『朝日』によれば、盛り土造成地と液状化しやすい地域について、国交省は2019年度中にも、公表する。10年前から自治体に公表を求めてきたが約3割強の自治体しか公表していないため。(記事:1面 "盛土造成地 国が公表へ 未発表の自治体を代行"、3面 "盛土マップ 対応後手 仙台・熊本 地震被災後に公開")。

4月3日 『南信州』1面トップ記事("工場立地 18年は1件減の2件 全県回復、飯伊は伸び悩み")によれば、(1)2018年の工場立地は全県では回復しているのに飯伊では伸び悩んでいる。(2)県内では上伊那が9と諏訪、松本が8、と4位以下の倍以上。(3)飯伊では1件あたりの立地面積は2013年、2014年が2ヘクタールだったのに対して、2015年から2018年は、0.3~0.9ヘクタールと半分以下に減少。(1)、(3)から、工場の進出は減っているし、立地面積も減少している ⇒ 広大な面積の工業団地の需要はないかも知れない。(2)産業が活発なのは諏訪、松本、上伊那なのだから、リニア中央新幹線が諏訪を通らない方が経済性が高いというルート決定の理由は理解できない。

4月3日 『信毎』記事 "ブレークスルー 日本語使いやすいか考えて 言葉は人間同士を分断する道具に 言語学者 田中克彦"。言葉の問題についてさらっとだけれど、重要なことを言っています。言葉の本質は文字ではなく音 。日本語は使いやすい言葉なのか。言葉は人間同士を分断する道具でもあり得る。

4月2日 高森町役場は庁舎内に、「令和」の額と記念撮影をするスペースを設ける(『南信州』2日)。元号の文字は書道の大家でもある壬生町長が書かれたそうです。

右が記事の役場庁舎内の撮影コーナー。左は中央公民館ロビーのコーナー。この令の文字少し変?

4月2日 『赤旗』記事 "リニアトンネル工事の残土 有害物質検出58回 「膨大な量」処分先は非公表"。

4月1日 新元号が公表される。ラジオニュースでは、はじめ「れいあん」(霊安)と聞き取れましたよ。ともかく正確なところがなかなか分からない。アナウンサーは「れい」は命令の令だと話していました。

PCで「れい」の候補は6番目。字体も6つあるそうで、不明確不明瞭。万葉集が典拠とか言っても、庶民にとってはやはり令は命令の令です。作家の高村薫さんも "現代人にとって「令」という字は、国民を律する「規則」のイメージが強いと思う。「和」との組み合わせは「国民を律して和を図る」といった意味にも取れて正直、違和感を覚えた。「れい」という音も冷たい響き" (『信毎』2日)と言っています。万葉集に典拠して脱中国をとは言っても、元号自体がそもそも中国文化。元号を廃止するのが中国嫌いの安倍さんやお友達の葛西さんの好みにも合うはずだし、国民も便利です。